インプラントが絶対ダメと言われる理由とは?メリットや判断のポイントも解説
インターネット上でインプラントについて「絶対ダメ」「やめたほうがいい」などの声を目にして不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
確かにインプラントは外科手術を行うためリスクがあり、費用も決して安くはありませんが、メリットも多い治療法です。
この記事では、インプラントが「絶対にダメ」と言われる理由、治療のメリット、自分に合っているかどうかを判断するためのポイントについて詳しく解説します。
インプラントについての正確な情報を知ったうえで、後悔のない治療法を選択しましょう。
インプラントは絶対ダメな治療法ではない
インプラントにはブリッジや入れ歯にはないメリットがあり、適切な診断と治療計画を立てたうえで行えば、多くの方にとって有効な選択肢の一つです。
誰にでも適した治療法ではなく、一定のリスクやデメリットがあることは事実ですが、それはブリッジや入れ歯でも同様です。
患者さまの希望、口腔状態、ライフスタイルなどによっても適した治療法は異なるため、それぞれの治療法のメリット・デメリットを知ったうえで、自分に合ったものを選ぶことが大切です。
インプラントが絶対ダメと言われる9つの理由
インプラントが「絶対にダメ」と言われる理由としては、主に以下の9つがあります。
- 治療費が高いため
- 顎の骨の状態によっては骨造成が必要になるため
- 治療期間が長いため
- 禁煙・減煙が必要なため
- 外科手術が必要で身体に負担がかかるため
- 基礎疾患があると治療のリスクが高まるため
- インプラント周囲炎のリスクがあるため
- 金属アレルギーのリスクがあるため
- 再治療が難しいケースがあるため
ここからは、それぞれの理由について解説します。
治療費が高いため
インプラント治療は保険が適用されない自由診療のため、1本あたり30万〜70万円程度の費用がかかります。
複数本の治療が必要な場合はさらに高額になり、経済的な負担を感じる方も多いでしょう。
しかし、インプラントの平均寿命は10年以上とされており、入れ歯(約3〜5年)やブリッジ(約7〜10年)と比べると長持ちする傾向にあります。
適切なメインテナンスを続ければ20年以上使い続けられることもあり、長期的な目で見れば、かえってコストを抑えられることもあります。
また、インプラントは治療目的であれば医療費控除の対象となるため、確定申告を活用することで実質的な負担を抑えることが可能です。
顎の骨の状態によっては骨造成が必要になるため
顎の骨が痩せていたり、弱くなっている場合には、サイナスリフトやソケットリフトといった骨造成が必要になることがあります。
骨造成が必要と判断された場合は、追加で費用がかかり、治療期間も長くなります。
ただし、すべての症例で骨造成が必要になるわけではありません。
また、ふじおか歯科・矯正歯科では、抜歯後の治癒期間における歯肉の痩せを回避できる「抜歯即時インプラント埋入」という術式を採用しており、患者さまの負担軽減に努めています。
治療期間が長いため
インプラント治療は、人工歯根を埋入してから顎の骨と結合するまでの期間が必要なため、他の治療法と比べると治療期間が長くなります。
部位や骨の状態、健康状態によっても異なりますが、インプラントは骨造成をしない場合でも3か月〜6か月ほどかかります。
ただし、その間に毎週通院が必要なわけではなく、通院回数にすると5〜10回程度です。
禁煙・減煙が必要なため
喫煙はインプラント術後に必要な骨との結合や組織の修復に悪影響を及ぼすため、禁煙や減煙が必要です。
歯肉や顎の骨の状態などにより禁煙期間は異なりますが、手術前は数週間、手術後は3か月〜6か月程度の禁煙を求められるケースが多いです。
喫煙はインプラントにさまざまな悪影響を与える可能性が示唆されており、インプラント周囲炎のリスクが高まる他、喫煙者の方がインプラントの脱落率や失敗率が約2倍高いという結果もあります。
禁煙が困難と感じる方は、治療前にかかりつけ医や歯科医師へ相談し、禁煙の方法についてアドバイスをもらうといいでしょう。
外科手術が必要で身体に負担がかかるため
インプラント治療では、人工歯根を埋め込む外科手術が必要なため、感染症・神経損傷・出血といったリスクがあります。
歯科用CTによる精密診断と十分な滅菌環境が整った歯科医院を選ぶことで、こうしたリスクの低減につながるでしょう。
当院でも、歯科用CTやコンピュータガイドサージェリーを活用した低侵襲な治療計画のもとで患者さまの負担に配慮した手術を行っています。
基礎疾患があると治療のリスクが高まるため
糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患がある場合、インプラント治療のリスクが高まるため、他の治療法が提案されることがあります。
ただし、基礎疾患があるからといって必ずしも治療ができないわけではありません。
歯科医師が状態を把握したうえで治療可否を判断するため、まずは一度相談してみましょう。
インプラント周囲炎のリスクがあるため
インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織に菌が感染し炎症を起こした状態です。
初期段階では自覚症状が出にくく、気づかないうちに進行するケースがあります。
トラブルが起きて「やらなきゃよかった」と後悔しないためにも、日々の丁寧なセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスで予防することが大切です。
金属アレルギーのリスクがあるため
インプラントには一般的に生体親和性の高いチタンが使用されます。
チタンはアレルギー反応が起きにくい素材として広く活用されていますが、ごくまれにアレルギー反応が出るケースがあります。
金属アレルギーが心配な場合は、事前に相談しておきましょう。
また、チタンアレルギーの可能性がある場合は、金属を使わないジルコニアインプラントを選ぶという選択肢もあります。
再治療が難しいケースがあるため
インプラントが脱落したり寿命を迎えた場合は再治療を検討しますが、場合によっては難しいケースもあります。
インプラント周囲炎による脱落や、骨に欠損が残った場合、年齢を重ねて全身疾患が出てきた場合など、再治療が難しいと考えられる場合は、ブリッジや入れ歯といった方法を検討します。
こうしたリスクを防ぐためにも、最初の治療計画の精度を高めること、そして定期的なメインテナンスを欠かさないことが重要です。
インプラントが選ばれている理由・メリット
これまで紹介したようなリスクや注意点もある一方で、インプラントは多くのメリットがあり、多くの方に選ばれている治療法でもあります。
ここでは、インプラントの主なメリットを紹介します。
天然歯のような自然な見た目に仕上がる
インプラントでは上部構造(人工歯)に審美性に優れたセラミックなどを使用するため、見た目が天然歯に近く、周囲の歯とも自然になじみやすいことが大きな特徴です。
顎の骨に直接人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着するため、部分入れ歯のように金属のバネが見えることもありません。
見た目を重視したい方や、審美性が求められる前歯の治療に適しています。
食事をしっかり噛める
インプラントは顎の骨にしっかりと固定されているため、噛む力が安定しやすいことも特徴です。
入れ歯のようにずれたり外れたりする心配が少なく、食事中や会話でのストレスを軽減できるため、QOL(生活の質)の向上も期待できます。
他の健康な歯に負担をかけない
インプラントは、他の健康な歯への負担を抑えられることもメリットです。
失った歯の部分に単独で埋め込むため、ブリッジのように隣接する健康な歯を削ったり、入れ歯のように他の歯にバネをかけたりする必要がありません。
口腔全体の健康を保つうえでも、有効な治療法です。
取り外しの必要がなく手入れがしやすい
毎日の手入れのしやすさも、インプラントのメリットの一つです。
インプラントは固定式のため、入れ歯のように毎日取り外して洗浄する手間がありません。
独立して埋入するため、自分の天然の歯と同様に歯ブラシやデンタルフロスでのケアができます。
インプラントが自分に合っているか判断するポイント
インプラントで後悔しないためには、「自分に合っているかどうか」を考えることが大切です。
ここでは、インプラントが自分に合った治療かどうかを判断するポイントについて解説します。
治療目的を考えてみる
まず、自分が何を重視して治療を受けたいのかを整理してみましょう。以下に当てはまる場合はインプラントが向いている可能性があります。
- 見た目をなるべく天然歯に近い状態にしたい
- しっかり噛めるようになりたい
- 隣の健康な歯を削りたくない
- 取り外し式の入れ歯に抵抗がある
一方、「とにかく費用を抑えたい」「外科手術はどうしても避けたい」という場合は、ブリッジや入れ歯の方が適している場合があります。
目的が曖昧なまま進めると、治療の満足度に影響する可能性があるため、重視したい点や予算など、さまざまな点を考慮したうえで検討しましょう。
他の方法と比較してみる
インプラントだけでなく、入れ歯やブリッジといった他の治療法ともメリット・デメリットを比較してみましょう。
ブリッジは、両隣の歯を削って人工歯を装着する方法です。
固定式のため取り外しの必要はなく、入れ歯より強く噛むことができますが、支台となる歯の寿命を縮めてしまったり、連結部分のお手入れが難しいデメリットもあります。
入れ歯は治療期間が短く、管理しやすいことがメリットです。
しかし、噛む力が弱いため硬い物が食べにくく、異物感を感じやすいことや、保険の部分入れ歯は金属のバネが目立つことがあります。
ブリッジも入れ歯も保険診療・自費診療が選べますが、保険診療の場合は審美性が低くなる傾向にあります。
インプラントがおすすめできない人は?
インプラントは多くの方に有効な治療ですが、向いていないケースもあります。
口腔状態をきれいに保つことが難しい人
インプラントは治療後のケアが非常に重要です。
口腔内を清潔に保てない場合、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが高まり、最悪の場合はインプラントが脱落してしまうこともあります。
治療を検討する前に、まず口腔ケアの習慣を見直すことが大切です。
定期的なメインテナンスに通うことが難しい人
インプラントを長持ちさせるためには、自宅でのセルフケアに加え、3〜6か月に1回程度の頻度で歯科医院での定期メインテナンスが必要です。
定期メインテナンスの受診はインプラントの保証を受けるための条件になっていることも多いため、「治療後も通院し続けられるか」を、事前にしっかり検討しておきましょう。
ヘビースモーカーの人
喫煙はインプラント治療の成功率の低下やトラブルの増加につながる可能性があるため、禁煙や減煙が必要です。
タバコは唾液の減少による虫歯・歯周病リスクの上昇、口臭の原因になるなど、さまざまな悪影響があるため、インプラント治療をきっかけに禁煙を検討してみてもいいかもしれません。
インプラントについてのよくある質問
ここでは、インプラントについてのよくある質問を紹介します。
Q:インプラントが受けられないケースはある?
A:インプラントは多くの方に適応可能な治療ですが、中には治療が受けられないケースもあります。
インプラント治療が難しいケース、または慎重な検討が必要な主なケースは、以下の通りです。
- 妊娠中の方・授乳中の方
- お子様
- 心疾患、骨粗しょう症、糖尿病の方
- 喫煙習慣のある方 など
全身の状態によってはインプラント治療が適さないと考えられる場合もありますが、条件が整えば治療できるケースもあります。
喫煙習慣のある方は、事前の禁煙・減煙が必要になることがあります。
このほか、虫歯や歯周病がある場合は、インプラントの前に治療が必要です。
Q:「歯科医師はインプラントをしない」は本当?
A:「歯科医師は自分ではインプラントをしない」という話を見かけることがありますが、私は自分や、家族が歯を失った場合、自信を持ってインプラント治療を進めます。
しかし、そもそも歯科医師は職業柄、予防意識が高く、歯を失うケース自体が多くないと考えられます。
これが「歯科医師はインプラントをしない」という噂や誤解につながっているのかもしれません。
まとめ
インプラントにはデメリットや注意点もありますが、一方で、見た目や機能性に優れた選択肢であることも事実です。
健康状態や生活習慣、治療に求める目的によって適した方法は変わるため、インプラントだけでなく、ブリッジや入れ歯とも比較して、自分に合った方法を選択しましょう。
岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、歯科用CTを用いた精密診断と低侵襲な治療計画のもとで、患者さまの負担に配慮したインプラント治療をご提供しています。
「インプラントが自分に合っているか知りたい」「まずは相談だけしてみたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。
