岡山市のふじおか歯科・矯正歯科。出来る限り痛くない歯医者、先端機器によるインプラント治療。

コラム

矯正治療

歯並びを気にしすぎないことも大切です

たくさんの患者さまから矯正相談をお受けする中では、客観的な検査の結果を見ても、決して前歯が出ている訳ではないのに、抜歯をしてでも前歯を引っ込めたいといったご相談をいただくことがあります。

 

事実、基準よりも前歯が出ていないものの、前歯を引っ込めたいとの願望をもっていらっしゃる方は決して少なくありません。しかし、抜歯をしてまで引っ込ませる必要がない方がそれを行うと、歯並びだけを見ると綺麗になったとしても、治療後の口元が少しクシャっとなり、治療前と比べ、老けた印象になってしまいます。このため、不用意な抜歯はしないに越したことはありません。それゆえ、歯科医師の立場から矯正治療が不要と思う患者さまには、患者さまのご意向とは異なるものの、考えだけはきちんとお伝えするようにしています。

 

矯正治療前後重ね合わせ

 

ご参考までに、矯正治療の治療計画では、画像のとおり、どの程度歯が動くかをデジタルデータでご覧いただいています。このデータは、治療後の歯並びシミュレーション(白い歯の位置)と現在の歯の位置(青いマーク)を重ね、どの程度歯が動くかを表しています。加えて前述のとおり、患者さまがすごく前歯を引っ込ませたいとおっしゃる場合、患者さまのご希望の場所まで引っ込ませると、本来あるべき位置(青い位置)からどれだけ差異がでてしまうか、引っ込みすぎになってしまうかも、これらデータに照らし合わせながらご案内するようにしています。

 

そしてもうひとつ、矯正治療をすると、上の前歯の中央の線(これを正中と言います。矯正治療をご検討の方は、聞かれたことがある方も多いかもしれません)と、下の前歯の中央の線が、定規で線を引いたように一直線に並ぶと想像されるかもしれません。しかし、上下とも理想的に歯を並べたとしても、もちろん前歯の中央の線が上下中央一直線になる方もいらっしゃいますが、必ずしも中心線が中央でピタッと一直線になるとは限りません。

 

それは、ヒトの顎の骨は完全な左右対称ではないうえ、歯のサイズも、左右で完全に同じ形や大きさではないからです。それゆえ、見た目においても噛み合わせにおいても理想的な歯並びにした結果が、完全に左右線対称になる訳ではありません。患者さまが矯正治療に求めることが、前歯の中央線を、顔の中央で完全に上下一直線にしたいという場合には、この点を優先させることで噛み合わせがおかしくなってしまい、本末転倒の結果になってしまうことを、事前の検査でお伝えしています。

 

矯正治療で大切なこと、それは見た目だけではなく、噛み合わせを含めたお口全体のトータルプランニングとその実現に他なりません。

 

余談ですが、実は、上の前歯の中央の線と、下の前歯の中央の線が完全に一直線になっていないとしても、それは面と向かって食事をするなどの場合でも、なかなか気づかれるものではありません。決して、見た目の妥協が必要と考えているのではなく、この点に限れば、客観的に目立つ要素ではないため、気にしすぎず、前述のとおり噛み合わせなどを含め、お口全体をトータルで考えることこそが最も大切である、とお伝えできればと願っています。

 

なお、下の前歯の中央の線に比べ、上の前歯の中央の線のほうが目立つケースが多いことから、当院で矯正治療の治療計画を作成する際には、基本的には上の前歯の中央線ができる限りお顔の中心に来るように留意しています。

矯正治療

歯科医師が考える、矯正治療を行った方がいいと思うケースとは?

インビザラインアライナー

 

患者さまのお口の中を拝見すると、歯科医師の立場から、矯正治療をご案内したほうがよいと考える患者さまは数多くいらっしゃいます。その最たるケースは、嚙み合わせが好ましくない患者さまです。

 

例えば、お口全体でしっかりと「カチっ」と噛んだ時、奥歯は噛めているものの、前歯が閉じないケース(これを専門用語でオープンバイトと言います)が挙げられます(オープンバイト以外にも、矯正治療を行ったほうがよい不正な嚙み合わせはいろいろありますが、今回は例として、オープンバイトに焦点をあててみます)。

 

一般的に、お口全体をカチっと噛むと、上の前歯は下の前歯に少し重なり、他の人から、上の歯と下の歯の間に、隙間が見えることがありません。しかし、オープンバイトの場合、お口全体でカチッと噛んだ時に、上の歯と下の歯の間に隙間ができていることが他の人から確認できます。

 

このように書くと、見た目の改善のために矯正治療を推奨すると思われるかもしれませんが、実はそれだけではありません。オープンバイトの患者さまは、実は奥歯に大きな負担がかかってしまいます。通常より大きな負担が特定の歯にかかり続けたらどうなるか。それは、虫歯や歯周病になってしまうリスクを高め、次第に歯を失ってしまう結果にもなりかねません。

 

いつまでも、ご自身のお口でおいしく食べ、生涯の健康を叶えていただきたい。そんな患者さまの将来を願うと、オープンバイトのみならず、噛み合わせや機能面の観点から、噛み合わせが不正な患者さまには矯正治療をお勧めすることも少なくありません。8020運動(80歳で20本のご自身の歯を残すこと)というのを聞いたことがある方もいらっしゃるかと思いますが、これを達成できている方は、多くの場合、奥歯も前歯も正常に噛めています。反対に、受け口の方で8020運動を達成できている方は、奥歯も前歯も正常に噛めている方よりも少ないことを、日々の治療を通じ実感しています。

 

見た目だけでなく、嚙み合わせの課題を改善する。それを改善できるのも、矯正治療の大きなメリットです。

矯正治療

矯正治療は、かみ合わせと顔貌との調和を考えることも大切です

矯正治療を行う時、歯科医師は患者さまの「かみ合わせ」を深く考えて治療計画を作成します。実は、ただ単に歯ならびの見た目を改善するだけであれば、さほど難しくありません。でも、勝負はそこからです。歯並びの見た目のみならず、細かい箇所まで噛み合わせをしっかりと考えて、多面的な治療計画を作っていくことこそが、治療計画を作成する本当の本番で、熟考が必要なところです。

 

矯正治療04

 

「かみ合わせよりも、何よりも見た目を治療したい」と思われる患者さまもいらっしゃるかと思います。しかし、単に歯並びの見た目だけを治して、かみ合わせが適切でなければ、お口の中で噛めている場所と噛めていない場所が生じます。この結果、噛めている歯にばかり負担がかかり、その歯が虫歯や歯周病になるリスクが高くなります。

 

実際にその歯が虫歯や歯周病になってしまい、やがてその歯を失ってしまうと、その後はこれまでとは違う場所で噛まなければなりません。そうなると、また別の場所の歯にばかり負担がかかり…、そんな繰り返しで、次々と歯を失うリスクを秘めています。

 

このとおり、歯並びの見た目がよくても嚙み合わせが適切でなければ、歯を失うリスクにさらされます。だから私たちは、歯並びの見た目はもちろん、嚙み合わせをすごく考えて、矯正治療の治療計画を作成しています。

 

 そしてもう一つ、治療計画では、お顔との調和を考えることも不可欠です。当院で矯正治療を行う患者さまのお顔の写真を必ず撮影するのは、これらを考えることが目的です。当ホームページでも、歯の動きのシミュレーション画像をいくつか紹介していますが、シミュレーションシステムは歯だけにフォーカスしており、お顔や表情までを含めた変化を見ることができません。シミュレーション上で綺麗になった歯並びが、患者さまのお顔としっかりマッチするか。これも当院では、しっかりと時間をかけて検討しています。

 

歯並びとお顔との調和、これを実現するための考え方や治療計画なども、矯正治療前のご相談の折にしっかりとご説明いたします。気になることは、どんなことでもお気軽にご質問ください。

矯正治療

歯を動かすタイミングと通院のタイミング

マウスピース矯正をされる方は、およそ1か月に1回~2ヶ月に1回程度のペースで通院をお願いしています。ところで、矯正治療期間中に、どうして定期的に通院する必要があるかご存じですか?今回は、通院のタイミングを、歯を動かすタイミングとの関係とともにご紹介します。

 

矯正シミュレーション03

 

矯正治療の多くの場合、歯と歯の隙間を作って、それぞれの歯が動くことのできる場所をつくります。この隙間づくりは、すべての歯を一度に動かして隙間を作っていくのではなく、「〇枚目のマウスピースまでに、ここに隙間をつくって、次は〇枚目のマウスピースまでに、また別の場所に隙間をつくって・・・」というように、綿密な計算のもと、どこに、どの程度、どのようなタイミングで隙間をつくって動かしていくか、という計画に沿って進めていきます。

 

もっと具体的な例を使ってご説明すると、例えば歯並びを矯正するにあたり、隣あう歯と歯が重なっている場合には、歯並びを整えようにも、歯が正しく入る場所が不足している状態です。椅子で例えるならば、15脚しか入るスペースしかないのに、16脚の椅子をなんとか入れようとしても、綺麗に整えることは難しいと例えると、イメージしていただきやすいかもしれません。

 

そのため、すべての椅子、すなわちすべての歯が並ぶ場所をつくるため、例えば、まずは奥歯を奥に移動するなどで、すべての歯が重なることなく並ぶ場所をつくります。これが、すべての歯を一度に動かすのではなく、治療完了までのプロセスをしっかりと考え、順番に動かしていくということです。

 

このとおり、矯正治療は、計画したタイミングでそれぞれの歯を動かさなければなりません。そのために、動きの具合をしっかりと確認するチェックポイント(タイミング)を設けています。

 

例えば、患者さまの次の大切なチェックポイントがおよそ1か月後に訪れるのに、次のご来院を2か月後と設定すれば、次にご来院いただく時には、大切なチェックポイントのタイミングが過ぎてしまっています。そうならないために、大切なチェックポイントに合わせてご来院いただき、歯の動きを確認したり、調整を行います。

 

反対に、1か月後ではまだチェックポイントに達しておらず、もう少し先の来院のほうがチェックポイントのタイミングに合致する場合には、例えば2か月程度後のご来院をご提案させていただくなどで調整を行っています。このように、各所を順番に動かしていく中では、重要なチェックポイントを複数回設定するため、このチェックポイントに到達するタイミングに合わせ、ご来院をお願いする、ということです。

 

歯の動き方や、動かすタイミングは様々です。当院では、患者さま一人ひとりのお口の状態や歯の動き方をしっかりと把握し、次回の来院スケジュールを患者さまにご案内しています。

矯正治療

ワンストップで治療できることも、ふじおか歯科・矯正歯科の強みです

矯正治療を行う場合、ケースによっては抜歯が必要になることは、ご存じの方も多いと思います。しかし、虫歯の治療などで被せものをした歯がある場合、矯正治療の後、被せもののやり直しが必要となる場合があることをご存じの方は、あまり多くありません。

 

例えば、前歯にセラミックの被せものをされている場合、矯正治療によって歯が移動すると、それに伴って歯ぐきの形も微妙に変化します。その結果、マージン(歯茎と被せものの境目)が表出し、段差が見えるようになってしまうことがあります。

 

その他にも、矯正治療を行うにあたり、歯の動きを助ける「アタッチメント」を歯の表面に付けることが多々あります。このアタッチメント、一般的にはレジンで取り付けるのですが、銀歯にはレジンがくっつきません。このため、銀歯が入っている場合には、銀歯に穴をあけて、そこにアタッチメントを取り付けるなどの対応をします。この場合、矯正治療終了後、穴が開いた銀歯のままではいけないので、このような場合には、治療後に新しい被せものをつくって取り替えます。

 

そしてもうひとつ、矯正治療に伴う抜歯や被せもののやり替えは、矯正治療を受ける歯医者さんで矯正治療と一緒にできると思っていらっしゃる方もたくさんいらっしゃるのですが、実は必ずしもそうではありません。

 

当院は「ふじおか歯科・矯正歯科」の名前の通り、矯正治療のみならず、幅広い歯科治療を展開しており、矯正治療前の虫歯治療や抜歯、被せもののやり直しなども、当院にてワンストップで行うことが可能です。

 

患者さまのお口に関するお悩みを、生涯にわたり、トータルでサポートする。その結果として、いつまでもご自身のお口で、おいしく食事を続けていただける未来を実現する。それが、私たちふじおか歯科・矯正歯科が大切にする、患者さまとの接し方です。

 

アイテロスキャン

矯正治療

理想的な歯の噛み合わせと矯正治療

上の歯と下の歯の理想的な噛み合わせ。普段の暮らしの中では、こんなこと考えたことなんて無いかもしれません。でも、歯科医療においては非常に大切なこと。今回のテーマは、少し専門的な内容になりますが、皆さまにも「へぇー。」と思っていただけるかもしれないので、お時間があればぜひ読んでみてください。

 

さて、上の歯と下の歯の理想的なかみ合わせというと、上の歯と対になる下の歯が、しっかりと1本ずつ対応する状態、すなわち1対1で歯が当たる状態と思われるかもしれません。でも、理想的なかみ合わせは、下の歯の前から5番目と6番目の間に、上の歯の前から5番目が位置しているというように、2対1の関係になっているのがベストです。

(ちなみに、歯の〇番目という数え方は、前歯2本がそれぞれ1番目にあたり、その左右の歯は2番目になり、親知らずは一般的に左右それぞれ8番目になります。)

 

咬み合わせ1

 

これは私(院長藤岡)の、矯正治療開始直後の歯並びです。奥歯をご覧いただくと、上の歯と下の歯が一対一で噛む状態になっています。この状態だと、上の歯と下の歯の間に隙間ができて、綿密に噛むことができません。本来、私の歯は、上の歯がもう少し後ろにあるべきなのですが、全体的に前に来てしまっています。

 

このような場合、下の顎の歯並びや場所が正常であれば、上の歯を全体的に後に移動させ、2対1のかみ合わせの関係をつくることが多くなります。ちなみに、このように上の歯が全体的に前に出ているケースは、日本人に多いケースです。

 

咬み合わせ2

 

私の矯正治療では、上記のシミュレーション画像の通り、それぞれの歯が2対1で噛み合わさる状態へと矯正していきます。この結果、八重歯もきちんと収まるようになります。

 

もっと詳しいことが気になる方は、定期健診にご来院の時や、矯正相談の時などに、どんなことでもご質問ください。実際の私自身の治療前の歯並び写真や現在の実際の歯並びなどもご覧いただきながら、詳しくご紹介、ご説明いたします。

矯正治療

マウスピース矯正で、どんな症状にも対応できるの?

今回のタイトルにも掲げた、「マウスピース矯正で、どんな症状にも対応できるの?」というご質問。これも、矯正治療をご検討の患者さまから比較的多く頂戴するご質問です。

 

例えば2021年春頃から2022年の春頃までのだいたい1年間を振り返ってみると、当院では100人以上の患者さまが矯正治療を受けていらっしゃいますが、ワイヤー矯正をお勧めしたケースはごく数人だけでした。

 

とはいえ、マウスピース矯正の途中で、少しだけワイヤー矯正を併用したほうが良いと考えられる患者さまも時折いらっしゃいます。このとおり、100人が100人、全員マウスピース矯正で治療できるとは限らないものの、ほとんどの方は、マウスピース矯正によって歯並びを治療することが可能です。

 

本当はマウスピース矯正を希望しているものの、他の歯医者さんでワイヤー矯正しか難しいと言われた方も、セカンドオピニオンの記事のとおり、他の歯医者さんにお話を聞いてみられてもよいかもしれません。

 

症状によっては、マウスピース矯正ではなく、ワイヤー矯正を用いなければ難しいケースもゼロではありません。そのような時には、きちんとその旨を患者さまにお伝えし、患者さまと一緒に検討のうえ、より良い治療方法をご提案します。

 

マウスピースケース

矯正治療

お勧めします、矯正治療のセカンドオピニオン

当院にお越しくださった、矯正治療をご検討の患者さまとお話をしていると、既に何件かの歯医者さんで相談された方もいらっしゃれば、当院にお越しくださった後に、ほかの歯医者さんに相談に行かれるという方もいらっしゃいます。

 

当院でのご相談のあと、他の歯医者さんでセカンドオピニオンを受けたいと思っていらっしゃる場合や、当院にお越しくださったのが、他の歯医者さんのセカンドオピニオンである場合、「セカンドオピニオンのことは言わないほうがいいかな?」と思っていらっしゃる患者さまも多いのではないでしょうか。

 

でも、まったくお気遣いは必要ありません。もし何か迷われることなどがあれば、セカンドオピニオンを検討されることは必須だと考えます。

 

ワイヤー矯正・マウスピース矯正などの矯正方法の違い、医院ごとの導入設備の違い、矯正治療に対する考え方の違いなど、セカンドピニオンによって気が付くことがきっとあるはずです。大切なことは、それぞれの医院において、しっかりと話を聞き、ご自身が納得できる歯医者さんを選ぶことだと思います。

 

ご参考までに、当院のセカンドオピニオン費用のことを聞かれることがありますが、ふじおか歯科・矯正歯科では、基本的に無料にて相談を承っています(レントゲンなど、具体的な検査を伴うご相談をご希望の場合は有料となりますことをご容赦ください)。

 

気になることや、当院の矯正治療に対する考え方など、どんなことでもご相談ください。

 

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