岡山市のふじおか歯科・矯正歯科。出来る限り痛くない歯医者、先端機器によるインプラント治療。

コラム

審美歯科・ホワイトニング

審美歯科と一般歯科の5つの違い│メリットとデメリット・治療の種類別の費用相場

審美歯科と一般歯科の5つの違い│メリットとデメリット・治療の種類別の費用相場

口元の見た目は印象を左右するだけでなく、自信や笑顔にもつながる大切なものです。

歯の治療を考えたときに「審美歯科と普通の歯医者は何が違うの?」「自分はどちらに行くべき?」と迷っている方も多いでしょう。

ホワイトニングやセラミックなど見た目を重視した治療は自費診療で高額になるため、費用だけでなくさまざまな点で比較し、自分に合った治療を受けることが大切です。

この記事では、審美歯科と一般歯科の違いをはじめ、審美歯科でできる治療内容や費用相場、メリット・デメリットについて詳しく解説します。

ぜひ最後まで読んで、自分に合った治療選びの参考にしてみてください。

審美歯科とは?

審美歯科とは?

審美歯科とは、歯や口元の「見た目の美しさ」に注目した総合的な歯科治療のことです。

「審美歯科」という名称から誤解されることもありますが、単に「見た目だけを整える治療」ではありません。

虫歯や歯周病を治す、噛む機能を取り戻すといった機能の回復に加えて、「歯の色・形・大きさ・歯並びを理想に近づける」という審美的な改善も同時に追求するのが審美歯科です。

機能的には大きな問題がなくても、歯並びや歯の形、歯や歯肉の色、銀歯などはコンプレックスやお悩みにつながることもあります。

口元のコンプレックスが解消されることで笑顔に自信が持てるようになり、生活の質の向上につながるという精神的なメリットが期待できることも、審美歯科の特徴です。

審美歯科と一般歯科の主な違い

審美歯科と一般歯科の主な違い

審美歯科と一般歯科は、どちらも歯科医院ですが、治療の目的・内容・使用素材・費用など、さまざまな面で違いがあります。

ここからは、審美歯科と一般歯科の主な違いについて詳しく解説します。

治療目的

一般歯科の主な目的は、虫歯や歯周病などの病気を治すことです。

虫歯・歯周病の治療や、噛み合わせの改善などの口腔機能の回復、痛みを取り除き、口の中を健康な状態に戻すといった処置を行います。

一方、審美歯科では機能の回復に加えて、見た目の美しさの向上も重視して治療を行います。

歯の黄ばみが気になる、銀歯を白い歯に替えたい、歯並びを整えたいといった「より美しくする」という要望にも応えるのが審美歯科の役割です。

治療内容

一般歯科では、虫歯の治療、詰め物・被せ物、歯周病治療、抜歯、入れ歯の作製など、口腔内の健康を守るための治療が中心です。

審美歯科では、これらの一般歯科的な治療に加えて、セラミック治療、ラミネートベニア、ダイレクトボンディング、ホワイトニング、歯列矯正、ガムブリーチ(歯肉の黒ずみ治療)など、見た目を改善するための幅広い施術が受けられます。

審美性(見た目の美しさ)

審美歯科と一般歯科の大きな違いが、見た目の美しさです。

一般歯科では使える材料は銀歯やレジンといった保険診療で定められたものに限られ、周囲の天然歯と調和せず、目立ってしまうことがあります。

一方、審美歯科では、制限なくさまざまな種類の素材から患者さまの希望に合ったものを選択できます。

自然な透明感のあるセラミックなどの素材を使用し、歯の形・色・透明感・大きさなどにこだわるなど、より高い審美性を目指すことが可能です。

精度

審美歯科では、機能性と仕上がりの美しさを両立させるために、より高精度な治療技術と設備が求められます

歯の色や大きさ、形などは患者さま一人ひとり異なり、周囲の天然歯との調和を考慮しながら、慎重に色調や形状を調整しなければなりません。

そのため、詰め物・被せ物を製作する歯科技工士の技術力も、仕上がりの精度を左右する重要な要素です。

また、審美歯科では精度の高い治療が求められるため、細部まで拡大して確認できるマイクロスコープ、精密な型取りを可能にする口腔内スキャナー、正確な診断をサポートする歯科用CTなども必要です。

クリニック選びの際には設備面も確認するといいでしょう。

費用(保険診療・自費診療)

一般歯科での治療(虫歯治療、抜歯、歯周病治療など)は保険が適用されるケースが多く、患者さまの自己負担は1〜3割程度に抑えられます。

一方、審美歯科は、見た目の改善が目的となるため、基本的には保険適用外の自費診療となります。

審美歯科でできる主な治療と費用相場

審美歯科でできる主な治療と費用相場

審美歯科では、歯の色・形・歯並びなどを改善するためのさまざまな治療があります。

以下は、各施術と費用相場の目安です。

治療名 費用相場
セラミック治療 約10万〜15万円(1本あたり)
ラミネートベニア 約5万〜15万円(1本あたり)
歯列矯正 約60万〜170万円
ダイレクトボンディング 約2万〜5万円(1本あたり)
ホワイトニング 約2万〜10万円
ガムブリーチ 約1万〜3万円
ガミースマイルの治療 歯周外科:約20〜40万円
ボトックス注射:約1〜5万円

ここからは、代表的な治療の内容と費用相場について詳しく解説します。

セラミック治療(白い被せ物・詰め物)

セラミック治療とは、天然歯に近い白さと透明感を持つセラミック素材の被せ物・詰め物を使用する治療です。

金属を一切使用しないオールセラミックや、強度に優れたジルコニアなど、素材には豊富な種類があります。

見た目が自然なことのほかにも、セラミックは変色や劣化が起こりにくく、プラーク(歯垢)が付着しにくい素材のため、口腔内の衛生状態を保ちやすいメリットもあります。

使用する素材や治療箇所によって異なりますが、費用相場は1本あたり約10万〜15万円程度が一般的です。

ラミネートベニア

ラミネートベニアとは、歯の表面をごく薄く削り、付け爪のように薄いセラミック製のチップを貼り付けて見た目を改善する治療です。

歯の黄ばみや変色、軽度な歯並びの乱れ、すきっ歯など、幅広い審美的な悩みに対応できます。

歯を大きく削る必要がないため、歯への負担を抑えながら、美しい仕上がりを目指せることが特徴です。

費用相場は1本あたり約5万〜15万円程度が目安です。

歯列矯正

歯列矯正は、歯並びや噛み合わせを整える治療です。

見た目の改善はもちろん、噛み合わせが整うことで食事がしやすくなる・発音が改善されるなど、機能面でのメリットも多くあります。

歯列矯正というと、金属のワイヤーを装着するワイヤー矯正を想像する方が多いかもしれませんが、透明で目立ちにくい「マウスピース矯正(インビザラインなど)」、歯の裏側に装着するため装置が見えにくい「裏側矯正」といった方法もあります。

歯列矯正の費用相場は60万〜170万円が目安ですが、範囲や症例、装置によっても異なるため詳細は歯科医院で相談してみましょう。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングとは、レジン(歯科用プラスチック)を歯に直接盛り付け、自然な形・色に仕上げる治療です。

歯を削る量を抑えつつ、すきっ歯やホワイトスポット(白いまだら模様)・欠けた歯の修復などさまざまな治療ができます。

費用相場は1本あたり約2万〜5万円程度となります。

ホワイトニング

ホワイトニングは、専用の薬剤(過酸化水素など)を使って歯を本来の色以上に白く漂白する治療です。

コーヒーや紅茶、ワインなどによる着色汚れや、加齢による黄ばみの改善に効果が期待できます。

ホワイトニングには主に3種類あり、それぞれの費用目安は以下の通りです。

  • オフィスホワイトニング(歯科医院で施術)……2万〜5万円
  • ホームホワイトニング(自宅で行う)……2万〜3万円
  • デュアルホワイトニング(オフィスとホームを組み合わせる)……4万~10万円

ガムブリーチ(歯肉の黒ずみ治療)

ガムブリーチはガムピーリングとも呼ばれ、歯肉の色を本来のピンク色に改善することを目的とした治療です。

専用の薬剤やレーザーを使い、歯肉の黒ずみの原因となるメラニン色素を除去して、歯肉の色を改善します。

ガムブリーチは、1万〜3万円程度が費用相場です。

ガミースマイルの治療

審美歯科では、ボトックス注射や歯周外科によってガミースマイルの治療も可能です。

ボトックス注射では、笑うときに上唇を引き上げすぎる筋肉に薬剤を注入し、筋肉の動きを一時的に緩めることで歯肉の露出を抑えます。

歯周外科では、歯肉切除によって歯の露出面積を正常に近づけたり、粘膜切除・縫合を行うことで、唇を上がりにくくし、ガミースマイルを改善に導きます。

ボトックス注射は約1〜5万円、歯周外科は約20〜40万円が費用相場です。

審美歯科のメリット

審美歯科のメリット

審美歯科には、見た目の改善だけでなく、口腔内の健康維持や機能の向上など、さまざまな面でメリットがあります。

ここからは、審美歯科の主なメリットについて詳しく解説します。

より美しい口元を目指せる

審美歯科の大きなメリットが、歯の色・形・歯並びなどを改善し、理想の口元を目指せることです。

ホワイトニングで歯の黄ばみを白くしたり、セラミック治療で歯の色や形を整えたりと、一般歯科の保険診療では対応が難しい悩みにもアプローチできます。

「周囲の天然歯と馴染む色にしたい」「全体的にもっと歯を白くしたい」など、患者さま一人ひとりのご希望に合わせた治療ができることも、審美歯科の魅力の一つです。

コンプレックスを解消でき、自信につながる

「歯並びが気になって笑うときに気になる」「鏡を見る度に歯の黄ばみが気になる」など、お口元のお悩みを抱えている方は少なくありません。

審美歯科の治療でコンプレックスが解消されると、笑顔や会話に対する抵抗感が減ったり、自信につながる効果も期待できます。

審美治療は口元だけでなく、日常生活全体の質を高めるきっかけにもなります。

機能性を高められる

審美歯科の治療は、噛む力・発音・消化機能など、機能面にも良い影響があります。

例えば、矯正治療で歯並びや噛み合わせを整えることで、「発音がスムーズになる」「しっかりと噛めるようになり胃腸への負担が軽減される」といったメリットが期待できます。

口腔内の健康維持につながる

セラミックは銀歯と比較してプラーク(歯垢)が付きにくく、表面が滑らかなため口腔内を清潔に保ちやすいという特徴があります。

矯正治療で歯並びが整うと歯磨きがしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを抑えることにもつながります。

また、審美歯科治療を受けると、患者さま自身の口腔ケアへの意識が自然に高まりやすいこともメリットです。

「この状態を維持したい」と思うことで、日常の歯磨きや定期的なメインテナンスへの取り組みが自然と積極的になり、その結果、長期的な口腔内の健康維持につながります。

金属アレルギーのリスクを軽減できる

保険診療で使用される銀歯には、パラジウムやニッケルといった金属が含まれており、金属アレルギーの症状を引き起こすリスクがあります。

審美歯科で使用されるセラミックやジルコニアは金属を含まない素材のため、金属アレルギーが心配な方にも向いています

ただし、中にはメタルボンド(金属フレームにセラミックを焼き付けた被せ物)のように金属を使用するものもあるため、前もって確認しましょう。

審美歯科のデメリット

審美歯科のデメリット

メリットが多い審美歯科ですが、いくつかのデメリットもあります。

満足のいく治療にするためにも、デメリットについても前もって確認しておきましょう。

保険が適用されず費用が高額

審美歯科の治療は基本的に保険が適用されない自費診療となり、保険診療と比べて高額になります。

自費診療の費用は歯科医院ごとに異なるため、前もって見積もりを確認しておきましょう。

方法によっては歯に負担がかかる

治療によっては、歯に一定の負担がかかる場合があります。

例えば、セラミックの被せ物やラミネートベニアを装着するためには、歯をある程度削る必要があります。

もちろん歯への負担を考慮して処置が行われますが、デメリットや注意点も十分理解したうえで検討しましょう。

定期的なメインテナンスが必要

審美歯科の治療は一度行えば終わりではなく、長持ちさせるために定期的なメインテナンスを受ける必要があります

例えばホワイトニングの場合、少しずつ色が戻っていくため、白さを維持するためには定期的な施術が必要です。

また、セラミック自体は人工物であり虫歯にはなりませんが、土台となる歯は虫歯になる可能性があります。

天然歯と人工物の境目は汚れが溜まりやすく、ケアが不十分だと虫歯が進行するリスクがあるため、日々のセルフケアに加え、歯科医院でメインテナンスを受けて予防に努めることが大切です。

審美歯科についてのよくある質問

審美歯科についてのよくある質問

ここでは、審美歯科についてのよくある質問を紹介します。

Q:審美歯科や一般歯科は医療費控除の対象になる?

A:「治療目的」であれば、医療費控除の対象になることがあります。

例えば、虫歯で削った歯の修復にセラミックの被せ物を使用した場合、機能回復が目的のため、医療費控除の対象になる可能性があります。

一方、純粋に見た目の改善のみを目的としたホワイトニングやラミネートベニアなどは、医療費控除の対象外とされるケースが一般的です。

医療費控除を使用すれば実質的な費用負担を軽減できるため、医療費控除の対象となるかどうか、歯科医師に確認してみましょう。

Q:銀歯・レジン・セラミックの違いは?

A:銀歯・レジン・セラミックでは、素材の特徴や審美性、耐久性などに違いがあります

銀歯(金属)は保険診療で一般的な素材で、安価であるものの目立ちやすく、経年劣化によって変形を起こしたり、金属が溶け出して歯肉の黒ずみ(メタルタトゥー)の原因になることがあります。

レジン(歯科用プラスチック)は、保険適用が可能なものもあります。

白い素材ですが、セラミックと比較すると耐久性や強度で劣り、プラスチックで吸水性があるため変色や摩耗が起こりやすい傾向にあります。

セラミックは費用は高くなるものの、天然歯に近い色調・透明感を再現でき、汚れが付きにくく変色しにくいことが特徴です。

セラミックは硬い素材で寿命は10〜15年ほどと長持ちする傾向にありますが、強い力がかかると欠けたり割れたりする可能性があるため、歯ぎしりや食いしばりがある場合はナイトガード(マウスピース)を装着するなどして対策しましょう。

まとめ

一般歯科が機能の回復を主とするのに対し、審美歯科は機能性と審美性の両方を追求した治療を行います。

費用や審美性、精度などさまざまな違いがあるため、ご自身の希望や状態に合わせてどちらを選ぶか検討しましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、審美性だけでなく、生物学的・構造的・機能的・永続的といった観点にこだわった治療を行っています。

各種審美治療のご相談は無料で行っておりますので、まずはお気軽にお問い合わせください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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審美歯科・ホワイトニング

審美歯科で医療費控除の対象になるケース・対象外のケースを解説

審美歯科で医療費控除の対象になるケース・対象外のケースを解説

「審美歯科の治療費って、医療費控除の対象になるの?」
「セラミック治療の費用を抑えたい」
「ホワイトニングで医療費控除は申請できる?」

見た目の美しさも追求する審美歯科の治療は保険適用外のため費用が高額になりやすく、「少しでも負担を軽くしたい」とお考えの方は多いでしょう。

審美歯科の治療であっても、症例によっては医療費控除の対象になることがあります。

ただし、すべての治療が対象になるわけではないため、どのような場合に対象になるのか知っておくことが大切です。

この記事では、審美歯科で医療費控除の対象になるケース・対象にならないケースについて解説します。

申請手順、還付金の計算方法も合わせて紹介するため、審美歯科の費用負担を抑えたいとお考えの方は記事をチェックしてみてください。

審美歯科も症例によっては医療費控除の対象になる

審美歯科も症例によっては医療費控除の対象になる

審美歯科は「美容目的だから医療費控除の対象外」と思われがちですが、自費診療であっても、治療の目的によっては医療費控除の対象となる可能性があります。

例えば、虫歯や歯の欠損を補うためのセラミック治療やインプラントは、見た目の改善だけでなく機能回復も伴うため、控除対象として認められるケースが多いです。

審美歯科の詰め物・被せ物やインプラントの上部構造(人工歯)として用いられる「セラミック(ポーセレン)」や、金のような治療材料も、以下のように医療費控除の対象として認められています。

現在、金やポーセレンは歯の治療材料として一般的に使用されているといえますから、これらを使った治療の対価は、医療費控除の対象になります。

引用:国税庁『No.1128 医療費控除の対象となる歯の治療費の具体例


一方で、単に見た目を白くするホワイトニングのように、機能的な問題を伴わない「純粋な美容目的」の場合は、医療費控除の対象外です。

この判断は患者様ごとの症状や治療内容によって異なるため、自己判断ではなく歯科医師に事前に確認しましょう。

審美歯科で医療費控除の対象になるケース・対象にならないケース

審美歯科で医療費控除の対象になるケース・対象にならないケース

では、どのようなケースであれば審美歯科で医療費控除の対象になるのでしょうか?

ここからは、対象になるケースと対象にならないケースについてそれぞれ詳しく見ていきましょう。

対象になるケース:治療目的の場合

審美歯科であっても、歯の機能回復や健康維持を目的とした治療であれば、医療費控除の対象になる可能性があります。

例えば、以下のようなケースです。

セラミック治療(詰め物・被せ物) 虫歯や歯の破折などによって損傷した歯の治療のためにセラミックやジルコニアなどの素材を使用した場合
インプラント治療 虫歯や歯周病などで歯を失い、歯の機能回復を目的に治療する場合
矯正治療 噛み合わせの改善や、発育段階にある子どもの不正咬合(歯並びの乱れ)の改善を目的とした矯正治療の場合

治療にかかった費用(検査・診断・処置など)のほか、治療のための通院に利用した電車・バスなどの交通費も医療費控除の対象になります。

ただし、自家用車のガソリン代や駐車場代は対象外となるため注意しましょう。(タクシー代は原則不可だが、病状などやむを得ない事情がある場合のみ認められる場合あり)

対象にならないケース:美容目的・予防の場合

一方、健康上の必要性がなく、見た目の改善や予防を目的とした施術は医療費控除の対象外となります。

代表的なケースは以下の通りです。

審美目的のみのセラミック治療 「銀歯を白くしたい」「歯の形・色をきれいにしたい」という審美目的のみの場合は対象外
美容目的の矯正治療 歯並びをきれいに見せたいという見た目の改善のみが目的の場合は対象外
ホワイトニング 機能回復や健康維持を目的とした治療ではないため対象外
予防目的の処置・健康診断 予防目的のクリーニング・PMTC・歯石除去などは対象外

(治療の一部として行う場合は医療費控除の対象)

自分の治療が対象になるかどうか、患者様自身で判断することは難しいため、担当の歯科医師に詳しく聞いてみましょう。

医療費控除とは

医療費控除とは

会社員やパート、アルバイトの方は会社が年末調整を行うため、「確定申告や医療費控除をしたことがない」という方も多いかもしれません。

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、税金の負担を軽くできる制度です。

ここからは、医療費控除の基本的な仕組みと、利用に必要な手続きについて詳しく解説します。

税金の還付が受けられる制度

医療費控除とは、自分や生計を共にする家族が1年間(1月1日〜12月31日)に支払った医療費の合計が一定額を超えた場合に、超えた分の金額を所得から差し引くことができる制度です。(上限額200万円まで)

課税対象となる所得が少なくなることで税負担が軽減され、会社員など給与から税金が天引きされている方の場合は、払いすぎた税金を「還付金」として受け取れます。

また、翌年の住民税も軽減されるため、負担を減らしたい場合は不備のないよう手続きしましょう。

確定申告が必要

医療費控除を受けるためには、確定申告による申請が必要です。

年末調整では手続きできないため、忘れずに自分で申告しましょう。

もしも申告を忘れてしまった場合でも、過去5年間までさかのぼって申請できるため、以前に受けた審美歯科治療の費用も対象になる可能性があります。

医療費控除のやり方

医療費控除のやり方

医療費控除のやり方は、主に以下の4つのステップで進めます。

  1. 必要書類を揃える
  2. 医療費明細書を作成する
  3. 確定申告書を作成し、税務署へ提出する
  4. 還付金を受け取る

ここからは、それぞれの項目を詳しく解説します。

1:必要書類を揃える

医療費控除を行う際は、最初に以下の必要書類を揃えましょう。

  • 医療費の領収書
  • 医療費通知(医療費のお知らせ)
  • 源泉徴収票
  • 交通費の記録
  • マイナンバーカードが確認できる書類
  • 医療費控除の明細書
  • 確定申告書

領収書は申告時に提出する必要はありませんが、5年間は必ず保管しておく必要があります。

家族の分の医療費がわかる書類も合わせて揃えておきましょう。

2:医療費明細書を作成する

必要書類が揃ったら、次は医療費控除の明細書に1年間の医療費の内訳を記入します。

領収書や明細書をもとに、支払った医療費、クリニックの名称などを記入していきましょう。

3:確定申告書を作成し、税務署へ提出する

明細書の作成が完了したら、確定申告書を作成して税務署へ提出します。(e-Tax・郵送・税務署へ持参のいずれか)

確定申告に「難しそう」というイメージをお持ちの方も多いかもしれませんが、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」から案内に沿って入力を進めれば自動で計算・反映されるため、初めての方もスムーズに手続きしやすいでしょう。

確定申告の受付期間は原則として毎年2月16日〜3月15日ですが、医療費控除のような還付申告は、医療費を支払った翌年の1月1日から申請が可能です。

確定申告期間は税務署が非常に混み合うため、混雑を避けたい場合は早めに申請するといいでしょう。

4:還付金を受け取る

還付金は、確定申告書に記載した口座に振り込まれます。

振り込まれるタイミングの目安は1ヶ月〜1ヶ月半ほどとされていますが、e-Taxでオンライン申請した場合は書面提出より処理が早く、3週間程度で振り込まれるケースもあります。

審美歯科の医療費控除でいくら戻る?計算方法

審美歯科の医療費控除でいくら戻る?計算方法

医療費控除を申請すると所得税は還付金として戻り、住民税は翌年6月以降に減額されます。

所得税の還付金および住民税の軽減額の計算式は、以下の通りです。

  • 【医療費控除額】1年間に支払った医療費の合計 − 保険金等で補填された金額 − 10万円(または総所得金額の5%のいずれか少ない方)
  • 【所得税の還付金の目安】医療費控除額 × 所得税率
  • 【住民税の軽減額】医療費控除額 × 10%

例えば【年収500万円・インプラント治療50万円・所得税率10%(保険金等で補填された金額なし)】の場合、所得税の還付金は約4万円、住民税の軽減額は約4万円になります。

なお、上記はあくまで目安の計算例であり、各控除や所得税率によって実際の還付額は変わります。

医療費控除以外で審美歯科の費用を抑える方法はある?

医療費控除以外で審美歯科の費用を抑える方法はある?

ここからは、医療費控除以外で審美歯科の費用を抑える方法をいくつか紹介します。

分割払いやデンタルローンで1回あたりの費用を抑える

治療費を一括で支払うのが難しい場合、分割払いやデンタルローンを利用することで、1回あたりの支払い負担を抑えることが可能です。

ただし、金利や手数料が発生するため、総支払額が増える点に注意しましょう。

ホワイトニングはコースメニューを選ぶ

ホワイトニングを検討している場合、単発の施術を繰り返すよりも、コースメニューを選択した方が1回あたりの費用を抑えられる可能性があります。

歯科医院によってはコースメニューを用意しているところもあるため、料金表を確認してみましょう。

ふじおか歯科・矯正歯科でも、ホワイトニングのコースをご用意しています。

複数の歯科医院を比較する

審美歯科は自費診療となり、料金設定が歯科医院ごとに異なります。

複数の歯科医院でカウンセリングや見積もりを取って比較することで、費用を抑えることにつながるでしょう。

費用を抑えられる素材・治療法を選ぶ

審美歯科の治療には、素材や方法によって費用に幅があります

同じ治療でも、選択する素材によって費用が異なるため、歯科医師と相談しながら自分の希望と予算に合ったものを選ぶことが大切です。

例えば、奥歯など目立ちにくい部位には費用が抑えられる素材を、前歯など見た目が重視される部位には審美性の高い素材を選ぶなど、部位や優先順位に応じて使い分けるのも一つの選択肢です。

審美歯科の医療費控除についてのよくある質問

審美歯科の医療費控除についてのよくある質問

ここでは、審美歯科の医療費控除についてのよくある質問を紹介します。

Q:セラミック治療で医療費控除は使える?

A:虫歯や折れてしまった歯の回復など、治療目的であれば、医療費控除の対象になります

国税庁もセラミック(ポーセレン)を「歯の治療材料として一般的に使用されている素材」と認めており、機能回復を目的とした使用であれば申請可能です。

Q:ホワイトニングで医療費控除は使える?

A:ホワイトニングは歯を白く美しく見せることを目的とした審美目的の施術であり、医療費控除の対象になりません

オフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニングなど、種類を問わずすべてのホワイトニングが医療費控除の対象外となります。

Q:分割払いやデンタルローンでも医療費控除は可能?

A:支払い方法が分割払いやデンタルローンであっても、治療目的であれば医療費控除の対象になります。

ただし、分割払いやローンに伴う金利・手数料の部分は控除の対象外です。

まとめ

審美歯科の治療は、見た目の改善だけでなく、噛み合わせや口腔機能の向上にもつながる大切な治療です。

高額になりやすい費用も、医療費控除を上手に活用することで実質的な負担を軽減できる可能性があります。

領収書をしっかり保管しておき、忘れずに確定申告を行って負担を軽減しましょう。

岡山駅西口徒歩約9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では「生涯を通じて自分の口でしっかり噛み、食事を楽しめること」を願い、患者様一人ひとりのお口全体を丁寧に診る「一口腔一単位」の治療を大切にしています。

セラミックやインプラント、矯正治療など、審美性と機能性を両立した治療計画を担当の歯科医師がわかりやすくご説明します。

「医療費控除の対象になるか知りたい」「費用について相談したい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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審美歯科・ホワイトニング

審美歯科の正しい選び方│9つのポイントと治療の種類

審美歯科の正しい選び方│9つのポイントと治療の種類

審美歯科は見た目の美しさを整えるだけでなく、第一印象や自信にも影響する治療です。

しかし、原則として自由診療となり費用も高額になるため、「どの歯科医院を選べばよいのか分からない」「失敗したくない」とお悩みの方も多いでしょう。

審美歯科治療は、どの歯科医院で受けても同じ結果が得られるわけではなく、歯科医師の技術力や知識、使用する素材、優れた歯科技工士との連携などさまざまな要素が仕上がりに影響します。

後悔しないためにも、歯科医院選びは慎重に行うことが大切です。

この記事では、審美歯科選びで失敗しないための9つのポイント、治療の種類やメリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

満足度の高い治療を受けるために、ぜひ記事を参考にしてみてください。

審美歯科の選び方の9つのポイント

審美歯科の選び方の9つのポイント

審美歯科は医院ごとに得意分野や治療方針が異なるため、「費用が安いから」「近所にあって通いやすいから」という理由だけで審美歯科を決めてしまうと、思わぬ後悔につながってしまうかもしれません。

ここでは、失敗を避けるために押さえておきたい重要なポイントを紹介します。

豊富な症例数があり医師の技術力が高い

審美歯科は、高い審美感覚と繊細な技術力が求められる分野です。

特にセラミック素材は他の素材に比べて接着や形を整えるのが難しい傾向にあるため、歯科医師の経験が仕上がりに影響します。

歯科医院を選ぶ際は、歯科医師の経歴や症例数、症例写真をチェックしましょう。

症例数が豊富な医師は、それだけ多くの患者さまの悩みに向き合ってきた実績があり、さまざまなケースに対応できる技術力を持っている可能性が高いと考えられます。

HPに掲載されていない場合でも、カウンセリング時に伝えればビフォーアフターの症例写真を見せてくれるでしょう。

また、学会への参加や研修実績なども、歯科医師の技術への姿勢を判断する材料にできます。

見た目だけでなく噛み合わせを考慮した治療ができる

審美歯科は「見た目をキレイにする治療」というイメージが強いですが、長期的に美しさを保つためには、噛み合わせへの配慮が欠かせません。

歯の形や被せ物の高さが少しでも合っていないと、噛み合わせのバランスが崩れ、顎関節症や他の歯のトラブルを引き起こすリスクがあります。

歯の健康を長く維持するためにも、見た目だけでなく噛み合わせを含めたトータルな視点で治療できる歯科医院を選びましょう。

審美性に高いこだわりがある

技術や経験のほか、歯科医師の「審美的センス」も治療結果に影響します。

「思っていたイメージと違う」と感じる結果にならないよう、歯の色・形・大きさのバランス、歯肉のライン、笑顔になったときの印象など、細部にまでこだわりを持った治療を行っているか確認することをおすすめします。

カウンセリングで治療の希望を具体的に伝えた際、医師がどれだけ真剣に向き合ってくれるかどうかも、見極めのポイントにできます。

複数の治療の選択肢がある

審美歯科にはホワイトニング・セラミック治療・ラミネートベニア・歯列矯正など、さまざまな選択肢があります。

患者さまのお口の状態や予算、希望する仕上がりによって適した方法は異なるため、1つの治療法しか提案できない歯科医院よりも、複数の選択肢を比較・提案してくれる歯科医院のほうが、自分に合った治療を受けられる可能性が高いです。

患者さまとしても、複数の選択肢を十分比較したうえで選択した方が、満足度につながりやすいでしょう。

例えば、ホワイトニングでは改善が難しい変色も、ラミネートベニアやセラミック治療であれば改善可能なこともあります。

多くの審美歯科治療に精通した医師であれば、患者さまの状況に合わせた適切な治療を提案してくれるでしょう。

治療のための設備が充実している

使用する設備や機器の質も、しっかりチェックしておきたいポイントです。

例えば、セラミックの被せ物をより精密に装着するには、肉眼では確認できないレベルの細部まで視野を拡大できる機器(マイクロスコープ/歯科用顕微鏡)が必要です。

セラミック素材と歯の間にわずかな差があると、虫歯のリスクが高まったり、セラミックが外れたりする原因になります。

現在の見た目をきれいにするだけでなく、「虫歯の再発を防ぎ、いかに長持ちさせるか」ということも、審美歯科では欠かせない点です。

設備はHPに掲載されていることが多いため、事前にHPを確認してみましょう。

メリットだけでなくデメリットやリスクの説明がある

審美歯科はお口元の見た目を美しくできることがメリットですが、デメリットやリスクが全くないわけではありません。

誠実な歯科医院であれば、治療の効果やメリット、費用などとあわせて、素材ごとの耐久性や割れ・欠けのリスク、治療後に気をつけるべき点なども、しっかりわかりやすく説明してくれるはずです。

リスクも含めて正直に説明してくれる医院は、患者さまを大切にしている証拠でもあります。

納得できないまま治療を進めることがないよう、メリット・デメリット両面の説明をきちんと受けたうえで判断しましょう。

丁寧なカウンセリングを行い、しっかりコミュニケーションが取れる

高い技術力を持つ歯科医師による施術でも、患者さまの希望と医師が描く仕上がりイメージがズレていると、「思っていた仕上がりと違った」「こんなはずじゃなかった」と後悔につながる可能性があります。

後悔を避けるためには、治療前にしっかりとしたカウンセリングで患者さまの希望・価値観・生活スタイルを丁寧にヒアリングしてくれるかどうかが非常に重要です。

カウンセリングの際は、治療内容や素材、費用やリスクの説明が具体的かどうかを確認しましょう。

院内が清潔な状態に保たれている

審美歯科に限りませんが、歯科医院内の衛生管理は、治療の質や安全性に直結する最低限の条件です。

治療内容によりますが、複数回の通院が必要になることもあるため、毎回安心して来院できる環境かどうかも大切なポイントといえます。

待合室や診療室が清潔に保たれているかなど、カウンセリング時に院内全体の環境をしっかり確認しておきましょう。

治療後のメンテナンスやアフターフォロー体制が充実している

美しい状態を長期間にわたって維持するためには、治療後のメンテナンスやアフターフォローも重要です。

保証制度がしっかりしている医院は、それだけ自院の治療の質に自信を持っているとも考えられます。

治療後の保証制度の有無や定期メンテナンスの内容、頻度についても前もって確認しておきましょう。

審美歯科とは?主な治療の種類

審美歯科とは?主な治療の種類

審美歯科とは、歯を健康にするだけでなく、口元の見た目を美しく整えることに注目した総合的な歯科治療です。

虫歯・歯周病の治療を主な目的とする一般歯科とは異なり、歯の色・形・歯並び・歯肉の状態などを総合的に改善し、口元全体の印象を高めることを重視しています。

ここでは、審美歯科で行われる主な治療の種類について詳しく解説します。

ホワイトニング

ホワイトニングは、歯科医院でのみ使える高濃度の薬剤を使用して漂白し、歯の色を明るくする治療です。

歯を削らずに行えるため、歯の負担を抑えながら白さを目指せます。

審美歯科のホワイトニングには「オフィスホワイトニング」と、自宅でマウスピースを使って行う「ホームホワイトニング」、両者を組み合わせた「デュアルホワイトニング」の3つの方法があります。

自分の悩みや生活スタイルに合った方法をカウンセリングで相談して選ぶことが大切です。

歯列矯正

歯列矯正(ワイヤー矯正、マウスピース矯正)は、歯並びや噛み合わせを改善することで、口元の審美性と機能性を同時に高める治療です。

ワイヤー矯正はブラケットやワイヤーを白や透明のものに変えることで、目立ちにくくすることが可能です。

また、歯の裏側に装置を装着する裏側矯正(舌側矯正)という方法もあります。

ワイヤー矯正の見た目が気になる場合は、透明で目立ちにくいマウスピース矯正(インビザラインなど)の選択肢もあります。

セラミック治療(白い被せ物・詰め物)

セラミック治療は、虫歯治療などで削った部分を、天然歯に近い透明感と自然な色調を持つセラミック素材の詰め物・被せ物で補う方法です。

保険診療で使用される銀歯などと比べて、審美性や生体親和性に優れています。

また、セラミック素材は汚れや細菌が付着しにくく、変色しにくいため、長期的に美しい状態を保ちやすいことも特徴です。

ラミネートベニア

ラミネートベニアとは、歯の表面をごくわずかに削り、薄いセラミックのチップを貼り付けることで歯の色・形・すき間などを改善する治療です。

歯全体を削って被せ物をするセラミッククラウンと比べ、歯へのダメージを抑えられる点が魅力です。

ダイレクトボンディング

ダイレクトボンディングとは、レジン(歯科用プラスチック素材)を直接歯に盛り付け、歯を修復する治療法です。

型取りが不要で、多くの場合1回の来院で治療が完了するため、通院回数を抑えて治療できます。

歯のすき間、欠けや摩耗、変色の改善といった幅広い用途に対応しています。

ガムブリーチ(歯肉の黒ずみ治療)

ガムブリーチ(ガムピーリング)とは、歯肉に沈着したメラニン色素を専用の薬剤で除去し、ピンク色で健康的な歯肉に改善することを目的とした治療です。

薬剤を歯肉に塗布するのみで痛みはほとんどなく、治療時間も10分ほどと短時間で済みます。

ホワイトニングやセラミック治療と組み合わせることで、口元全体の印象をより明るく健康的に見せる効果が期待できます。

審美歯科のメリット・デメリット

審美歯科のメリット・デメリット

審美歯科には、メリットとデメリットの両方があるため、どちらも正しく理解したうえで判断することが重要です。

主なメリット・デメリットは以下の通りです。

メリット ・見た目が改善し、第一印象が良くなる
・コンプレックスの解消、自信の向上につながる
・機能面の改善が期待できる
・虫歯や再発リスクの低減につながる場合がある
デメリット ・自由診療のため費用が高額になる
・歯を削る処置が必要な治療もある
・経年劣化や再治療の可能性がある

岡山市のふじおか歯科・矯正歯科の審美治療の特徴

岡山市のふじおか歯科・矯正歯科の審美治療の特徴

ここでは、当院『ふじおか歯科・矯正歯科』の審美治療の特徴をいくつか紹介します。

デジタルマイクロスコープによる精度の高い治療

ふじおか歯科・矯正歯科では、最大80倍に拡大した患部を4Kモニターに表示できる「4K80倍高解像度デジタルマイクロスコープ」を導入しています。

被せ物と歯の境目に余分な隙間があれば、見た目の不自然さだけでなく、虫歯や歯周病のリスクを高める原因にもなりかねません。

当院では、デジタルマイクロスコープを活用して視野を最大80倍に拡大し、肉眼では見えないレベルの細かな部分まで確認することで、治療精度を高めることに努めています。

5つのポイントに配慮した審美性へのこだわり

ふじおか歯科・矯正歯科の審美治療は、単に「見た目をきれいにする」だけにとどまりません。

「審美性(見栄え)」はもちろんのこと、「生物学的(体の組織に馴染むこと)」「構造的(丈夫で壊れないこと)」「機能的(しっかりと噛めること)」「永続的(長持ちすること)」の点にもこだわって治療に取り組んでいます

治療前には十分な診査・診断を行ったうえで、必要に応じてワックスアップ(口腔模型)を作成し、治療後のイメージを患者さまと一緒に確認し、ご納得いただいてから治療を進めるという丁寧なプロセスを大切にしています。

「より美しく」を追求した丁寧な治療

ふじおか歯科・矯正歯科では、治療後の状態が天然の歯と見分けがつかないレベルを目指すという高い審美性へのこだわりを持っています。

被せ物を製作する際は周囲の歯との色・形の調和を追求し、歯と歯肉の境目も自然になるよう丁寧に治療するなど、細部へのこだわりを積み重ねています。

まとめ

審美歯科治療を受ける歯科医院を選ぶ際は、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせや口腔内の健康にも十分配慮されているかをチェックすることが大切です。

今回紹介したポイントを参考に、ご自身に合った治療が受けられる歯科医院を探してみてはいかがでしょうか。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、デジタルマイクロスコープを活用し、「審美性・生物学的・構造的・機能的・永続的」という5つの観点を重視した審美歯科治療を行っています。

プライバシーに配慮したコンサル室で治療内容・計画・費用を丁寧にご説明しておりますので、「歯の色や形が気になる」「口元のコンプレックスを解消したい」とお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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審美歯科・ホワイトニング

なぜ?ホワイトニングで歯が白くなる仕組み・歯科医院とサロンの効果の違い

なぜ?ホワイトニングで歯が白くなる仕組み・歯科医院とサロンの効果の違い

「最近、歯の黄ばみが気になってきた」
「ホワイトニングって本当に白くなるの?」
「どのホワイトニングが効果的なのかわからない」

このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

ホワイトニングには歯科医院で行うものからサロン、市販品までさまざまな種類があり、それぞれ仕組みや得られる効果は異なります。

「なんとなく試してみたけれど、思ったほど白くならなかった…」という経験をされた方もいるかもしれません。

この記事では、ホワイトニングで歯が白くなる原理や仕組み、種類ごとの特徴、白くできない歯、白さを長持ちさせる方法まで詳しく解説します。

ホワイトニングとは

ホワイトニングとは

ホワイトニングとは、専用の薬剤を使って歯を漂白する処置のことです。

歯を削ったり、人工的な素材を貼り付けたりすることなく、本来の歯の色を明るくできる点が特徴です。

歯のクリーニングは、歯の表面に付着した汚れ(ステイン)を除去することはできますが、歯そのものの色を変えることはできません。

一方、ホワイトニングは歯の内部にまで薬剤が浸透し、色素そのものを分解・脱色(漂白)することで、本来の歯の色以上の白さを目指すことができます。

ホワイトニングで使用できる薬剤の成分・濃度は施術を行う場所によって法律で定められており、歯科医院とサロン・市販品ではホワイトニングの仕組みが根本的に異なります。

「どこで受けるか」によって期待できる効果に大きな差が出るため、各ホワイトニングの仕組みを正しく理解することが大切です。

そもそも歯の黄ばみの原因って?

そもそも歯の黄ばみの原因って?

なぜ、歯は黄ばんでしまうのでしょうか?

歯が変色する原因は大きく「内因性(歯の内側の変色)」と「外因性(歯の表面への着色)」の2種類に分けられます。

ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。

内因性:加齢による黄ばみ、歯の神経の治療、薬の影響

内因性の着色は、歯の内部組織の変化が原因です。

代表的なものが、加齢に伴う黄ばみです。

歯の表面を覆うエナメル質は年齢とともに少しずつすり減っていきます。

エナメル質が薄くなると、内側にある黄色みを帯びた「象牙質」が透けて見えるようになり、歯全体が黄ばんで見えるようになります。

また、象牙質そのものも加齢とともに色が濃くなる傾向があるため、二重の意味で歯の黄ばみが進みやすくなるのです。

このほか、神経を取り除いた歯(失活歯)は、時間とともに黒ずんでいきます。

テトラサイクリン歯といって、テトラサイクリン系抗生物質の影響によって変色してしまうこともあります。

外因性:食べ物・飲み物・喫煙による着色

外因性の着色は、歯の表面に色素が付着することで起こります。

コーヒー・紅茶・赤ワイン・緑茶などに含まれるポリフェノールやタンニンは、習慣的に摂取していると「ステイン(着色汚れ)」として蓄積されていきます。

カレーやトマトソースなども着色を引き起こしやすい食べ物です。

喫煙も大きな要因のひとつです。タバコのヤニ(タール)は粘着性が高く、歯の表面にこびりつきやすいため、他の着色汚れと比べて落ちにくい傾向があります。

外因性の着色の場合、歯科医院でのクリーニングで改善できる場合もあります。

ホワイトニングの仕組みは歯科医院とサロンで大きく異なる

ホワイトニングの仕組みは歯科医院とサロンで大きく異なる

「ホワイトニング」という言葉は同じでも、歯科医院で行う施術とサロン(セルフホワイトニング)では、使用できる薬剤も得られる効果も異なります。

「お金をかけたのに思うような変化がなかった…」と後悔しないためにも、それぞれの仕組みの違いについて知っておきましょう。

歯科医院のホワイトニング:歯を本来の色以上に白くする

歯科医院のホワイトニングは、「過酸化水素」や「過酸化尿素」という有効成分を含む薬剤を使用できることが大きな特徴です。

これらは医薬品に分類されており、歯科医院でのみ取り扱いができます。

過酸化水素や過酸化尿素には漂白作用があり、歯に浸透し、着色の原因となっている色素を化学反応によって分解することで歯を白くします。

また、歯科医院では施術前に虫歯や歯周病の有無を確認し、お口全体の状態を把握したうえでホワイトニングを行うため、ホワイトニングのトラブル防止にもつながります。

セルフやサロンのホワイトニング:表面の汚れの除去のみ

ホワイトニングサロンやエステサロンでは、歯科医師が在籍していないため、過酸化水素を含む薬剤を使用することはできません。

サロンで使用できる成分には漂白作用はなく、歯の表面に付着した着色汚れを除去することで、歯本来の色味に近づけることが目的になります。

つまり、サロンのホワイトニングは「歯を白くする」というよりも「汚れを落とす」と捉えるのが適切でしょう。

なぜ?歯科医院のホワイトニングで歯が白くなる仕組み

なぜ?歯科医院のホワイトニングで歯が白くなる仕組み

本来の色以上に歯を白くできる歯科医院のホワイトニングには、大きく分けて「オフィスホワイトニング」「ホームホワイトニング」「デュアルホワイトニング」の3種類があります。

ここでは、各ホワイトニングの仕組みと特徴について詳しく解説します。

オフィスホワイトニングで歯が白くなる仕組み

オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師または歯科衛生士が施術する方法です。

高濃度の過酸化水素を歯の表面に塗布し、専用のLEDライトや光照射器を当てることで化学反応を促進し、歯の色素を分解して白くします。

オフィスホワイトニングは1回の施術でも白さを実感できる方もおり、結婚式や就職活動など「早く白くしたい」という方にも向いています。

ホームホワイトニングで歯が白くなる仕組み

ホームホワイトニングは、歯科医院で作製した専用のマウスピースに低濃度の過酸化尿素ジェルを入れて装着し、自宅でホワイトニングする方法です。

過酸化尿素は口腔内で分解されて過酸化水素と尿素へと変化し、時間をかけてゆっくりと歯を白くしていきます

オフィスホワイトニングよりも漂白作用が穏やかな薬剤を使用するため即効性は高くないものの、じっくり歯を白くしていくため、色戻りが起こりにくいメリットがあります。

デュアルホワイトニングで歯が白くなる仕組み

デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを組み合わせて行う方法です。

まず歯科医院でオフィスホワイトニングを行って歯を白くし、その後、自宅でホームホワイトニングを継続することで白さを高め、効果を長持ちさせます。

「早く白くしたい」というオフィスの即効性と、「白さを長く保ちたい」というホームの持続性を両立できるのがデュアルホワイトニングのメリットです。

2つを行うことで費用は高くなるものの、「できるだけ早く歯を白くしたい」「大切な予定に間に合わせたい」という場合には有効な方法です。

ホワイトニングで白くできない歯

ホワイトニングで白くできない歯

歯科医院でのホワイトニングは高濃度の薬剤を使った効果的な施術ですが、白くできない歯もあります。

ホワイトニングでの改善が難しいケースでは、セラミックのチップを歯の表面に貼り付ける「ラミネートベニア」や「セラミック治療(被せ物・詰め物)」など他の方法も検討できるため、歯科医院で相談してみましょう。

ここでは、ホワイトニングで白くできない歯についてそれぞれ紹介します。

詰め物・被せ物

過去に虫歯治療を受けた歯の詰め物や被せ物など、人工物にはホワイトニング薬剤は反応しません。

周囲の天然歯だけが白くなるため、施術後に周囲の歯と詰め物・被せ物の色に差が生じてしまうことがあります。

ホワイトニングをご希望の場合は、施術後に目立つ部分の詰め物や被せ物をセラミック素材に交換するなど、全体のバランスを考えた治療計画を立てることも検討しましょう。

神経がない歯

神経を抜く治療を受けた歯は「失活歯」と呼ばれ、時間の経過とともに黒っぽく変色することがあります。

神経がない歯の変色は歯の内側から起こるため、表面から薬剤を塗布する通常のホワイトニングでは改善が難しいです。

ただし、「ウォーキングブリーチ」という歯の内側から薬剤を作用させる特殊な方法や、セラミックの被せ物を検討する選択肢もあるため、歯科医師に相談してみましょう。

テトラサイクリン歯

テトラサイクリン歯とは、歯の形成期(0~12歳頃)のテトラサイクリン系抗生物質の服用により、黄色・茶色・灰色の変色や、縞模様の変色が見られる歯のことです。

症状によってはホワイトニングによってある程度白くできる可能性もありますが、色戻りが起こりやすい傾向にあります。

着色が強い歯

遺伝的な要因や内因性の原因によって重度の着色が見られる場合、ホワイトニングの効果が出にくかったり、効果が得られるまでに多くの回数が必要になったりすることがあります。

場合によっては、ラミネートベニアやセラミッククラウンなどの審美治療を検討した方がいいケースもあるでしょう。

ホワイトスポット

ホワイトスポットとは、歯の表面に見られる白い斑点のことです。

できる原因はさまざまで、初期虫歯(脱灰)が原因で起こることもあれば、歯の形成期に過剰なフッ素を摂取することで生じることもあります。(フッ素斑・斑状歯)

ホワイトニングを行うことで全体が明るくなり、白い斑点が目立ちにくくなるケースもありますが、反対にホワイトスポットが強調されるケースもあります。

ホワイトスポットがある場合は、口腔内の状態を詳しく診てもらってから適した方法を提案してもらいましょう。

ホワイトニングで手に入れた白さを持続する方法

ホワイトニングで手に入れた白さを持続する方法

ホワイトニングの効果は、生活習慣やセルフケアの質によって持続期間が変わります。

ここからは、白さを長持ちさせるための注意点を紹介します。

着色しやすい食べ物・飲み物を避ける

以下のような色の濃い飲食物は歯に着色しやすいため、摂取頻度を意識して減らすことが白さの維持につながります。

食べ物 カレー

トマトソース・ケチャップ・醤油・味噌・ソース

ブルーベリー・ぶどう、ざくろなど色の濃い果物

チョコレート・ココア など

飲み物 コーヒー

紅茶・緑茶・ウーロン茶

赤ワイン

コーラなどの色付き炭酸飲料 など

特に、オフィスホワイトニングは施術後24〜48時間、ホームホワイトニングは施術後1〜2時間は着色リスクが高くなるため注意が必要です。

色の濃い飲食物を摂取する際は、こまめに歯磨きをしましょう。

食べ方・飲み方を工夫する

着色を防ぐためには、食べ方や飲み方の工夫も有効です。

例えば、ストローを使用することで飲み物が歯に直接触れるのを減らせます

歯磨きが難しいときは、食後に水を飲むだけでも、口の中に残る色素を洗い流す効果が期待できます。

食後は早めに歯磨きをする

着色成分が歯に付いたとしても、食後できるだけ早く歯磨きすることで色素の定着を防げます

外出先など歯磨きが難しい状況では、食後に水でうがいをするだけでも一定の効果が期待できるため、こまめにケアしてみましょう。

歯科医院でのクリーニングを受ける

どれだけ丁寧にセルフケアを行っていても、毎日の歯磨きだけでは落としきれない汚れや歯石が少しずつ蓄積していきます。

歯科医院でのプロフェッショナルクリーニング(PMTC)を定期的に受けることで、ホワイトニングで得た白さの維持につながります。

定期的な施術を受ける

ホワイトニングの効果は永久的なものではないため、白さを保ちたい場合は、定期的に「タッチアップ(追加施術)」を受けましょう。

より白くしたい場合はオフィスホワイトニング、白さをキープしたい場合はホームホワイトニングなど、希望や予算を伝えて、自分に合った方法を提案してもらうといいでしょう。

ホワイトニング効果のある歯磨き粉を使用する

ホワイトニング効果をうたった歯磨き粉には、着色汚れを落とす成分や汚れを付きにくくする成分(ポリリン酸ナトリウムやハイドロキシアパタイトなど)が配合されているものもあります。

歯を漂白する効果はないものの、着色対策として取り入れることで、ホワイトニング効果を持続させることにつながります。

喫煙を控える

タバコを吸うとタールが付着し、歯が黄ばんでしまいます。

喫煙は虫歯や歯周病のリスクを高め、口臭の原因にもなるため、ホワイトニングをきっかけに喫煙習慣を見直してみましょう。

完全にやめるのが難しい場合でも、本数を減らすだけで着色の進行を抑えることにつながります。

まとめ

ホワイトニングにはさまざまな種類がありますが、仕組みや効果は方法によって異なります。

歯の表面の着色汚れを落とすのみであればサロンやセルフケアでも可能ですが、歯を本来の色以上に白くしたい場合には歯科医院でのホワイトニングが選択肢になるでしょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』ではオフィスホワイトニング・ホームホワイトニング・デュアルホワイトニングの3種類に対応しており、患者さまのライフスタイルやご希望の白さに合わせたプランをご提案しています。

「ホワイトニングが自分に向いているか不安…」「被せ物がある場合はどうしたらいい?」という方もお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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審美歯科・ホワイトニング

セラミック矯正は後悔する?失敗例・リスクと成功させるための歯科医院選びのコツ

セラミック矯正は後悔する?失敗例・リスクと成功させるための歯科医院選びのコツ

「セラミック矯正をしたいけど、後悔しないか不安」
「失敗するリスクはあるの?」
「やらなきゃよかったと思うのはどんなケース?」

セラミック矯正を検討しているものの、上記のような不安や疑問をお持ちの方もいるのではないでしょうか。

セラミック矯正は、短期間で歯並び・歯の色・歯の形を整えられる治療ですが、前もって治療内容を十分理解しておかないと、後悔につながってしまうこともあります。

セラミック矯正が自分に適した治療なのかを判断するには、治療の特徴やリスクをきちんと理解したうえで検討することが大切です。

この記事では、セラミック矯正とはどのような治療なのか、後悔・失敗例、後悔しないための歯科医院選びのポイントについて詳しく解説します。

セラミック矯正とは

セラミック矯正とは

セラミック矯正とは、健康な歯の表面を削り、セラミック素材の被せ物(クラウン)やラミネートベニアを装着することで、歯並びや歯の色・形を整える治療法です。

「矯正」という名前がついているものの、通常の矯正治療(歯科矯正)とは大きく異なるものです。

ここでは、矯正治療やセラミック治療(補綴治療)との違いを紹介します。

矯正治療との違い

矯正治療(ワイヤー矯正・マウスピース矯正)は、矯正装置によって歯に力をかけて少しずつ正しい位置へ移動させることで、歯並びや噛み合わせを改善する治療です。

治療期間は長くなりますが、自分の歯を動かすことで見た目を整え、健康的な噛み合わせに導きます。

一方、セラミック矯正では歯を移動させることはしません。

歯並びや色、形が気になる際に、歯を削ってセラミックの被せ物をすることで、見た目を整えます。

通常の矯正治療では歯の色や形までは変えることはできませんが、セラミック治療では色や形にこだわることも可能です。

セラミック治療(補綴治療)との違い

セラミック治療(補綴治療)とは、虫歯の治療後や歯が欠けた際に、セラミック素材の詰め物・被せ物を使って歯の形と機能を回復する治療です。

使用する素材はどちらもセラミックですが、セラミック治療は「治療」が目的であるのに対し、セラミック矯正は「審美」が目的であるケースが多い傾向にあります。

セラミック矯正は後悔する?失敗例・リスク

セラミック矯正は後悔する?失敗例・リスク

セラミック矯正は短期間で見た目を整えられる一方で、健康な歯を削るため、慎重に検討しないと後悔につながってしまうリスクがあります。

ここでは、代表的な失敗例と原因を解説します。

天然歯は一度削ると元に戻すことはできないため、失敗例やリスクについて十分理解しておきましょう。

噛み合わせが悪くなった

ワイヤー矯正やマウスピース矯正は、上下の歯全体のバランスを考慮しながら歯を動かすため、治療と同時に噛み合わせも整えられます。

一方、セラミック矯正は、歯の位置を動かすのではなく、被せ物によって見た目を整える治療です。

見た目の改善を優先した結果、上下の噛み合わせのバランスが崩れてしまうことがあります。

噛み合わせが悪いと、特定の歯や顎関節に過度な負担をかけ、頭痛や肩こり、顎関節症を引き起こす原因になることもあります。

セラミック矯正を受ける際は、見た目だけでなく、お口全体のバランスまで考慮した治療計画が立てられているかを必ず確認しましょう。

歯と歯肉の境目が黒くなった

セラミック矯正では、被せ物の装着のために歯を削る必要がありますが、削る量が多いケースでは神経を抜く処置が必要になることがあり、神経を取った歯は黒く変色します。

治療の際にセラミックでしっかり歯の根元まで覆わないと、黒ずんだ歯が見えて歯と歯肉の境目が黒く見えることがあります。

また、セラミック矯正でメタルボンド(金属フレームの外側にセラミックを焼き付けたもの)を選ぶと、金属イオンが歯肉へ少しずつ流れ出し、歯と歯肉の境目が黒ずんでしまうことがあります。

これは「メタルタトゥー」と呼ばれる現象で、治療直後には気にならなくても、数年後に変化に気づいて後悔してしまうことがあります。

こうしたトラブルを避けるためには、素材の特徴や将来的なリスクまでしっかり確認しておきましょう。

歯肉の腫れが続く

セラミックの被せ物と歯の境目にわずかな段差や隙間が生じることがあり、この部分に汚れが蓄積すると、歯肉に炎症が起こり、腫れや出血が続くことがあります。

口腔ケアを丁寧に行うことはもちろんですが、被せ物の精度が低いと歯肉のトラブルにつながるため、歯肉圧排を行うなど精密な型取りが必要です。

歯が並ぶスペースが足りず見た目が悪い

歯並びの乱れは、歯が並ぶスペース不足が原因となって起こることが多いです。

しかし、セラミック矯正では歯の移動は行わず、スペース不足を解消しないまま歯を整えることになるため、歯の形が細長くなってしまうことがあります

結果として、患者さまが理想とする仕上がりと実際の見た目にギャップが生じてしまうことがあります。

理想の色や形にならなかった

「芸能人のような白くきれいな歯にしたい」というイメージで治療を受けたものの、仕上がりが周囲の天然歯から浮いて見えたり、形や大きさのバランスが悪くなってしまったりするケースもあります。

セラミックは色や形を患者さま一人ひとりに合わせて調整でき、他の天然歯と調和する自然な仕上がりを目指すことが可能です。

しかし、歯科医師や歯科技工士の技術が不足していたり、事前の打ち合わせが不十分なまま進めると、「白すぎて周囲の歯と馴染まない」「形が不自然」と感じてしまうことがあります。

特に前歯は笑ったときに目立つ部分であるため、周囲の歯との調和を十分考慮しなければなりません。

痛みや膿が出た

セラミック矯正では、歯の神経を抜く処置が必要になることがあります。

この根管治療が不十分だった場合、後から歯の根の部分で細菌が繁殖し、根の先に膿が溜まって痛みや歯肉の腫れ、膿が生じることがあります。(慢性根尖性歯周炎)

膿や痛みが出ると治療がやり直しになり、追加の治療費がかかるだけでなく、歯への負担も大きくなるため、丁寧な根管治療を行う歯科医院であるかどうかを確認することが大切です。

金属アレルギーが起きた(金属を使った場合)

金属フレームにセラミックを焼き付けたメタルボンドの被せ物を使用した場合、金属アレルギーを引き起こす可能性があります。

現在ではオールセラミックやジルコニアセラミックといった金属を使わない素材が主流ですが、素材も治療の満足度に影響するため、事前によく確認しておきましょう。

治療した歯が虫歯になった

セラミックそのものは虫歯になりませんが、土台となっている天然の歯は、口腔内の衛生環境が悪いと虫歯になってしまいます。

被せ物と天然歯の境目には汚れが溜まりやすく、ケアが不十分だと歯の根元から虫歯が進行する二次虫歯のリスクが高まるため、十分注意が必要です。

セラミック矯正後は、治療前以上に丁寧なセルフケアを行い、定期的に歯科医院でメインテナンスを受けましょう。

セラミックが破損した

セラミックは硬くて丈夫な素材ですが、強い衝撃によって割れてしまうことがあります。

普段から歯ぎしり・食いしばりの習慣がある方の場合、破損のリスクが高まるため、寝るときにマウスピース(ナイトガード)を装着するなどの対策が必要です。

また、セラミックの歯に過剰な力がかからないようにするためには、歯の型取り・被せ物の精度・噛み合わせの調整といった歯科医師の技術力も重要です。

セラミック矯正は慎重に検討が必要な理由

セラミック矯正は慎重に検討が必要な理由

セラミック矯正は、短期間で見た目を整えられるという点は魅力かもしれませんが、歯の健康や将来のお口の状態に影響を与える可能性があります。

ここからは、セラミック矯正を慎重に検討すべき主な理由について詳しく解説します。

健康な歯を削る必要があるため

セラミック矯正では、被せ物の装着のために健康な歯の表面を削る処置が必要です。

場合によっては大きく削ることもあり、歯の寿命を縮めてしまうことにつながります。

歯を削ったり、神経を取ったりする処置は一度行ったら元に戻すことはできないため、慎重に検討しましょう。

歯の位置や噛み合わせなど根本的な問題は解決できないため

セラミック矯正で見た目は整ったように見えるかもしれませんが、歯の位置や噛み合わせなど、根本的な問題の解決にはなりません

機能的な問題が改善されないことにより、特定の歯に過度な力が集中したり、顎関節に慢性的な負担がかかったりして、顎関節症を引き起こすリスクがあります。

再治療が必要になることがあるため

セラミックの被せ物は永久に使い続けられるものではなく、一般的な寿命は10〜15年程度といわれています。

素材の経年変化や二次虫歯の発生などが原因で、作り直しが必要になることがあります。

再治療の際には、土台となる歯をさらに削らなければならないケースもあり、歯の寿命に影響します。

セラミック矯正が向いている人

セラミック矯正が向いている人

ここでは、セラミック矯正が向いていると考えられる方の特徴について詳しく解説します。

神経を抜かなければいけない歯・すでに神経がない歯が多い

すでに神経を抜いている歯が複数ある場合、セラミック治療が向いている場合があります。

神経を抜いた歯は、矯正治療によって歯を動かそうとすると折れてしまうリスクがあるためです。

また、今後神経を抜かなければいけない歯が複数ある場合は、治療時にセラミックの被せ物を選択することで、歯の治療と審美的な改善を同時に行えます。

どうしても短期間で歯並びを整えたい

通常の矯正治療では、個人差もありますが、歯並びを整えるのに1〜3年ほどの期間がかかることが一般的です。

一方、セラミック矯正の場合は数週間〜数か月程度で歯並びや色、形を整えられるため、どうしても短期間で歯並びを整える必要がある場合に選択されることがあります。

ただし、期間の短さだけを理由にセラミック矯正を安易に選択することは避けましょう。

リスクと将来への影響を十分に理解したうえで、歯科医師とじっくり相談しながら検討することが大切です。

通常の矯正治療でも矯正期間を短縮する方法はあるため、「なるべく早く歯並びを整えたい」という場合は、まずは一度歯科医院で相談してみましょう。

骨が薄く通常の矯正治療が難しい

骨が極端に薄かったり、骨量が不十分だったりする場合、通常の矯正治療が難しい場合があります。

骨が薄いのに矯正治療をしてしまうと、歯根の露出や歯肉退縮などを起こすリスクがあるためです。

このようなケースでは、歯を動かさずに被せ物で見た目を整えるセラミック矯正が選択されることがあります。

セラミック矯正で後悔しないための歯科医院選びのポイント

セラミック矯正で後悔しないための歯科医院選びのポイント

セラミック矯正は歯科医師の知識や技術が仕上がりにも将来の歯の健康にも大きく影響します。

ここからは、後悔しないための歯科医院選びのポイントを紹介します。

審美治療だけでなく矯正治療に対応しているか

審美治療のみを行っている歯科医院では、患者さまの状態に関わらずセラミック矯正が提案されることがあります。

一方、審美治療と矯正治療の両方に対応している歯科医院であれば、口腔内の状態や将来的なリスクを踏まえたうえで、「セラミック矯正が適しているのか、矯正治療の方が適しているのか、両方を組み合わせるべきか」など、症例に応じた提案を受けられるでしょう。

審美性にこだわり精密な治療を行っているか

セラミック矯正は、被せ物の色・形・サイズの精度が仕上がりの美しさを左右します。

精度の高い補綴物を作るには、高品質な素材の選定、精密な型取り、優れた歯科技工士との連携が不可欠です。

こだわりや行っている取り組みについては歯科医院のHPに記載されていることが多いため、確認しておきましょう。

噛み合わせを考慮した治療が可能か

審美性だけを優先した治療では、見た目は整っていても噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。

歯の長期的な健康のためには噛み合わせが非常に重要であるため、歯科医院を選ぶ際は、噛み合わせを考慮した治療を行っているかもチェックしておきましょう。

日本顎咬合学会の咬み合わせ認定医といった資格の有無も、歯科医院選びの参考にできます。

丁寧なカウンセリングを行っているか

カウンセリングの丁寧さも忘れずにチェックしておきたいポイントです。

メリットだけでなくリスクや他の選択肢も含めてしっかり説明してくれるか、納得できるまで十分時間をかけて向き合ってくれるかなど、カウンセリング時に確認しておきましょう。

定期検診やアフターフォロー体制は充実しているか

セラミック矯正は、治療後のケアも非常に重要です。

セラミック治療を長持ちさせるための定期メインテナンス、万が一トラブルが起こった場合の対応なども確認しておきましょう。

セラミック歯には保証期間が設けられていることが多いため、合わせて確認しておくといいでしょう。

まとめ

セラミック矯正は、短期間で歯並びや歯の色・形を整えられるものの、健康な歯を削る治療です。

「時間をかけずに美しい歯を手に入れられる」というイメージだけで選んでしまうと後悔につながる可能性があるため、慎重に検討したうえで、信頼できる歯科医師による治療を受けることが大切です。

なお、矯正治療とセラミック治療を組み合わせることによって、セラミックだけで治療した時より審美的で、歯を削る量も抑えて治せる場合があります。

また、この場合、矯正治療だけで治すより、治療期間も短縮できる点もメリットです。

したがって、セラミック治療と矯正をトータルで治療できるクリニックで相談することが、後悔しない治療につながるでしょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、セラミック治療と矯正治療の両方に対応しており、患者さまの口腔内の状態とご希望に合った治療をご提案しています。

セラミック矯正について少しでも気になることがある方は、お気軽にご連絡ください。

「今だけ」ではなく「将来までを見据えた治療」を一緒に考えていきましょう。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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インプラント

インプラント周囲炎になったらどうする?原因・治療法・予防策

インプラント周囲炎になったらどうする?原因・治療法・予防策

インプラントは天然歯に近い見た目と機能を回復できる優れた治療法ですが、長く使い続けるためには日々の丁寧な口腔ケアが大切です。

インプラント治療後に特に注意したいのが「インプラント周囲炎」です。

インプラント周囲炎になると歯肉の腫れや出血、インプラントのぐらつきが起こり、重度になるとインプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

一方で、早めに適切な対処を行えば、治る可能性もあるため、気になる症状が見られた場合は早めに受診 することが大切です。

この記事では、インプラント周囲炎になったときの対処法をはじめ、症状や原因、治療法、予防法について詳しく解説します。

インプラント周囲炎になったらどうする?

インプラント周囲炎になったらどうする?

インプラント周囲炎を発症したとき、「少し様子を見ていれば治るかもしれない」と考えてしまう方もいるかもしれません。

しかし、インプラント周囲炎は自然に治ることはなく、早めに歯科医院を受診して適切な処置を受ける必要があります。

自然治癒することはなく治療が必要

インプラント周囲炎は、放置して自然治癒することはありません

一度感染してしまうと、歯科医院で適切な治療を行わない限り、炎症は進み続けます。

初期の段階では痛みを感じにくいことが多く、自覚症状がないまま症状が悪化してしまうケースも少なくありません。

放置すると顎の骨(歯槽骨)が溶け出し、インプラントがぐらつき始め、最終的には撤去が必要になることもあります。

インプラントを長持ちさせるためにも、少しでも気になる症状があれば、できる限り早急に歯科医院へ相談することが大切です。

症状に合った治療を行えば治る可能性がある

インプラント周囲炎は自然治癒しないものの、早期発見・早期治療によって症状を改善できる可能性があります。

炎症がまだ歯肉にとどまっている「インプラント周囲粘膜炎」の段階であれば、プラークや歯石の除去といった非外科的な処置で改善が期待できます。

一方、炎症が歯槽骨にまで進行すると、外科的な処置が必要になるケースが多く、症状が進行するほど治療の難易度も費用の負担も大きくなります。

インプラント周囲炎の予防のためにも、歯科医院での定期メインテナンスが大切です。

インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎とは?

インプラント周囲粘膜炎・インプラント周囲炎とは?

インプラント周囲の炎症は、進行段階によって「インプラント周囲粘膜炎」と「インプラント周囲炎」の2つに分けられます。

どちらもプラーク(歯垢)に含まれる細菌が原因で起こる感染症です。

ここからは、それぞれの状態と症状について詳しく解説します。

インプラント周囲粘膜炎の症状

インプラント周囲粘膜炎は、インプラント周囲の歯肉に炎症が起きている状態で、インプラント周囲炎の初期段階です。

この段階では骨の吸収は起きておらず、適切なケアを行えば健康な状態に戻せることが多いとされています。

インプラント周囲粘膜炎の主な症状としては、以下があります。

  • 歯肉の赤みや腫れ
  • 歯磨きの際の出血

インプラント周囲粘膜炎は痛みはほとんどなく、日常生活で気づきにくいケースも少なくありません。

放置するとインプラント周囲炎へと進行し、骨が溶けてしまうため、軽い症状でも見逃さず、歯科医院でのチェックを受けることが大切です。

インプラント周囲炎の症状

インプラント周囲炎は、粘膜の炎症がさらに進行し、インプラントを支える歯槽骨にまで炎症が及んだ状態です。

インプラント周囲炎では、以下のような症状が見られます。

  • 歯肉から膿が出る
  • 歯肉が腫れる
  • インプラントの痛みや違和感
  • 歯肉が痩せてインプラントの根元(インプラント体)が見え始める
  • インプラントのぐらつき
  • 口臭が強くなる

放置して骨の吸収が進行すると、インプラントが抜け落ちてしまうこともあります。

インプラントには天然の歯が持つ「歯根膜」という防御組織がないため、一度細菌に感染すると炎症の進行が天然歯の歯周病よりも早い傾向にあります。

インプラント周囲炎のリスクを高める原因

インプラント周囲炎のリスクを高める原因

インプラント周囲炎は突然起こるものではなく、いくつかの要因が重なることで発症・進行のリスクが高まります。

ここでは、リスクを高める代表的な原因について解説します。

原因を理解し、予防や再発防止につなげましょう。

メインテナンス不足

インプラント周囲炎の主な原因は、プラーク(歯垢)の蓄積です。

歯磨きが不十分だったり、歯間ケアを行っていなかったりすると、インプラント周囲に細菌が増殖し、炎症を引き起こします

天然歯と異なり、インプラントは感染に対する抵抗力が弱いため、より丁寧なケアが必要です。

歯ブラシだけでなく、デンタルフロスや歯間ブラシなども併用して、隅々まで汚れを落としましょう。

自宅でのケアだけでなく、歯科医院での定期的なメインテナンスも重要です。

プラークが長時間残ると硬い歯石へと変化し、歯石は歯科医院でのクリーニングでなければ取り除けません。

セルフケアと歯科医院での専門的なケアを続けて、インプラントを守りましょう。

喫煙

喫煙は、インプラント周囲炎のリスクを高める原因の一つです。

タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素には血管を収縮させる作用があり、歯肉への血流が悪くなります。

すると、歯肉に必要な酸素や栄養素が十分に届かなくなり、細菌に対する免疫力・抵抗力が低下してしまいます。

喫煙者の方はインプラント周囲炎のリスクが高いとされているため、インプラントを長持ちさせるためにも禁煙・減煙を検討しましょう。

歯ぎしりや食いしばり

歯ぎしりや食いしばりの習慣も、インプラント周囲炎のリスクを高める要因です。

インプラントに強い力が繰り返しかかると、インプラント周囲の組織に慢性的な負担が生じ、炎症が起こりやすい環境になります。

また、歯ぎしりや食いしばりは通常の噛む力よりも強く、インプラントを破損させる原因にもなるため、注意が必要です。

歯ぎしりや食いしばりは就寝中など無意識に行われることも多く、気づかないうちにインプラントへ過剰な力が加わり続けるケースが少なくありません。

歯ぎしりや食いしばりがある場合には、就寝時にマウスピース(ナイトガード)を装着するなどの対策が有効です。

持病の影響

糖尿病や骨粗しょう症などの疾患も、インプラント周囲炎の発症リスクを高める要因として知られています。

糖尿病の方は、血糖値のコントロールが不十分な状態が続くと免疫力が低下し、歯周病菌をはじめとする細菌への抵抗力が弱まります。

そのため、炎症が起こりやすく、一度発症すると進行しやすい傾向があります。

骨粗しょう症の方の場合、骨が脆いため、インプラント周囲炎になると骨が減少しやすく、重症化してしまうリスクがあります。

持病をお持ちの方は、内科の主治医と歯科医師が連携しながら治療を進めることが大切です。

医師の知識や技術力

不適切な埋入ポジションや不適切な上部構造の設計も、インプラント周囲炎のリスクを高めることにつながります。

インプラント周囲炎を防ぐためには、治療を受ける歯科医院選びが重要です。

治療を受ける際は、前もってHPで歯科医師の所属学会や認定資格、経歴などを確認しておき、確かな技術力や知識を持った歯科医院で施術を受けましょう。

インプラント周囲炎の治療法

インプラント周囲炎の治療法

インプラント周囲炎の治療は、炎症の進行度に応じて方法が異なり、症状が比較的軽い段階では、歯肉を切開しない「非外科的治療」から始めます。

非外科的治療で改善が見られない場合や、歯槽骨の吸収が進んでいる場合には「外科的治療」へと移行します。

症状によっては「再生療法」で吸収された骨の回復を行うこともあります。

ここからは、それぞれの治療内容について詳しく解説します。

非外科的治療

非外科的治療は、歯肉を切開せず、専用器具で汚れ(プラーク、歯石)を除去することで炎症を抑える治療です。

以下のような処置を組み合わせながら進めていきます。

プラーク・歯石除去

まずは、インプラント周囲や歯周ポケットに蓄積したプラークや歯石の除去です。

専用の器具や超音波スケーラーなどを用いて、自宅でのブラッシングでは落としきれない汚れを丁寧に取り除きます。

インプラント周囲粘膜炎の段階であれば、毎日のセルフケアの改善と歯科医院での清掃で改善するケースも多いです。

歯周ポケット内の洗浄

プラーク・歯石の除去と合わせて、歯周ポケット(インプラントと歯肉のすき間)内を薬剤で洗浄する処置を行います。

また、口腔内全体の菌を減らすため、殺菌作用のある薬剤でうがいをします。

抗生物質の投与

炎症が広がっている場合や急性症状がある場合は、歯周ポケットに直接抗生物質を注入したり、抗生物質の内服が必要になることもあります。

炎症を抑制し、感染拡大を防ぐことが目的です。

被せ物(上部構造)の調整

インプラントの噛み合わせのバランスが崩れていると、特定の部分に過剰な力がかかり続けたり、磨きにくい部分が生じたりして、インプラント周囲炎が悪化する原因になります。

必要に応じて被せ物(上部構造)の形や高さを調整します。

うがい薬の処方

口腔内を清潔に保つため、殺菌成分を含むうがい薬が処方されることがあります。

通常の歯磨きと組み合わせてうがい薬を使うことで、より効果的なケアができるでしょう。

歯磨き指導・生活指導

インプラント周囲炎の治療は、歯科医院での処置だけではなく、自宅でのケアも重要です。

毎日のセルフケアが不十分なままでは、治療後に再び細菌が増殖してしまいます。

そのため、歯科医師や歯科衛生士から正しいブラッシング方法や歯間ブラシ、デンタルフロスの使い方を丁寧に指導します。

また、喫煙や食生活など、インプラント周囲炎のリスクを高める生活習慣についての指導も合わせて行われることがあります。

外科的治療

非外科的治療を行っても炎症が改善しない場合や、歯槽骨の吸収がある程度進んだ重度のインプラント周囲炎の場合には、外科的治療を行います。

歯肉を切開してインプラント体を露出させ、表面に付着した細菌や汚染物質を専用器具・薬剤を使って洗浄・消毒します。

このほか、一度インプラントを撤去して再埋入するケースもあります。

必要に応じて、インプラントを削ってツルツルにし、汚れの再付着を防ぐ処置(インプラントプラスティ)を行うこともあります。

再生療法

再生療法は、インプラント周囲炎によって失われた組織の回復を目的とする治療法です。

インプラント周囲の外科的な清掃後、自家骨や人工骨を移植して骨量を補い、メンブレン(人工膜)を置いて骨の再生を促します。

失った歯肉の組織を補うために、歯肉移植(遊離歯肉移植)が行われるケースもあります。

インプラント周囲炎を予防する対策

インプラント周囲炎を予防する対策

インプラント周囲炎は、一度発症すると治療が難しく、症状が進行するほど身体への負担も費用の負担も大きくなってしまいます。

そのため、発症させないための予防が非常に重要です。

ここからは、日常生活の中で実践できる予防対策について詳しく解説します。

セルフケアを丁寧に行う

インプラント周囲炎の主な原因はプラークの蓄積であるため、毎日のセルフケアを丁寧に行うことが基本的かつ重要な予防策です。

インプラントは歯と歯肉の境目に汚れが溜まりやすい傾向にあります。

毛先が細めの歯ブラシを選び、毛先を歯と歯肉の境目に45度の角度で当てて小刻みに磨きましょう。

歯ブラシだけでは取り除けない歯と歯の間の汚れには、歯間ブラシやデンタルフロスを併用すると効果的です。

なお、研磨剤入りの歯磨き粉はインプラントの被せ物や周囲の歯肉を傷つける可能性があるため、使用する歯磨き粉の成分にも注意しましょう。

自己流のブラッシングでは磨き残しが生じることもあるため、一度歯科医院でのブラッシング指導を受けてみるのもおすすめです。

歯科医院での定期的なメインテナンスを欠かさない

どれほど丁寧にセルフケアを行っていても、自分では落としきれない汚れや歯石が溜まることがあります。

そのため、インプラントを長持ちさせるためには、歯科医院での定期的なメインテナンスが不可欠です。

メインテナンスの頻度は口腔内の状態によって異なりますが、一般的には3〜6か月に1回程度が目安です。

禁煙・減煙する

インプラントを長持ちさせるために、禁煙は有効な対策の一つです。

喫煙はインプラント周囲炎のリスクを高めるため、インプラント治療をきっかけに禁煙を検討してみましょう。

喫煙しているとインプラント保証の対象外になることもあるため、担当の歯科医師と相談しつつ、禁煙外来の利用を検討してみてもいいかもしれません。

まとめ

インプラント周囲炎は自然には治癒せず、放置すると顎の骨が溶け出し、最終的にはインプラントの脱落を招くこともあります。

しかし、早期に気づいて適切な治療を受ければ、症状を改善できる可能性があります。

自覚症状がなく見逃してしまいがちなため、セルフケアに加えて定期メインテナンスをしっかり受けて、予防に努めることが大切です。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、インプラント治療後のメインテナンスはもちろん、「歯肉の腫れが気になる」「インプラントに違和感がある」などのお悩みにも、高度な設備と豊富な治療経験をもとに対応しています。

他院でインプラント治療を受けた方からのご相談も歓迎しておりますので、まずはお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
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インプラント

インプラントに寿命はあるの?治療後に起こり得るトラブルと再手術費用

インプラントに寿命はあるの?治療後に起こり得るトラブルと再手術費用

インプラントは入れ歯やブリッジと比べて長持ちする治療法ですが、「インプラントの寿命ってどのくらい?」「寿命がきたらどうするの?」と疑問をお持ちの方も多いかもしれません。

インプラントの平均生存率は10年以上といわれていますが、丁寧に日々の手入れを行うことで、20年以上快適に使い続けているケースもあります。

この記事では、インプラントの平均生存率や治療が必要なサイン、再治療の方法と費用などについて解説します。

また、インプラントの寿命を延ばすための対策についても紹介しますので、インプラントでいつまでもおいしく食事ができる状態を維持するために、記事を参考にしてみてください。

インプラントの10〜15年累積生存率は90〜94%

インプラントの10〜15年累積生存率は90〜94%

インプラントの平均寿命は10年以上といわれており、適切なメインテナンスを続けることで20年以上問題なく機能しているケースもあります。

インプラント治療から20年以上経過した患者さまを対象にした調査では、回答者のうち78%と8割近くが「インプラントに何も問題ない」と答えています。

入れ歯の平均寿命がおよそ3〜5年、ブリッジが7〜8年程度といわれる中で、インプラントはいずれと比べても長持ちすると言えるでしょう。

ここからは、部位や条件別の累積生存率について詳しく解説します。

なお、あくまでデータ上の平均値であり、インプラントの寿命は毎日のケアの状況や体質、健康状態、喫煙習慣などによっても変わります。

(参考:J-STAGE 日本口腔インプラント学会誌31巻(2018)2号『20年以上経過したインプラント患者のアンケート調査』)

(参考:厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」『歯科インプラント治療のための Q&A』)

上顎の累積生存率:約90%

厚生労働省委託事業の「歯科インプラント治療のためのQ&A」によれば、部分欠損・全部欠損症例における10〜15年の累積生存率は、上顎で90%ほどとされています。

上顎は下顎と比べて骨密度がやや低い傾向にあり、若干数値が下がりますが、それでも高い生存率を維持していることがわかります。

また、自宅での丁寧な口腔ケアと歯科医院での定期メインテナンスを続けることで、寿命をさらに延ばせる可能性があります。

下顎の累積生存率:約94%

下顎の場合、10〜15年の累積生存率は約94%と報告されています。

上顎よりもやや生存率が高くなるのは、下顎は上顎よりも骨密度が高く、インプラント体(人工歯根)と骨がより強固に結合しやすいためです。

その他のケースの累積生存率:87~92%程度

抜歯と同時にインプラントを埋入する「抜歯即時埋入」や、骨の量が不足しているために「骨造成」を併用して行うケースでは、10〜15年の累積生存率は87〜92%程度とやや低くなる傾向があります。

抜歯即時埋入や骨造成は、いずれも高度な技術と経験が求められる処置です。

治療を担当する歯科医師の技術が仕上がりに影響するため、信頼できる歯科医師のもとで施術を受けることが大切です。

当院では、歯科用CTやISQ測定器(骨の結合度合いを測る装置)などの先端設備を活用した精密な診断のもと、低侵襲なインプラント治療に取り組んでいます。

インプラントはトラブルが起こるとどうなる?治療が必要なサイン

インプラントはトラブルが起こるとどうなる?治療が必要なサイン

インプラントに問題が起きていると、以下のような症状が現れることがあります。

  • 噛んだときに痛みや違和感がある
  • インプラント周囲の歯肉が腫れている、赤みや出血がある
  • インプラント本体がグラついている、ぐらぐらする感覚がある
  • 被せ物(上部構造)が緩んでいる、欠けた・外れた
  • インプラント周辺から膿が出ている

過度な力や清掃不良で上部構造やインプラント本体が壊れる、骨吸収を起こすなどの原因によって、インプラントに上記のようなトラブルが起きることがあります。

これらは定期検診で予防が可能な場合が多いため、しっかり定期検診に通うことが大切です。

また、インプラントにトラブルが生じた場合は自己判断で様子を見ることはせず、できる限り早めに歯科医院で相談しましょう。

トラブルが起きたインプラントを使い続けるリスク

トラブルが起きたインプラントを使い続けるリスク

トラブルが起きたインプラントをそのまま使い続けると、症状がさらに悪化する可能性があります。主なリスクは以下の通りです。

  • インプラントが抜け落ちてしまう
  • 痛みが生じる
  • 隣接する歯や周囲組織に悪影響が及ぶ
  • 再治療ができなくなる
  • 再治療がより複雑・高額になる

インプラント周囲炎が進んだ状態で放置すると、インプラントを支えている顎の骨(歯槽骨)が溶けてしまい、再治療が難しくなってしまうことがあります。

重度のインプラント周囲炎では、自然にインプラントが脱落してしまうこともあります。

放置すればするほど、骨や周囲組織へのダメージが拡大してしまうため、インプラントに異変を感じたら放置せず、早めに歯科医院で相談しましょう。

インプラントにトラブルが起こった場合の治療法

インプラントにトラブルが起こった場合の治療法

インプラントにトラブルが起こった場合の治療法は、どの部分に問題が生じているかによって変わります。

ここでは「被せ物」と「人工歯根」それぞれの場合の治療法を紹介します。

被せ物の場合:交換や修理で対応可能なこともある

被せ物(人工歯)のみが劣化している場合は、比較的簡単な処置で対応できるケースが多いです。

例えば、インプラント体やアバットメントに問題がなく、被せ物の摩耗や破損、見た目の変化などであれば、被せ物の交換や修理だけで対応できることがほとんどです。

被せ物のみの交換や修理の場合、外科手術は必要ないため、身体への負担も少なく済みます。

人工歯根の場合:再手術が必要なケースが多い

インプラント体(人工歯根)そのものが破損したり、インプラント周囲炎が重症化して顎の骨が大きく失われたりしている場合には、再手術が必要になるケースが多い傾向にあります。

再手術では既存のインプラントを除去し、骨の状態が回復するのを待ってから新しいインプラントを埋入します。

インプラント周囲の骨が吸収されてしまっている場合は、骨造成を行うこともあります。

再手術は初回よりも難易度が上がることが多く、治療期間も長くなる傾向があります。

再手術が必要になる状況を避けるためにも、自宅での丁寧なケアに加え、歯科医院での定期メインテナンスを受け、インプラントを良好な状態に保つことが大切です。

インプラントの再治療の費用について

インプラントの再治療の費用について

ここではインプラントの再治療の一般的な費用相場と、費用負担を軽減できる保証制度について解説します。

費用相場

再治療にかかる費用は、トラブルの場所と程度によって変わります

クリニックによって異なりますが、目安は以下の通りです。

  • 被せ物の再接着……5,000円程度
  • 被せ物の作り直し……5万〜20万円程度(素材の種類によって変動)
  • インプラント体やアバットメントの損傷がある場合……約30万〜70万円

この他、骨造成が必要な場合は追加でさらに費用がかかります。

ただし、保証期間内であれば、無償または一部有償で修理や交換ができることもあります。

保証制度

インプラント治療には、多くの場合メーカーや歯科医院による保証制度が設けられています。

一般的な保証期間は5〜10年ほどで、保証期間内に再治療が必要になった場合は、無償または低価格で対応してもらえる可能性があります。

ただし、保証が適用されるためにはいくつかの条件が定められていることが一般的です。代表的な条件としては以下があります。

  • 定期的なメインテナンスを受けている
  • 歯科医師の指示に従ってセルフケアを行っている
  • 過度な喫煙・飲酒などの禁止事項を守っている
  • 保証期間内である
  • 日常生活による破損である(事故や災害ではない) など

保証はメインテナンスをきちんと継続していることが前提であり、歯科医師の指示に従っていない場合は対象外となるため注意しましょう。

例えば、自己判断で通院をやめてしまうと、保証が受けられなくなってしまう可能性があります。

インプラントの寿命を縮めてしまう原因

インプラントの寿命を縮めてしまう原因

インプラントは他の治療法に比べて長持ちする傾向にありますが、生活習慣や口腔内の状態によっては、平均より早く寿命を迎えてしまうこともあります。

ここでは、インプラントの寿命を縮めてしまう代表的な5つの原因について詳しく解説します。

セルフケアや定期メインテナンスを怠った

インプラントの寿命を左右する要因の一つが、日々のセルフケアと歯科医院での定期メインテナンスです。

毎日の歯磨きを怠ると、インプラント周囲にプラーク(歯垢)が蓄積し、細菌感染のリスクが高まります

また、インプラント治療後は歯科医院での定期メインテナンスを受けることも大切です。

インプラント周囲炎になった

インプラント周囲炎は、インプラントの寿命を縮めてしまう代表的な原因です。

インプラントの周辺組織に炎症が起こり、重症化するとインプラントを支えている顎の骨が溶け、最終的には人工歯根が抜け落ちてしまうケースもあります。

通常の歯周病よりも進行が早いため、日頃からしっかり予防しましょう。

歯ぎしりや食いしばりの影響

インプラントには天然歯のような歯根膜(噛む力のクッションとなり骨や歯への衝撃を和らげる膜)が存在しないため、歯ぎしりや食いしばりの力がダイレクトにかかります

繰り返しインプラントに強い力が加わることで、寿命を縮める原因になってしまいます。

喫煙の影響

喫煙も、インプラントの寿命を縮める原因の一つです。

タバコに含まれる有害物質は血管を収縮させるため、歯肉の血流が悪くなり、骨の結合が悪くなったり、傷の治りが遅れたりすることがあります。

また、インプラント周囲炎のリスクも高まるため、インプラントを長持ちさせるためには、禁煙や減煙を心がけることが大切です。

インプラントの質が悪かった

インプラントは世界中に多くのメーカーがありますが、品質や価格には違いがあります。

中には「格安インプラント」と呼ばれる安価なものもありますが、質が高くない可能性があり、値段だけで選ぶことは避けた方が良いでしょう。

もちろん、「安いから質が悪い、高いから質が良い」というわけではありませんが、実績のある信頼性の高いメーカーのインプラントを使用しているか、問診やカウンセリングは丁寧かといった点も、術前にしっかり確認しましょう。

インプラントの寿命を延ばすための対策

インプラントの寿命を延ばすための対策

インプラントの平均寿命は10年以上といわれていますが、適切なケアをすることで20年以上問題なく機能しているケースもあります。

インプラントの寿命を延ばし、快適に使い続けるためにも、いくつかの点に気をつけて過ごしましょう。

日々のセルフケアをしっかり行う

インプラントは虫歯になりませんが、歯周病(インプラント周囲炎)になることはあります。

毎日のセルフケアを丁寧に行うことがインプラント周囲炎の予防につながるため、歯ブラシやデンタルフロスを使ってしっかりケアを行いましょう。

歯科医院で定期的なメインテナンスを受ける

自宅でのセルフケアに加えて、歯科医院で定期的にメインテナンスを受けることも大切です。

一般的に、定期メインテナンスは3〜6か月に1回が目安ですが、歯周病リスクが高い・喫煙習慣がある・糖尿病の既往があるといった場合は、月1回のペースでの受診が必要になることもあります。

ナイトガードなど歯ぎしり対策をする

歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方には、就寝時にナイトガード(マウスピース)を装着するなど、インプラントを守るための対策を取りましょう。

歯ぎしりや食いしばりは、自分では気づいていないケースも多くあります。

朝起きたときに顎がだるい・歯が磨り減っている・舌に歯の跡(舌圧痕)があるといった症状がある場合は、一度歯科医院で相談してみましょう。

禁煙する

喫煙はインプラントだけでなく、口腔全体や全身の健康に悪影響を及ぼします。

インプラント治療を機に禁煙に取り組んでみることで、インプラントの寿命を延ばし、全身の健康維持にもつながります。

信頼できるメーカーのインプラントを選ぶ

インプラントの寿命は、使用するインプラント自体の品質も影響します。

一般的に世界シェア上位のメーカーほど症例数や臨床データが多く、安定性が期待できる傾向にあります。

治療前には使用するインプラントのメーカー・製品名・保証内容を確認しましょう。

まとめ

インプラントは適切なケアと歯科医院での定期メインテナンスを続けることで、20年以上にわたって機能し続けられる可能性のある治療法です。

しかし、セルフケア不足・歯ぎしり・喫煙などが重なると、寿命を縮めてしまうことがあるため、日々丁寧なケアを行いましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、歯科用CTをはじめとした先端機器を用いた精密な診断のもと、低侵襲なインプラント治療に努めています。

インプラントのトラブルや再治療についてお悩みの方、現在のインプラントの状態が気になる方は、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
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インプラント

インプラント手術後の痛みはいつまで?対処法と悪化を防ぐ対策

インプラント手術後の痛みはいつまで?対処法と悪化を防ぐ対策

天然歯のような自然な見た目と機能が目指せるインプラント治療は、近年多くの方に注目されている治療法です。

一方で、外科手術が必要になるため、「インプラントは痛いの?」「術後の痛みはいつまで続く?」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。

あるいはすでに手術を終えた方の中にも「今感じているこの痛みは正常なの?」と心配されている方もいるかもしれません。

この記事では、インプラント手術中・手術後に生じる痛みの程度と期間、痛みのピークのタイミング、そして痛みが長引く場合の対処法について詳しく解説します。

インプラント手術中・手術後は痛みがある?

インプラント手術中・手術後は痛みがある?

インプラント手術では、骨を削ってチタン製の人工歯根を埋め込みます。

こう聞くと、「痛そう」と不安を感じる方もいるかもしれませんが、麻酔を使用するため、手術中・手術後を通じて、痛みをしっかりコントロールできるケースがほとんどです。

ここからは、手術中・手術直後・その後のそれぞれのタイミングの痛みについて詳しく解説します。

手術中:麻酔で痛みはほぼ感じない

インプラントの埋入手術は局所麻酔を使用して行うため、手術中に強い痛みを感じることはほとんどありません

麻酔針を刺すときにチクッとする痛みを感じることもありますが、この痛みに対しても、以下のような対策が可能です。

  • 注射前に表面麻酔を行う
  • 針を刺しても痛みを感じにくいポイントから丁寧に麻酔をかけていく
  • 電動注射器で麻酔液を一定の低速で注入し、注入時の痛みを軽減

ただし、全身麻酔ではないため、手術中に、骨に何かが触れているような圧迫感や違和感を覚えたり、骨を削る音や振動を感じることがあります。

痛みに強い不安がある方は、事前に歯科医師に相談し対策してもらうと、安心して手術に臨めるでしょう。

手術直後:麻酔が切れると徐々に痛みを感じる

インプラント手術が終わり、時間の経過とともに麻酔が切れてくると、徐々に痛みや鈍い違和感が生じます。

局所麻酔の効果が薄れ始める術後2〜3時間くらいから痛みを感じ始める方が多いです。

痛みの感じ方には個人差がありますが、激しい痛みが続くことは稀で、多くの場合は処方された鎮痛剤を服用することでコントロールできます。

手術後しばらくしてから:少しずつ痛みが和らいでいく

インプラント手術後の痛みは、歯科医師の指示に従って安静に過ごすことで、徐々に落ち着いていきます

ただし、埋め込んだインプラントの本数が多い場合や、骨の状態によっては、痛みや腫れが通常より長引くこともあります。

インプラント手術後の痛みで心配なことがあれば、遠慮せず担当の歯科医師に相談しましょう。

痛みを軽減する方法や過ごし方など、適切なアドバイスを受けられるはずです。

インプラント手術後の痛み・腫れはいつまで続く?

インプラント手術後の痛み・腫れはいつまで続く?

インプラント手術後の痛みは、一般的には1〜2週間ほどで気にならなくなることがほとんどです。

ただし、手術内容や体質、骨造成の有無によって経過に差があります。

ここでは、インプラント手術後の痛みや腫れはいつまで続くのか、目安の期間を紹介します。

手術後の痛み:2日〜4日がピーク

インプラント手術後の痛みは、ズキズキする感じや鈍い痛みが術後2日〜4日頃をピークに1〜2週間ほどで治まることが一般的です。

痛みの感じ方には個人差がありますが、鎮痛剤によって抑えられる程度であることがほとんどです。

痛みが日を追うごとに強くなる場合や、2週間以上続く場合はトラブルの可能性も考えられるため、自己判断せず早めに手術を受けた歯科医院に相談しましょう。

骨造成の痛み:3日〜10日間ほど

骨造成とは、インプラントを埋入するのに必要な骨の量が不足している場合に、骨を補う処置のことです。(必要な場合のみ)

骨造成を行う場合は痛みや腫れが大きく、長引く傾向にあり、3日〜10日間ほどが目安です。

骨造成にはさまざまな術式がありますが、代表的な方法としては「サイナスリフト」と「ソケットリフト」が知られています。

ソケットリフトはサイナスリフトに比べて歯肉の切開が小さく済むため、痛みや腫れが出にくい傾向にあります。

なお、当院では患者様の身体への負担をできるだけ軽減することを大切にしており、抜歯即時埋入を行うことで、痛み、腫れが出やすい骨造成を回避できる場合が多いです。

腫れ:2日〜1週間ほど

インプラント手術後に腫れが見られる場合がありますが、正常な反応です。

腫れの期間は2日〜1週間ほどで、処置内容によって違いがあります

骨量が十分な場合や本数が少ない場合、腫れないこともありますが、以下のような場合は、腫れが起こりやすく、期間も長くなる傾向にあります。

  • 骨造成を行った場合
  • インプラントの本数が多い場合
  • 下顎のインプラントの場合(上顎よりも腫れやすい)

サイナスリフト(骨造成)の場合、内出血が見られることもあります。

違和感:1週間ほど

インプラント手術の術式は大きく分けて「1回法」と「2回法」があります。

2回法の場合、インプラントを埋め込んだ後で切開した歯肉を縫い合わせる必要があり、縫合した歯肉に違和感を覚える場合があります。

縫合による違和感は、抜糸すると気にならなくなるケースが多いです。

インプラント手術後の痛みはどれくらい?

インプラント手術後の痛みはどれくらい?

痛いイメージを持たれがちなインプラント手術ですが、個人差もあるものの、実際には「思ったより痛くなかった」という声が多い傾向にあります。

骨造成を行う場合や本数が多い場合は、痛みや腫れが長引く傾向にあるものの、通常であれば、鎮痛剤で抑えられる程度の痛みです。

例えば、骨に埋まった親知らずの抜歯と比較すると、通常のインプラント治療の方が治療時間が短く、痛みや腫れも少ない傾向にあります。

インプラント手術後に痛みが出た場合の対処法

インプラント手術後に痛みが出た場合の対処法

インプラント手術後に痛みが出た場合でも、適切に対処することで和らげることが可能です。

ここでは、インプラント手術後に痛みが出た場合の対処法を紹介します。

鎮痛剤を服用する

インプラント手術後には、鎮痛剤が処方されます。

痛みがつらい場合は、我慢せず指示された用法用量を守って鎮痛剤を服用しましょう。鎮痛剤を服用することで、ほとんどのケースで痛みをコントロール可能です。

市販薬を使用する場合は、歯科医師や薬剤師に相談したうえで適切なものを選びましょう。

患部を冷やす

腫れや熱っぽさを伴う痛みには、患部を外側から冷やすことが効果的です。

保冷剤をタオルで包んだものや冷却シートなどを、頬の外側にそっと当てて優しく冷やします。

ただし、冷やしすぎはかえって治癒を遅らせることがあるため、15分冷やしたら15分空けるなど、間隔を取って冷やすようにしましょう。

安静に過ごす

術後の回復を早めるためには、十分な安静を取ることが大切です。

インプラント手術後に体を無理に動かすと血行が良くなり、痛みや腫れが悪化することがあります。

仕事や家事もできる範囲で負担を減らして過ごすことが理想的です。

また、喫煙は血流を悪化させ、傷の治癒を妨げます。

インプラントを長く良い状態に保つためにも、歯科医師の指示を守り、術後の回復期間中は禁煙を心がけることが大切です。

インプラント手術後の痛みを悪化させないための対策

インプラント手術後の痛みを悪化させないための対策

インプラント手術後は、痛みや腫れを悪化させないためにも、いくつかの注意点を守って過ごすことが大切です。

処方された薬を指示通りに飲む

インプラント手術後は、鎮痛剤の他にも抗生物質が処方されます。

抗生物質は傷口の感染を防ぐためのもので、痛みや腫れの有無にかかわらず、すべて服用する必要があります

トラブルを防ぐためにも、症状が落ち着いているからといって服用をやめず、歯科医師の指示通りに最後まで飲み切りましょう。

患部を刺激しない

術後の傷口は非常にデリケートな状態です。指や舌で傷口を何度も触ったり、歯ブラシの毛先を直接当てたりするのは避けましょう

傷口への刺激は、縫合部分が開いたり、細菌が侵入して感染が起きたりする原因になります。

手術後は口腔内を清潔に保つことが重要であるため、歯磨きは手術部位を避けながら、他の歯は普段通り丁寧に行うことが大切です。

刺激になる食べ物・アルコールを避ける

辛い物・熱い物・硬い物は傷口の刺激になるため、術後しばらくは避けましょう

手術当日は熱くない柔らかい食べ物を選び、回復していくにつれて少しずつ普段通りの食事に戻していきます。

また、アルコールは出血や腫れを悪化させ、治癒を遅らせることがあるため、術後は控えることが大切です。

入浴は控えてシャワーで済ませる

インプラント術後は入浴は控え、短時間のシャワーのみにとどめましょう。

入浴すると体が温まって血行が促進され、腫れや出血の悪化につながります。

サウナや岩盤浴なども同様の理由で避ける必要があります。

いつ頃から入浴を再開できるかについては、術後の状態によるため、担当の歯科医師に相談しましょう。

激しい運動は控える

激しい運動を行うと血流が促進され、出血や腫れ、痛みの悪化につながる可能性があります。

軽い日常動作であれば問題ないことがほとんどですが、ランニングや筋トレといった負荷の高い運動や、重労働は術後しばらくは避けましょう。

インプラント手術後は安静を意識して過ごすことで、スムーズな回復につながります。

インプラントの痛みについてのよくある質問

インプラントの痛みについてのよくある質問

ここでは、インプラントの痛みについて患者さまからいただくことの多い質問を紹介します。

Q:インプラント手術後の痛みのピークはいつ?

A:個人差もありますが、インプラント手術後の痛みは、一般的に術後2〜4日目にピークを迎えることが多い傾向にあります。

麻酔の効果が薄れていくにつれて違和感を感じ始め、ピークを迎えた後は、痛みが徐々に和らいでいくことが多いです。

大切な予定がある場合は、術後の経過も含めたうえで手術日のスケジュールを立てるようにしましょう。

Q:インプラント手術後に痛み止めが効かないときはどうする?

A:通常は処方された痛み止め(鎮痛剤)でコントロールできることがほとんどですが、効かない場合は感染や神経損傷のようなトラブルが起こっている可能性があります。

処方された鎮痛剤を正しく服用しても痛みが和らがない場合や、服用後もズキズキとした強い痛みが続く場合は、なるべく早めに歯科医院に連絡しましょう。

Q:インプラント手術の1か月後も痛いのは失敗?

A:骨造成を行った場合や複数本の埋入の場合は痛みや腫れが長引くこともありますが、1か月以上痛みが続く場合、トラブルが起こっている可能性が考えられます。

「様子を見ればよくなるだろう」と放置せず、不安な症状があればできるだけ早く歯科医院で相談しましょう。

まとめ

インプラント手術後の痛みは、2〜4日をピークに1〜2週間前後で落ち着くことがほとんどです。

痛みが起こった場合も、通常は処方された鎮痛剤を服用することでコントロールできます。

処方された薬をしっかり服用し、患部を刺激しないよう安静に過ごすことが回復を早めるためにも大切です。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、患者さまの身体の負担を考慮し、コンピュータガイドサージェリーを活用した「歯茎を切開しないインプラント治療」を行っています。

また、骨造成や歯肉移植が必要にならないよう、適切な治療介入のタイミングと術式を慎重に検討することも、当院が大切にしている取り組みの一つです。

治療前のカウンセリングに十分な時間をかけ、患者さまが安心してインプラント手術に臨めるよう努めておりますので、インプラント治療をご検討中の方、術後の経過でご不安のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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インプラント

インプラントが絶対ダメと言われる理由とは?メリットや判断のポイントも解説

インプラントが絶対ダメと言われる理由とは?メリットや判断のポイントも解説

インターネット上でインプラントについて「絶対ダメ」「やめたほうがいい」などの声を目にして不安を感じている方もいるのではないでしょうか。

確かにインプラントは外科手術を行うためリスクがあり、費用も決して安くはありませんが、メリットも多い治療法です。

この記事では、インプラントが「絶対にダメ」と言われる理由、治療のメリット、自分に合っているかどうかを判断するためのポイントについて詳しく解説します。

インプラントについての正確な情報を知ったうえで、後悔のない治療法を選択しましょう。

インプラントは絶対ダメな治療法ではない

インプラントは絶対ダメな治療法ではない

インプラントにはブリッジや入れ歯にはないメリットがあり、適切な診断と治療計画を立てたうえで行えば、多くの方にとって有効な選択肢の一つです。

誰にでも適した治療法ではなく、一定のリスクやデメリットがあることは事実ですが、それはブリッジや入れ歯でも同様です。

患者さまの希望、口腔状態、ライフスタイルなどによっても適した治療法は異なるため、それぞれの治療法のメリット・デメリットを知ったうえで、自分に合ったものを選ぶことが大切です。

インプラントが絶対ダメと言われる9つの理由

インプラントが絶対ダメと言われる9つの理由

インプラントが「絶対にダメ」と言われる理由としては、主に以下の9つがあります。

  • 治療費が高いため
  • 顎の骨の状態によっては骨造成が必要になるため
  • 治療期間が長いため
  • 禁煙・減煙が必要なため
  • 外科手術が必要で身体に負担がかかるため
  • 基礎疾患があると治療のリスクが高まるため
  • インプラント周囲炎のリスクがあるため
  • 金属アレルギーのリスクがあるため
  • 再治療が難しいケースがあるため

ここからは、それぞれの理由について解説します。

治療費が高いため

インプラント治療は保険が適用されない自由診療のため、1本あたり30万〜70万円程度の費用がかかります。

複数本の治療が必要な場合はさらに高額になり、経済的な負担を感じる方も多いでしょう。

しかし、インプラントの平均寿命は10年以上とされており、入れ歯(約3〜5年)やブリッジ(約7〜10年)と比べると長持ちする傾向にあります。

適切なメインテナンスを続ければ20年以上使い続けられることもあり、長期的な目で見れば、かえってコストを抑えられることもあります。

また、インプラントは治療目的であれば医療費控除の対象となるため、確定申告を活用することで実質的な負担を抑えることが可能です。

顎の骨の状態によっては骨造成が必要になるため

顎の骨が痩せていたり、弱くなっている場合には、サイナスリフトやソケットリフトといった骨造成が必要になることがあります。

骨造成が必要と判断された場合は、追加で費用がかかり、治療期間も長くなります。

ただし、すべての症例で骨造成が必要になるわけではありません。

また、ふじおか歯科・矯正歯科では、抜歯後の治癒期間における歯肉の痩せを回避できる「抜歯即時インプラント埋入」という術式を採用しており、患者さまの負担軽減に努めています。

治療期間が長いため

インプラント治療は、人工歯根を埋入してから顎の骨と結合するまでの期間が必要なため、他の治療法と比べると治療期間が長くなります。

部位や骨の状態、健康状態によっても異なりますが、インプラントは骨造成をしない場合でも3か月〜6か月ほどかかります

ただし、その間に毎週通院が必要なわけではなく、通院回数にすると5〜10回程度です。

禁煙・減煙が必要なため

喫煙はインプラント術後に必要な骨との結合や組織の修復に悪影響を及ぼすため、禁煙や減煙が必要です。

歯肉や顎の骨の状態などにより禁煙期間は異なりますが、手術前は数週間、手術後は3か月〜6か月程度の禁煙を求められるケースが多いです。

喫煙はインプラントにさまざまな悪影響を与える可能性が示唆されており、インプラント周囲炎のリスクが高まる他、喫煙者の方がインプラントの脱落率や失敗率が約2倍高いという結果もあります。

禁煙が困難と感じる方は、治療前にかかりつけ医や歯科医師へ相談し、禁煙の方法についてアドバイスをもらうといいでしょう。

(参考:オッセオインテグレイテッドインプラントに対する喫煙の影響喫煙の歯周組織に対する影響

外科手術が必要で身体に負担がかかるため

インプラント治療では、人工歯根を埋め込む外科手術が必要なため、感染症・神経損傷・出血といったリスクがあります。

歯科用CTによる精密診断と十分な滅菌環境が整った歯科医院を選ぶことで、こうしたリスクの低減につながるでしょう。

当院でも、歯科用CTやコンピュータガイドサージェリーを活用した低侵襲な治療計画のもとで患者さまの負担に配慮した手術を行っています。

基礎疾患があると治療のリスクが高まるため

糖尿病や骨粗しょう症などの全身疾患がある場合、インプラント治療のリスクが高まるため、他の治療法が提案されることがあります。

ただし、基礎疾患があるからといって必ずしも治療ができないわけではありません。

歯科医師が状態を把握したうえで治療可否を判断するため、まずは一度相談してみましょう。

インプラント周囲炎のリスクがあるため

インプラント周囲炎とは、インプラント周辺の組織に菌が感染し炎症を起こした状態です。

初期段階では自覚症状が出にくく、気づかないうちに進行するケースがあります。

トラブルが起きて「やらなきゃよかった」と後悔しないためにも、日々の丁寧なセルフケアと歯科医院での定期的なメインテナンスで予防することが大切です。

金属アレルギーのリスクがあるため

インプラントには一般的に生体親和性の高いチタンが使用されます。

チタンはアレルギー反応が起きにくい素材として広く活用されていますが、ごくまれにアレルギー反応が出るケースがあります。

金属アレルギーが心配な場合は、事前に相談しておきましょう。

また、チタンアレルギーの可能性がある場合は、金属を使わないジルコニアインプラントを選ぶという選択肢もあります。

再治療が難しいケースがあるため

インプラントが脱落したり寿命を迎えた場合は再治療を検討しますが、場合によっては難しいケースもあります。

インプラント周囲炎による脱落や、骨に欠損が残った場合、年齢を重ねて全身疾患が出てきた場合など、再治療が難しいと考えられる場合は、ブリッジや入れ歯といった方法を検討します。

こうしたリスクを防ぐためにも、最初の治療計画の精度を高めること、そして定期的なメインテナンスを欠かさないことが重要です。

インプラントが選ばれている理由・メリット

インプラントが選ばれている理由・メリット

これまで紹介したようなリスクや注意点もある一方で、インプラントは多くのメリットがあり、多くの方に選ばれている治療法でもあります。

ここでは、インプラントの主なメリットを紹介します。

天然歯のような自然な見た目に仕上がる

インプラントでは上部構造(人工歯)に審美性に優れたセラミックなどを使用するため、見た目が天然歯に近く、周囲の歯とも自然になじみやすいことが大きな特徴です。

顎の骨に直接人工歯根を埋め込み、その上に人工歯を装着するため、部分入れ歯のように金属のバネが見えることもありません。

見た目を重視したい方や、審美性が求められる前歯の治療に適しています。

食事をしっかり噛める

インプラントは顎の骨にしっかりと固定されているため、噛む力が安定しやすいことも特徴です。

入れ歯のようにずれたり外れたりする心配が少なく、食事中や会話でのストレスを軽減できるため、QOL(生活の質)の向上も期待できます。

他の健康な歯に負担をかけない

インプラントは、他の健康な歯への負担を抑えられることもメリットです。

失った歯の部分に単独で埋め込むため、ブリッジのように隣接する健康な歯を削ったり、入れ歯のように他の歯にバネをかけたりする必要がありません。

口腔全体の健康を保つうえでも、有効な治療法です。

取り外しの必要がなく手入れがしやすい

毎日の手入れのしやすさも、インプラントのメリットの一つです。

インプラントは固定式のため、入れ歯のように毎日取り外して洗浄する手間がありません。

独立して埋入するため、自分の天然の歯と同様に歯ブラシやデンタルフロスでのケアができます。

インプラントが自分に合っているか判断するポイント

インプラントが自分に合っているか判断するポイント

インプラントで後悔しないためには、「自分に合っているかどうか」を考えることが大切です。

ここでは、インプラントが自分に合った治療かどうかを判断するポイントについて解説します。

治療目的を考えてみる

まず、自分が何を重視して治療を受けたいのかを整理してみましょう。以下に当てはまる場合はインプラントが向いている可能性があります。

  • 見た目をなるべく天然歯に近い状態にしたい
  • しっかり噛めるようになりたい
  • 隣の健康な歯を削りたくない
  • 取り外し式の入れ歯に抵抗がある

一方、「とにかく費用を抑えたい」「外科手術はどうしても避けたい」という場合は、ブリッジや入れ歯の方が適している場合があります。

目的が曖昧なまま進めると、治療の満足度に影響する可能性があるため、重視したい点や予算など、さまざまな点を考慮したうえで検討しましょう。

他の方法と比較してみる

インプラントだけでなく、入れ歯やブリッジといった他の治療法ともメリット・デメリットを比較してみましょう。

ブリッジは、両隣の歯を削って人工歯を装着する方法です。

固定式のため取り外しの必要はなく、入れ歯より強く噛むことができますが、支台となる歯の寿命を縮めてしまったり、連結部分のお手入れが難しいデメリットもあります。

入れ歯は治療期間が短く、管理しやすいことがメリットです。

しかし、噛む力が弱いため硬い物が食べにくく、異物感を感じやすいことや、保険の部分入れ歯は金属のバネが目立つことがあります。

ブリッジも入れ歯も保険診療・自費診療が選べますが、保険診療の場合は審美性が低くなる傾向にあります。

インプラントがおすすめできない人は?

インプラントがおすすめできない人は?

インプラントは多くの方に有効な治療ですが、向いていないケースもあります。

口腔状態をきれいに保つことが難しい人

インプラントは治療後のケアが非常に重要です。

口腔内を清潔に保てない場合、インプラント周囲炎を引き起こすリスクが高まり、最悪の場合はインプラントが脱落してしまうこともあります。

治療を検討する前に、まず口腔ケアの習慣を見直すことが大切です。

定期的なメインテナンスに通うことが難しい人

インプラントを長持ちさせるためには、自宅でのセルフケアに加え、3〜6か月に1回程度の頻度で歯科医院での定期メインテナンスが必要です。

定期メインテナンスの受診はインプラントの保証を受けるための条件になっていることも多いため、「治療後も通院し続けられるか」を、事前にしっかり検討しておきましょう。

ヘビースモーカーの人

喫煙はインプラント治療の成功率の低下やトラブルの増加につながる可能性があるため、禁煙や減煙が必要です。

タバコは唾液の減少による虫歯・歯周病リスクの上昇、口臭の原因になるなど、さまざまな悪影響があるため、インプラント治療をきっかけに禁煙を検討してみてもいいかもしれません。

インプラントについてのよくある質問

インプラントについてのよくある質問

ここでは、インプラントについてのよくある質問を紹介します。

Q:インプラントが受けられないケースはある?

A:インプラントは多くの方に適応可能な治療ですが、中には治療が受けられないケースもあります。

インプラント治療が難しいケース、または慎重な検討が必要な主なケースは、以下の通りです。

  • 妊娠中の方・授乳中の方
  • お子様
  • 心疾患、骨粗しょう症、糖尿病の方
  • 喫煙習慣のある方 など

全身の状態によってはインプラント治療が適さないと考えられる場合もありますが、条件が整えば治療できるケースもあります。

喫煙習慣のある方は、事前の禁煙・減煙が必要になることがあります。

このほか、虫歯や歯周病がある場合は、インプラントの前に治療が必要です。

Q:「歯科医師はインプラントをしない」は本当?

A:「歯科医師は自分ではインプラントをしない」という話を見かけることがありますが、私は自分や、家族が歯を失った場合、自信を持ってインプラント治療を進めます

しかし、そもそも歯科医師は職業柄、予防意識が高く、歯を失うケース自体が多くないと考えられます。

これが「歯科医師はインプラントをしない」という噂や誤解につながっているのかもしれません。

まとめ

インプラントにはデメリットや注意点もありますが、一方で、見た目や機能性に優れた選択肢であることも事実です。

健康状態や生活習慣、治療に求める目的によって適した方法は変わるため、インプラントだけでなく、ブリッジや入れ歯とも比較して、自分に合った方法を選択しましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、歯科用CTを用いた精密診断と低侵襲な治療計画のもとで、患者さまの負担に配慮したインプラント治療をご提供しています。

「インプラントが自分に合っているか知りたい」「まずは相談だけしてみたい」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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インプラント

前歯のインプラントが難しい理由&対策│メリット・デメリット&費用目安

前歯のインプラントが難しい理由&対策│メリット・デメリット&費用目安

前歯を失うと、見た目への影響から日常生活に大きなストレスを感じてしまうものです。

笑顔を隠したり、会話のたびに口元が気になったりと、精神的な負担を感じる場面も少なくありません。

そのような方に注目されているのが、「インプラント治療」です。

天然歯に近い見た目と機能を再現しやすいメリットがある一方、前歯のインプラントは難易度が高く「奥歯と比べて難しいって聞いたけど、本当?」と不安をお持ちの方もいるでしょう。

この記事では、前歯のインプラントが難しいとされる理由と対策、ブリッジとの比較、メリット・デメリット、費用相場や治療期間などについて詳しく解説します。

インプラント治療は審美性が高く、「見た目を元通りにしたい」「治療したことを人にバレたくない」という悩みをお持ちの方にも選ばれている治療法です。

前歯のインプラント治療をご検討中の方は、ぜひ記事を参考にしてみてください。

前歯のインプラントは難しい?理由と対策

前歯のインプラントは難しい?理由と対策

前歯のインプラントは、審美性と技術力の両方が求められる難易度の高い治療であり、奥歯とは異なる難しさがいくつかあります。

しかし、適切な対策をすることで、前歯のインプラントの治療精度や満足度を高めることは可能です。

ここでは、前歯特有の難しさと、それに対する具体的な対策を解説します。

【目立つ部分である】審美性にこだわる

前歯はお口の中でも特に審美性が求められる部分であるため、歯の色調・大きさ・形・歯肉との隙間など、患者さまのお口に調和するように細かな調整が必要です。

笑顔や会話のたびに他の方の目に触れる前歯は、インプラントを埋入した後の人工歯が天然歯になじんでいるかどうかで、治療後の印象が大きく異なります。

わずかな形の違いや色のズレが目立ちやすい部位だからこそ、機能性はもちろん審美性にもこだわった実績豊富な歯科医院を選び、仕上がりのイメージを事前に共有することが大切です。

【埋入が難しい】技術力が高い歯科医師を選ぶ

前歯の顎骨は奥歯と比べて薄く、インプラントを埋入する際には高い技術力と精密な治療計画が求められます

前歯を抜歯してから時間が経っていたり、虫歯や歯周病が原因で歯を失っていたりする場合は、骨がより痩せてしまっていることもあります。

骨が薄くなっている場合は骨造成(骨を増やす治療)が必要になりますが、骨造成も技術が求められる治療であり、すべての歯科医院で対応できるわけではありません。

前歯のインプラント治療を検討している場合は、技術力の高い経験豊富な歯科医師を選びましょう。

歯科医師の所属学会や認定資格、症例実績、導入機器なども事前に確認しておくと、歯科医院選びの判断材料にできるでしょう。

当院院長は、メガジェン社公認のインストラクターとして、全国のドクターに指導や講演を行っています

【歯肉移植が必要になる場合がある】対応可能な歯科医院を選ぶ

前歯のインプラントでは、歯肉の量が不十分な場合に歯肉移植が必要になることがあります。

歯周病によって歯肉が下がっていたり、歯を失ってから時間が経過していたりすると歯肉が痩せてしまい、インプラントを入れた後に自然な歯肉のラインを再現しにくくなるためです。

歯肉移植は口の中(上の前歯の裏側の奥など)から歯肉を採取して移植する処置で、対応している歯科医院は限られます。

前歯のインプラントを検討する際には、歯肉移植への対応可否を事前に確認しておくといいでしょう。

なお、当院で行っている抜歯即時埋入では、抜歯後、歯肉や骨が不足する前にインプラント治療を行うので、歯肉や骨移植が不要な場合がほとんどです。

【奥歯より費用が高額】素材を選ぶ・医療費控除を利用する

前歯のインプラントは、より審美性の高い素材を使用する必要があり、歯肉移植や骨造成などの追加処置が必要になる場合があることから、奥歯と比べて費用が高くなる傾向があります。

  • オールセラミック
  • フルジルコニア
  • ジルコニアセラミック
  • ハイブリッドセラミック
  • メタルボンド

インプラントの人工歯に使われる素材としては上記のようなものがあり、前歯にはより審美性に優れたオールセラミックやジルコニアセラミックが選ばれることが多い傾向にあります。

人工歯の費用や取り扱っている素材は歯科医院によって異なりますが、素材によっては費用が抑えられることもあり、費用が気になる場合は相談してみましょう。

ただし、前歯は高い審美性が求められる部分であるため、費用だけでなく見た目も十分考慮したうえで慎重に検討することが大切です。

費用負担を軽減する方法としては、医療費控除の活用も有効です。

インプラント治療は原則自費診療ですが、治療目的であれば医療費控除の対象となります。

年間の医療費合計が一定額を超えた場合、確定申告によって税金の負担を軽減できるため、申請してみましょう。

前歯にはどっちがいい?インプラントとブリッジの違い

前歯にはどっちがいい?インプラントとブリッジの違い

前歯を失った際の治療法として、インプラントと並んでよく挙げられるのが「ブリッジ」です。

どちらも失った歯の機能と見た目を回復させる治療ですが、仕組みや特徴は大きく異なります。

項目 インプラント ブリッジ
隣接する歯を削る処置 なし 両隣の歯を削る
外科手術 あり なし
審美性 高い 素材によって異なる
耐久性 長持ちする傾向にある 支えとなる歯に負担がかかり寿命が縮まることがある
清掃のしやすさ 独立しているため清掃しやすい 連結部分の清掃が難しい
費用目安 約30万〜70万円 保険診療:約2万~3万円

自費診療:約30万~60万円

見た目や清掃性、耐久性を重視する場合はインプラント、治療期間や費用を優先する場合はブリッジが適しているケースが多いです。

ただし、患者さまの希望や骨の状態、全身疾患の有無などによっても適した治療は異なるため、歯科医師とよく相談したうえで検討しましょう。

前歯をインプラントにするメリット

前歯をインプラントにするメリット

ここでは、前歯をインプラントにするメリットを紹介します。

天然歯のような審美性が高い見た目

インプラントの大きなメリットが、天然歯に近い見た目を再現できることです。

前歯のインプラントでは、オールセラミックのような審美性の高い素材を使用し、患者さまのお口元に合わせて細かな調整も可能なため、色・形・透明感を周囲の歯と自然になじませることができます。

入れ歯のような金属のバネや、ブリッジの連結部分が目立つこともなく、笑ったときや話したときにも違和感のない仕上がりが期待できます。

隣接する歯に負担をかけない

インプラントは人工歯根を顎の骨に直接埋め込む治療法のため、両隣の歯を削る必要がなく、健康な歯を守ることができます。

ブリッジでは失った歯の両隣の歯を土台として削らなければなりませんが、インプラントであれば周囲の歯への影響を抑えられ、お口全体の長期的な健康を守ることにもつながります。

しっかり噛めて食事を楽しめる

インプラントは顎の骨と結合するため、他の治療法と比べてしっかり噛めることも特徴です。

入れ歯の場合、噛む力は天然歯の20〜25%程度まで低下するとされており、肉や野菜をしっかり噛んで食事を楽しみたい方にもインプラントは向いています。

日々の口腔ケアがしやすい

ブリッジの場合、連結部分に汚れが溜まりやすく、清掃はスーパーフロスのような専用のアイテムが必要になります。

インプラントは1本ずつ独立して埋め込むため、天然歯と同じように歯ブラシやデンタルフロスでケアが可能です。

他の方法に比べて寿命が長い

インプラントの平均寿命は10年以上とされており、他の治療法と比べて寿命が長いこともメリットです。

また、適切なメインテナンスを続ければもっと長く使用できるケースも少なくありません。

一般的にブリッジが約7〜10年、入れ歯が約3〜5年ほどの寿命とされていることを考えると、インプラントは長持ちする傾向にある治療法です。

前歯をインプラントにするデメリット

前歯をインプラントにするデメリット

前歯のインプラントには多くのメリットがある一方で、事前に理解しておきたいデメリットも存在します。

ここでは、治療を検討する際に知っておきたい主な注意点を解説します。

症例によっては骨造成が必要な場合がある

前歯の顎骨は奥歯と比べて薄く、歯を失ってから時間が経過するとさらに骨量が減少する傾向があります。

インプラントを安定した位置に埋入するには十分な骨の量と質が必要であるため、骨が不足している場合には、骨造成(ソケットリフト、サイナスリフトなど)が必要なケースもあります。

ただし、すべてのケースで骨造成が必要になるわけではありません。

当院では「抜歯即時埋入」を採用しており、抜歯後に歯肉や骨が不足する前にインプラント治療を行うので、骨造成や歯肉移植が必要ないケースがほとんどです。

自費診療のため費用が高額になる

インプラントは原則として保険適用外であり、全額自己負担になります。

費用はクリニックによって異なりますが、30万〜70万円ほどが目安で、骨造成や歯肉移植などの追加治療が必要になるとさらに費用がかかる場合があります。

定期的なメインテナンスが重要になる

インプラントは人工物であり虫歯にはなりませんが、インプラント周囲炎と呼ばれる歯周病に似た炎症を起こすリスクがあります。

長く使い続けるためには日々の丁寧なセルフケアに加え、歯科医院での定期的なメインテナンスが必要です。

歯肉が下がるリスクがある

すべてのケースに当てはまるわけではありませんが、骨や歯肉が薄いと、インプラント治療後に歯肉が退縮(下がる)リスクがあります。

歯肉が下がると審美性に影響を与えるため、インプラント治療前に骨造成や歯肉移植が必要かどうか、骨や歯肉の状態をしっかり評価し、適切な提案をしてくれる歯科医院を選びましょう。

前歯のインプラントの費用相場・治療期間

前歯のインプラントの費用相場・治療期間

ここでは、前歯のインプラントの費用相場・治療期間を紹介します。

費用相場

前歯のインプラントの費用は、1本あたり30万〜70万円ほどが目安です。

費用はクリニックによって異なり、素材によって費用が異なるクリニックもあれば、一律に設定しているクリニックもあります。

骨造成は3万~35万円、歯肉移植は3万〜15万円が費用相場です。(必要な場合のみ)

治療期間

前歯のインプラント治療にかかる期間は患者さまの骨や全身状態によっても変わりますが、骨量が十分にあり、骨造成をしない場合は3か月〜6か月が目安です。

骨造成が必要な場合は、骨の再生期間が必要なため、追加で約2か月〜6か月ほどかかります。

前歯のインプラントについてのよくある質問

前歯のインプラントについてのよくある質問

ここでは、前歯のインプラントについてのよくある質問を紹介します。

Q:前歯のインプラントは痛い?

A:インプラント手術中は麻酔を使用するため、痛みはほとんど感じません

術後数日間は腫れや痛みが生じることがありますが、処方された鎮痛剤でコントロールできる程度のケースがほとんどです。

ふじおか歯科・矯正歯科では、患者さまの体への負担をできる限り抑えることを大切にしており、コンピュータガイデッドサージェリーを活用した低侵襲な治療により、術後の痛みや腫れを抑える治療を心がけています。

Q:前歯のインプラントは10年後どうなる?

A:前歯のみのデータではありませんが、10~15年の累積生存率は上顎で約90%、下顎で約94%であるとされています。

インプラントの一般的な保証期間は10年前後とされているものの、メインテナンス次第では20年以上使用し続けられるケースもあり、インプラントを長持ちさせるためには日々の丁寧なケアが大切です。

(出典:厚生労働省委託事業「歯科保健医療情報収集等事業」『歯科インプラント治療のための Q&A』)

Q:前歯のインプラントで歯がない期間はある?仮歯は付けられる?

A:前歯の場合、審美性を考慮し仮歯を装着するため、歯がない状態のまま過ごす期間は基本的にほとんどありません

仮歯の期間は、仮歯がある側で硬いものを噛んだり強い力をかけたりしないよう注意しましょう。

まとめ

インプラントには「天然歯に近い見た目を再現できる」「隣の歯を傷つけない」「しっかり噛みやすい」「他の治療法に比べて寿命が長い傾向にある」など、多くのメリットがあります。

しかし、前歯のインプラントは他の部位よりも難易度が高い傾向にあるため、歯科医師の技術力や経歴などもチェックしたうえで慎重に判断しましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、患者さまの身体への負担や痛みに配慮した「低侵襲なインプラント治療」に取り組んでおります。

前歯のインプラントの治療内容や費用について、プライバシーに配慮したコンサル室にてしっかりとご説明させていただきますので、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

小児矯正の治療期間│段階・開始時期別に解説!メリットや注意点も

小児矯正の治療期間│段階・開始時期別に解説!メリットや注意点も

「矯正治療はどのくらいの期間がかかるの?」
「子供の歯並びが気になるけど、通い続けられるか心配」
「小児矯正はいつから始めるべき?」

小児矯正を考えたとき、こんな疑問を抱えている保護者の方は多いのではないでしょうか。

小児矯正は、子供の成長を活かしながら歯並びや噛み合わせを整える治療です。

一般的には1期治療は1〜3年、2期治療は1〜2年といわれていますが、治療期間や開始時期は一人ひとりの症状・年齢・歯の状態によって大きく異なり、平均何年と一概には言い切れない難しさもあります。

この記事では、小児矯正にかかる期間の目安や、治療段階ごとの違い、開始時期によって変わる点などについて詳しく解説します。

小児矯正にかかる期間は症例や年齢によって変わる

小児矯正にかかる期間は症例や年齢によって変わる

小児矯正の治療期間は一律ではなく、お子さんの年齢や開始時期などによって大きく異なります

また、顎の成長状況、歯のガタつきの程度、受け口・出っ歯といった不正咬合の種類によっても期間は変わり、軽度であれば短期間で改善が見込めることもありますが、骨格的に問題がある場合は長期的な治療計画が必要になることがあります。

小児矯正の平均期間は1期治療で1〜3年、2期治療で1〜2年とされていますが、あくまで目安であり、実際にどのくらいの期間がかかるかは、歯科医師による診断・治療計画が必要です。

一般的に、子供のうちの方が顎の骨が柔らかく成長を利用した矯正ができるので、早い段階から治療を開始することで、負担や費用を軽減できる可能性があります。

「子供の歯並びや骨格が気になる」「歯並びがガタガタだけど、治療が必要?」と不安や疑問をお持ちの場合は、まずは一度早めに歯科医院を受診し、矯正治療が必要かどうかの判断を含めて相談してみるといいでしょう。

段階別│小児矯正の治療期間の目安

段階別│小児矯正の治療期間の目安

小児矯正は、お子さんの成長段階に応じて「1期治療」と「2期治療」の2つの段階に分けられます。

ここでは、それぞれの段階の治療について解説します。

1期治療

1期治療は、乳歯と永久歯が混在する混合歯列期(5歳〜11歳頃)に行う矯正治療で、永久歯が生え揃うための十分なスペースを確保することが目的です。

この時期はまだ顎の骨が成長の途中にあるため、矯正装置を使って顎を横方向に広げたり、上下の顎のバランスを整えたりする治療ができます。

治療期間の目安は1〜3年程度で、1期治療の結果、永久歯がきれいに並べば治療は終了です。

顎の成長の経過や歯の状態によっては2期治療へと移行することもありますが、1期治療をしっかり行っておくと、2期治療の治療期間が短くなることもあります。

2期治療

2期治療は、永久歯がすべて生え揃った12歳以降に行う矯正治療で、治療期間の目安は1〜2年程度です。本格矯正と呼ばれることもあります。

治療の内容は成人矯正とほぼ同じで、ワイヤー矯正やマウスピース矯正などによって歯を動かし、歯並びや噛み合わせを細かく整えていきます。

1期治療でしっかりと土台が整っている場合は、歯を大きく動かす必要が少ないため、スムーズに進むことが多いです。

開始時期別│小児矯正の治療期間の目安

開始時期別│小児矯正の治療期間の目安

小児矯正は、いつ治療を始めるかによって期間の目安や治療の内容が変わります。

ここからは、園児・小学生、中学生、高校生の時期別に、それぞれの特徴と期間の目安について詳しく解説します。

園児・小学生

園児から小学生の時期は、歯がきれいに生えてくるスペースを確保する治療を行います。

顎の成長を活用して歯列や顎の拡大ができるため効率よく治療を進められることが特徴で、症例によって異なりますが、1〜3年ほどが治療期間の目安です。

一般的には、永久歯が生えてくる6歳頃から小児矯正を検討することが多いですが、受け口(反対咬合)の場合は3歳頃までに治療を始めることが推奨されています。

これは、早期に治療をすることで、将来の噛み合わせや顎関節症などの問題を防ぐことにつながるためです。

小学生は、1期治療の中心となる時期です。受け口以外の歯並びの問題であれば、6歳頃から始めることが多い傾向にあります。

小学生のうちに治療を終えることができれば、思春期に差し掛かる中学・高校ではきれいな歯並びで過ごせる可能性があります。

中学生

中学生になると、乳歯がほぼ抜け落ちて永久歯が生え揃うため、歯並びを整える2期治療がメインです。

成人矯正と同じ装置(ワイヤー矯正やマウスピース矯正など)を使って歯の位置を調整していき、治療期間は2〜3年ほどが目安です。

ただし、1期治療を行っていた場合は顎の土台がある程度整っているため治療がスムーズに進みやすく、治療期間が短くなることもあります。

中学生の場合、まだ下顎が大きくなるため、成長を利用することで便宜抜歯(歯が並ぶスペースを確保するための抜歯)を避けられるケースもあります。

高校生

高校生は、顎の成長がほぼ完了しているため治療内容はほぼ成人矯正と同じになり、歯の位置を動かして歯並びや噛み合わせを整えることが中心になります。

治療期間は症状によって異なりますが、2〜3年程度が目安です。

高校生の矯正治療の場合、内容は大人の矯正とほとんど同じですが、新陳代謝が活発で歯が移動しやすいため、大人になってからよりも治療期間が短く済む傾向にあります。

小児矯正を始めるのはいつがいい?時期別の特徴・メリット

小児矯正を始めるのはいつがいい?時期別の特徴・メリット

子供の歯の発育段階は「乳歯列期」「混合歯列期」「永久歯列期」の3つに分けられます。

ここでは、それぞれの時期別に小児矯正を始めるメリットを紹介します。

乳歯列期(3歳〜7歳頃)

乳歯列期とは、すべての歯がまだ乳歯の状態の3歳〜7歳頃の時期です。

顎の骨がまだ柔らかく、成長の力を借りた治療が可能なため、放置した場合に起こりうる骨格の歪みを予防するという意味でも、この時期の治療には価値があります。

また、指しゃぶりや口呼吸、舌を前に出す癖など、歯並びに悪影響を与えるお口周りの癖を改善するのにも適した時期です。

すべてのケースで乳歯列期からの治療が必要になるわけではなく、症例によって個人差があるため、まずは歯科医師に相談し、適切なタイミングを判断してもらいましょう。

混合歯列期(6歳〜12歳頃)

混合歯列期は、乳歯と永久歯がどちらも生えている6〜12歳頃の時期で、1期治療のメインとなる時期です。

顎の成長の力を活用した治療ができることが大きなメリットで、顎を広げて永久歯が並ぶスペースを確保したり、上下の顎のバランスを整えたりすることで、歯並びや輪郭を整えていきます。

混合歯列期に適切に治療を行うことで、2期治療が不要になるケースや、中学・高校と多感な時期に矯正装置をつけずに済むケースもあります。

また、お子さん自身が矯正の意味をある程度理解できる年齢になるため、治療へのモチベーションも保ちやすいでしょう。

永久歯列期(12歳〜)

永久歯列期は、すべての歯が永久歯に生え変わった12歳以降の時期です。

この時期から始める矯正は2期治療にあたり、成人矯正とほぼ同じ内容になります。

歯並びを整えることで、コンプレックスを解消したり、虫歯や歯周病のリスクを下げる効果などが期待できます。

ただし、この時期から矯正を始める場合は、顎の骨への十分なアプローチができないこともあり、歯並びによっては抜歯が必要になるケースや、治療期間が長くなることもあります。

歯並びや顎の成長には個人差があり、必ずしも早く治療を始めれば良いとは限りませんが、成長を利用できる適切な時期を逃すと治療の選択肢が限られる場合があります。

正確な判断には専門的な評価が必要なため、お子さんの歯並びが気になる場合は早めに一度歯科医院で相談し、経過観察も含めた方針を確認しておきましょう。

小児矯正の期間を考える際に知っておきたい注意点・ポイント

小児矯正の期間を考える際に知っておきたい注意点・ポイント

ここでは、小児矯正の期間を考える際に知っておきたい注意点・ポイントを紹介します。

受け口(下顎前突・反対咬合)は治療期間が長くなる

個人差もありますが、一般的に上顎は12歳頃、下顎は15歳頃まで成長します。下顎の成長の仕方によっては、治療期間が長くなることがあります。

特に、受け口(下顎前突・反対咬合)の傾向があると、治療期間が長くなる傾向にあります。

受け口の場合は、成長が完了した後に外科的な矯正が必要になるケースもあるため、注意点も含めて詳しい話を聞いておくことが大切です。

歯を動かす治療後は保定期間がある

矯正治療で歯を動かした後は、矯正治療期間とは別に「保定期間」と呼ばれる歯並びの安定のための期間が必要です。

動かした歯は元の位置に戻ろうとする(後戻り)ため、それを防ぐために、保定装置(リテーナー)を装着して歯並びを固定します。

リテーナーの装着期間は、一般的には「矯正治療にかかった期間と同じ期間」とされています。

ただし、歯並びをキープしたい方や、後戻りのリスクが高い場合は、半永久的な使用を勧められることもあります。

装着時間は矯正治療直後の半年〜1年間は食事と歯磨きの時を除いた1日20時間以上が基本ですが、少しずつ時間を短くし、最終的には寝るときだけの装着でも問題ありません。

保護者の協力も重要

小児矯正は、保護者の方のサポートが非常に重要です。

特に、取り外し式の装置を使用する場合は、「毎日の装着時間を守れているか」「歯磨きを適切に行えているか(仕上げ磨きをするなど)」など、確認・声かけをすることが、治療期間や結果に影響します。

もちろん、お子さん本人の協力も重要です。

装着時間が不十分だと計画通りに歯や顎が動かず、治療が長引く原因になるため、治療を成功させるためにも、本人が治療の目的を理解して前向きに取り組めるよう、適切なサポートを心がけましょう。

小児矯正はワイヤー矯正とマウスピース矯正、どっちがいい?

小児矯正はワイヤー矯正とマウスピース矯正、どっちがいい?

ワイヤー矯正とマウスピース矯正には、それぞれ異なる特徴があります。

どちらが適しているかは歯並びの状態や年齢、生活スタイルによって変わるため、違いを理解したうえで選択しましょう。以下で比較表を紹介します。

ワイヤー矯正 マウスピース矯正
装置の見た目 金属ブラケット+ワイヤーで目立ちやすい(白や透明のものもあり) 透明で薄いマウスピースのため目立ちにくい
取り外し 固定式で取り外しできない 食事・歯磨き時に自分で取り外しできる
適応範囲 軽度〜重度まで幅広く対応 軽度〜中程度が基本
食事制限 硬いもの・粘着性の食べ物など制限あり 外して食事できるため制限なし
痛み・違和感 装置が粘膜に当たり、違和感や口内炎ができることがある 薄い素材で粘膜を傷つけにくく、痛みや違和感が少ない
自己管理 固定式のため管理不要 装着時間(1日20〜22時間以上)の自己管理が必要
通院頻度 月1回程度(調整のため) 2〜3ヶ月に1回程度

子供の歯並びは放置せず早めの相談が大切な理由

子供の歯並びは放置せず早めの相談が大切な理由

子供の歯並びは成長とともに変化するため、「永久歯が生え揃うまで様子を見よう」と考えてしまいがちです。

しかし、成長期を過ぎると、子供のうちにしかできない治療の選択肢が失われてしまいます

顎の骨を広げる治療や、骨格のバランスを整える治療が可能なのは、顎がまだ成長している時期だからこそです。

顎の骨格的な歪みがある場合、成長してからだと歪みが固定されてしまい、将来的に外科手術を伴う矯正治療が必要になることもあります。

「矯正するほどではないかもしれないけど、少し歯並びが悪い気がする」「今すぐ治療が必要かどうかわからない」という段階でも、まずは歯科医院で相談して、歯並びや顎の状態を確認することが大切です。

小児矯正についてのよくある質問

小児矯正についてのよくある質問

ここでは、小児矯正についてのよくある質問を紹介します。

Q:小児矯正と成人矯正では治療期間は変わる?

A:個人差がありますが、小児矯正は成人矯正に比べて歯が動きやすく、治療期間が短くなる傾向があります。

子供の顎の骨はまだ柔らかく成長の途中にあるため、矯正装置で加える力に対して歯が動きやすい状態です。

そのため、同じような歯並びの乱れであっても、成人矯正と比べて短い期間で対応できるケースがあります。

Q:小児矯正を1期治療でやめるとどうなる?

A:1期治療のみで永久歯がきれいに並べば、治療をやめるケースもあります

ただし、子供の成長によっては2期治療が必要になることもあり、症例によって異なります。

一度中断した場合、その間に歯並びが変わっていることが多いため、治療計画を立て直す必要があり、費用や期間が無駄になってしまうことが少なくありません。

また、途中でやめると、後戻りや顎関節症、理想の歯並びにならないといったリスクもあるため、歯科医師が「1期治療だけで十分」と判断したケース以外は、途中でやめることは避けたほうがいいでしょう。

中断しなくて済むよう、費用や通院など長い目で見て計画することが大切です。

治療の継続に不安がある場合は、自己判断でやめてしまうのではなく、まず歯科医師に相談してみましょう。

まとめ

小児矯正の期間は、年齢や症例、治療の進め方によって変わります。

また、矯正治療後には歯並びを安定させるための保定期間も必要です。

成長期にしかできない治療があるため、気になることがあれば早めに相談することが、お子さんの将来の歯並びと健康を守るうえで大切です。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、丁寧なカウンセリングを行い、お子さんの成長段階に合わせた治療計画をご提案しています。

「今すぐ治療が必要かどうかわからない」「何歳から相談すればいいの?」とお悩みの方は、まずは無料相談にてお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

小児矯正装置の種類│特徴やメリット、費用や治療期間を解説!

小児矯正装置の種類│特徴やメリット、費用や治療期間を解説!

「小児矯正にはどんな種類があるの?」
「費用はいくら?」
「どれを選べばいい?」

子供の矯正を考えたとき、こんな疑問を感じている親御さんは多いのではないでしょうか。

小児矯正で使われる装置はさまざまで、取り外しができるもの・固定するもの・首や頭など外側に装着するものなど、大きく3つのタイプに分けられます。

それぞれ特徴や対応できる歯並びの状態が異なるため、お子さんに合った装置を選ぶことが治療成功のために大切です。

この記事では、1期治療で使われる矯正装置の種類と特徴を中心に、小児矯正の費用や期間の目安について詳しく解説します。

小児矯正の矯正装置は大きく分けて3種類!期間と費用目安

小児矯正の矯正装置は大きく分けて3種類!期間と費用目安

小児矯正には「1期治療」と「2期治療」の2段階があります。

1期治療(5歳〜11歳頃まで)は、顎の成長を利用して上下の顎骨の形やバランスを整えたり、歯の並ぶスペースを確保するもので、成長期の子供のうちにしかできない治療です。

2期治療(12歳以降)は永久歯が生え揃った後に行い、1期治療でつくったスペースに歯を並べていきます。治療内容としては成人矯正とほとんど同じです。

小児矯正(1期治療)で使用される矯正装置は、大きく分けると以下の3種類があります。

1期治療の期間は、1〜3年ほどが目安です。

分類 取り外しできるか 費用相場
可撤式矯正装置 取り外しできる 3万円〜80万円
固定式矯正装置 取り外しできない 3万円~5万円
顎外固定装置 取り外しできる(首や頭に固定) 30万円~40万円

装置にはさまざまなものがあり、種類によって費用には幅があります。

取り外しできる可撤式矯正装置は種類が多く、お子さんのお口の状態によって適した種類は異なるため、治療内容・適した装置・費用相場を詳しく知りたい場合は、歯科医院で相談しましょう。

1:可撤式矯正装置(取り外しできるタイプ)

1:可撤式矯正装置(取り外しできるタイプ)

可撤式矯正装置は、自分で取り外しできるタイプの装置です。

取り外せるため食事や歯磨きが普段通りにでき、虫歯や歯周病のリスクが低い傾向にあります。

一方で、装着時間が不足すると効果が出にくいため、家庭での管理が重要です。

取り外しできるタイプの可撤式矯正装置には、以下のような種類があります。

  • 拡大床
  • バイオネーター
  • ムーシールド
  • リップバンパー
  • FKO(アクチバトール)
  • ツインブロック
  • プレオルソ
  • インビザライン・ファースト(マウスピース矯正)

それぞれの特徴を解説します。

拡大床

拡大床は床矯正とも呼ばれ、歯列弓(歯が並ぶための土台)の幅を広げるために用いられる代表的な装置です。

歯が生えてくるスペースが不足している場合に、この装置を使って歯列を拡大することで、歯が生えてくるスペースを確保します。

個人差がありますが、8〜18時間以上の装着が必要です。

バイオネーター

バイオネーターは、下顎の位置を前方へ誘導することで噛み合わせを改善する装置で、装着時間は1日10時間ほどです。

主に下顎が小さいか、後ろに下がっている出っ歯(上顎前突)の改善を目的として使用されることが多く、口周りの筋肉のバランスを整える働きもあります。

ムーシールド

ムーシールドは、受け口(反対咬合)の改善を目的とした装置です。

舌や口周りの筋肉の動きをコントロールし、下顎が過度に前に出るのを防ぎ、上顎の成長を促進することで正常な噛み合わせへ導きます。

3〜6歳頃と小さい頃から使用できることが特徴で、就寝時を中心に1日10時間の装着が必要です。

リップバンパー

リップバンパーは、下唇と下の前歯の間にパッドを挟み、唇の圧力が歯に直接かかるのを防ぐ矯正装置です。

唇の力をリップバンパーが受け止め、その力が奥歯へと伝わることで奥歯を後方へ移動させ、歯が並ぶためのスペースを作ります。

下唇を吸ったり噛んだりする癖があるお子さんに有効で、装着時間は1日18時間以上が目安です。

FKO(アクチバトール)

FKO(アクチバトール)は、機能的矯正装置と呼ばれており、上下一体型の装置を装着して噛み合わせを正しい位置に誘導し、お口周りの筋肉の力を活かして下顎の成長を促します

下顎の成長が上顎に対して不足して出っ歯(上顎前突)になっているケースや、受け口(下顎前突)、上下正中のずれ、顎の歪みなどで使用されます。

主に夜間就寝時に使用し、1日10時間以上の装着が必要です。

ツインブロック

ツインブロックは、上下に分かれた装置を装着し、噛む機能を利用して下顎を前方へ誘導する仕組みの矯正装置です。叢生もある場合は、拡大ネジを併用することもあります。

装着は就寝時のみが基本のため、管理しやすい装置といえます。

プレオルソ

プレオルソは、柔らかい素材でできた上下一体型のマウスピース型矯正装置を使い、歯を直接動かすのではなく、歯並びの土台(お口周りの筋肉のバランス)を整えることを目的としています。

悪習癖(指しゃぶり、口呼吸)などを改善し、歯並びの乱れを防止する効果もあります。

装着時間は1日8時間が目安です。

インビザライン・ファースト(マウスピース矯正)

インビザライン・ファーストは、6〜10歳のお子さんを対象にしたマウスピース型矯正装置です。

一人ひとりの歯の形に合わせてオーダーメイドで製作され、段階的にマウスピースを交換しながら歯を少しずつ正しい位置へ動かしていきます。

透明で目立ちにくく、「装置の見た目が気になる」というお子さんや親御さんから支持されています。

歯列の拡大と歯並びの調整を同時に行えることが特徴で、治療期間を短縮できる可能性があります。

ただし、1日20時間~22時間の装着が必要なため、お子さん自身の協力はもちろん、親御さんのサポートが必要です。

2:固定式矯正装置(取り外しできないタイプ)

2:固定式矯正装置(取り外しできないタイプ)

以下は、固定されており自分で取り外しができないタイプの装置です。

種類によっては目立つことがあり、歯磨きの難易度が上がるため、虫歯や歯周病にならないよう普段以上に丁寧なケアを行うことが大切です。

  • 急速拡大装置
  • リンガルアーチ
  • タングガード
  • クワドヘリックス

それぞれの装置について、詳しく見ていきましょう。

急速拡大装置

急速拡大装置は、歯列ではなく上顎の骨を左右に広げるための固定式装置です。

上顎の横幅が狭い場合に使用し、歯が並ぶスペースを確保します。

短期間で効果を得やすい治療法である一方、一時的に痛みや圧迫感を感じることがあります。

リンガルアーチ

リンガルアーチは、歯の裏側(舌側)にワイヤーを固定して歯列をコントロールする装置です。

主に受け口の改善や、乳歯が早く抜けてしまった場合に歯の位置を維持するために使用されます。

歯の裏側につけるため目立ちにくいというメリットがある一方、舌に触れるため最初は違和感を感じやすい傾向があります。

タングガード

タングガードは、歯並びを乱す原因になる舌の癖(舌突出癖)を改善するための装置です。

上顎の前歯の裏側に柵のような装置を設置し、舌が前に出るのを防ぐことで歯並びの悪化を抑えます。

指を吸う癖の改善も期待できます。

クワドヘリックス

クワドヘリックスは、上顎を拡大するための装置で、奥歯に固定して歯列を横方向に拡大します。

歯の生えてくるスペース不足で歯並びがガタガタになっているケースや、交叉咬合(上下の噛み合わせが一部反対になっている状態)の治療などに使用します。

3:顎外固定装置(首や頭で固定するタイプ)

3:顎外固定装置(首や頭で固定するタイプ)

小児矯正の装置には、首や頭で固定する「顎外固定装置」というタイプもあります。

  • 上顎前方牽引装置
  • ヘッドギア
  • チンキャップ
  • プロトラクター

ここでは、それぞれの特徴を紹介します。

上顎前方牽引装置

上顎前方牽引装置は、上顎の骨の発育が不十分なことが原因で受け口になっている場合に使用する装置です。

おでこと下顎を支点にして装着し、口の中に入れた固定式装置とゴムで連結させ、上顎全体を前方へ引っ張ることで成長を促し、上下顎のバランスを整えていきます。

1日に12時間以上の装着が目安です。

ヘッドギア

ヘッドギアは、上顎の成長を抑制したり奥歯の位置をコントロールするための装置です。

頭や首に固定し、口の中に装着した装置を通して、上顎に対して後ろへ引っ張る力をかけて移動していきます。

引っ張る方向は骨格のタイプによって異なり、頭の上から引くタイプと首の後ろから引くタイプがあります。

チンキャップ

チンキャップは、下顎の過剰な成長を抑えるために用いられる装置です。

顎先にカップを装着し、頭部のヘッドキャップと連結して力を加えることで、下顎が前に出るのをコントロールし、受け口の進行を防ぎます。

装着時間は14時間以上が目安で、自宅にいるときは食事・歯磨き以外の時間は装着しているイメージです。

プロトラクター

プロトラクターは、顔の外側から上顎を前方へ引っ張るための装置で、上顎が小さいことで受け口になっている場合に使われます。

顔に装着するフレーム状の装置と、口腔内の固定式装置を専用のゴム(エラスティック)で連結し、ゴムの力で上顎に持続的な力を加えます。

1日10〜12時間以上が装着時間の目安です。

2期治療(12歳以降)の小児矯正で使われる装置

2期治療(12歳以降)の小児矯正で使われる装置

2期治療は、永久歯が生え揃った12歳以降に行う矯正治療です。

1期治療で顎の土台や骨格的なバランスを整えたあと、2期治療では個々の歯の位置や傾きを細かく調整し、理想的な噛み合わせと歯並びに整えていきます。

使用する装置は大人の矯正と基本的に同じで、「ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)」や「マウスピース矯正(インビザラインなど)」があります。

ここからは、それぞれの特徴について解説します。

ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)

ワイヤー矯正(マルチブラケット装置)は、歯の一本一本にブラケットと呼ばれる小さな金属パーツを装着し、そこにワイヤーを通して歯全体を少しずつ動かしていく方法です。

装置を装着する場所によって「表側矯正(歯の表側に装着)」、「裏側矯正(歯の裏側に装着)」「ハーフリンガル矯正(上の歯には裏側、下の歯には表側に装着)」などの種類があります。

軽度の歯並びの乱れから重度の噛み合わせのズレまで幅広い症例に対応できることが特徴で、固定式のため装着時間を管理する必要がありません。

一方、歯ブラシが届きにくい部分が増えるため、虫歯・歯周病を防ぐための丁寧な毎日の口腔ケアが大切です。

マウスピース矯正(インビザラインなど)

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくいプラスチック製のマウスピースを装着し、段階的に交換することで少しずつ歯並びを整えていく矯正治療です。

代表的なマウスピース矯正としては、世界で1700万人以上が使用する実績を持つ「インビザライン」があります。

インビザライン・ファーストのみで治療が完了するケースもありますが、必要に応じて2期治療として通常のインビザラインを行うこともあります。

矯正治療終了後に使うリテーナーの種類

矯正治療終了後に使うリテーナーの種類

矯正治療が終わったあとも、歯を安定した位置に保つための「リテーナー(保定装置)」の使用が必要です。

ここでは、代表的な3タイプのリテーナーについて解説します。

プレートタイプ(取り外しできる)

プレートタイプは、歯の裏側をプラスチックのプレートで支え、表側をワイヤーで抑える取り外し可能なリテーナーです。

リテーナーの中でもスタンダードなもので、耐久性が高く長く使い続けられることや、多少歯の形が変わった場合でも修理できるメリットがあります。

ただし、ワイヤーが少し目立つことがあり、慣れるまでは喋りにくさを感じることがあるでしょう。

マウスピースタイプ(取り外しできる)

マウスピースタイプは、透明なプラスチックのマウスピース型の取り外し可能なリテーナーです。

装着していても目立ちにくく、見た目が気になる場合でも使用しやすいでしょう。

比較的安価で、短時間で再作製できますが、歯ぎしりや食いしばりがあると、すり減ったり穴があいて壊れてしまうことがあります。

フィックスタイプ(取り外しできない)

フィックスタイプは、歯の裏側に細いワイヤーを接着剤で直接固定する取り外しできないリテーナーです。

自分で取り外しができないため装着忘れがなく、後戻りのリスクを低く抑えられる点が大きなメリットです。

歯の裏側に装着するため目立ちにくく、装着時の違和感も少ない傾向にあります。

ただし、ワイヤー周辺に歯石や汚れが溜まりやすいため虫歯・歯周病予防ケアの徹底や、歯科医院での定期検診を受けることが大切です。

小児矯正の矯正装置で子供に合ったものを選ぶには?

小児矯正の矯正装置で子供に合ったものを選ぶには?

小児矯正の装置にはさまざまな種類がありますが、「お子さんに合っているかどうか」が非常に大切です。

そのため歯科医院では、歯並びの状態だけでなく、年齢、性格、ライフスタイル、親御さんなど周囲のご家族のサポート体制などを総合的に考慮したうえで適した治療法を提案します。

まずは信頼できる経験豊富な矯正歯科医師に相談して、お子さんの口の中をチェックしてもらい、いくつかの方法を提案してもらいましょう。

そのうえで、お子さんの性格やライフスタイルなども考慮し、本人に無理のない装置を選ぶことが、治療を成功させることにつながります。

まとめ

小児矯正で使用する装置には、さまざまな種類があります。

お子さんの歯並びや顎の状態、性格やライフスタイルに合った装置を選ぶことが、治療をスムーズに進めるために大切です。

また、小児矯正は成長期にしかできない治療が数多くあるという点で、成人矯正と大きく異なります。

早い時期に適切な治療を始めることで、将来の抜歯リスクを減らしたり、2期治療の期間や費用を抑えられる可能性があるため、お子さんの歯並びが気になっている親御さんは、一度歯科医院で相談してみましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、お子さんの歯並び・噛み合わせなど矯正治療の無料相談を承っております。

「うちの子にはどの装置が合うのか」「いつから始めるべきか」など、小児矯正に関するご不安やご疑問がございましたら、お気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

小児矯正で顎を広げる理由│メリット・デメリットと治療法!顔が大きくなるって本当?

小児矯正で顎を広げる理由│メリット・デメリットと治療法!顔が大きくなるって本当?

「顎を広げる矯正ってどういう治療?」
「なぜ顎を広げる必要があるの?」
「本当に必要?痛みやリスクはある?」

子供の歯並びについて調べる中で、顎を広げる治療についてさまざまな疑問をお持ちの方も多いでしょう。

小児矯正における「顎を広げる治療」は、顎の成長をコントロールし、歯をきれいに並べるための大切な治療です。

この記事では、小児矯正の顎を広げる治療について、目的や仕組み、治療法、メリット・デメリットなどについて詳しく解説します。

お子さんの矯正を検討している保護者の方は、ぜひ参考にしてください。

小児矯正の「顎を広げる」とは?

小児矯正の「顎を広げる」とは?

小児矯正の「顎を広げる」とは、顎の骨が成長段階にある子供の時期に、専用の装置を使って歯列や顎を適切なサイズに誘導する治療のことです。

ここからは、顎を広げる仕組みについて詳しく解説します。

子供は顎の骨が柔らかく、顎の拡大ができる

成長期の子供の顎の骨は柔らかく、矯正力を加えることで形を変えやすい状態にあります。

そのため、矯正治療によって力を加えることで、顎を広げることが可能です。

大人になると、顎の成長が止まり骨も硬くなっているため、子供のような顎の拡大はできません。

顎を広げる小児矯正は、子供の時期だからこそできる治療です。

顎を広げる仕組み・メカニズム

顎を広げる治療では、専用の装置を使って少しずつ外側に力を加え、骨の成長を利用して拡大を促します。急激に広げるのではなく、ゆっくりと骨の再生を伴いながら拡大していく仕組みです。

顎を広げる治療は、主に上顎に対して行われます。

上顎の骨は、左右の2つの骨がくっつくことで1つになっています。

上顎の骨の中央には「正中口蓋縫合(せいちゅうこうがいほうごう)」と呼ばれるつなぎ目があり、大人になるとこのつなぎ目は完全にくっつきますが、子供の間はまだ結合が不完全な状態です。

矯正装置でこのつなぎ目に継続的な力を加えることで骨が少しずつ離れ、その隙間に新しい骨が形成されることで顎が広がっていきます。

なぜ必要?顎を広げる小児矯正の治療の目的

なぜ必要?顎を広げる小児矯正の治療の目的

顎を広げる小児矯正は、単に歯並びを整えるだけでなく、将来の口腔環境を整えるためにも大切な治療です。

ここからは、顎を広げる小児矯正の主な2つの目的について詳しく解説します。

永久歯を並べるスペースを確保する

永久歯は乳歯よりも大きいため、顎のスペースが不足していると歯が重なったり、斜めに生えてしまったりします。

顎を広げる治療では、あらかじめ十分なスペースを確保することで、永久歯が正しい位置に並ぶよう導きます

成人矯正の場合、スペースが不足すると抜歯が必要になることがありますが、成長期のうちに顎を広げておくことで、抜歯を回避できる可能性があります。

顎の発達を促し、健康な口元に導く

顎の成長が不十分なまま放置すると、歯並びだけでなく呼吸や発音などにも影響が及ぶことがあります。

悪い歯並びは口呼吸や消化不良、発音のしにくさにもつながりますが、顎を広げることで正しい噛み合わせになれば、呼吸機能の改善、鼻呼吸がしやすくなるなど、全身の健康にも良い影響が期待できます。

見た目だけでなく、機能面の改善も重要な治療目的の一つです。

子供の顎が狭いことで起こる歯並び・噛み合わせの問題

子供の顎が狭いことで起こる歯並び・噛み合わせの問題

顎の幅が十分でない場合、歯が並ぶスペースが不足し、さまざまなトラブルにつながります。

ここでは、子供の顎が狭いとどのような歯並び・噛み合わせの問題が起こることがあるのか、詳しく解説します。

歯並び・噛み合わせが乱れる

顎が狭いと歯がきれいに並ぶスペースが足りず、歯が重なったり、ねじれて生えてしまい、叢生(ガタガタの歯並び)や出っ歯、受け口などの不正咬合につながる可能性があります。

また、噛み合わせが悪い状態が続くと、食べ物をしっかり噛めないだけでなく、顎関節への負担も増えやすくなります。

口呼吸になりやすい

上顎が狭いと鼻腔も狭くなるため、鼻から十分に空気を取り込みにくくなり、自然と口呼吸が習慣化しやすくなります

口呼吸は口の中が乾燥しやすくなり、虫歯や歯周病のリスクが高まったり、風邪などの感染症にかかりやすくなったりするため、注意が必要です。

また、常に口が開いた状態になることで、歯並びや顔立ちにも悪影響を及ぼす可能性があります。

睡眠や集中力に影響が出る

顎が小さいと舌の根元が喉の奥に落ち込みやすく、気道が狭くなって、寝ているときにいびきをかきやすくなります

質の良い睡眠が十分に取れないと、日中の倦怠感や集中力の低下として表れることがあり、学習や運動のほか、お子さんの成長にも悪影響を及ぼす可能性があります。

発音に影響を与える

顎が狭いことで舌の動きが制限されると、正しい発音がしにくくなったり、滑舌が悪くなったりする場合があります。

特にサ行・タ行・ラ行などは、舌の位置が重要な音に影響が出やすいとされています。

うまく発音できないことでコミュニケーションに困難を感じたり、コンプレックスになってしまう可能性もあるでしょう。

顎を広げる小児矯正の治療法

顎を広げる小児矯正の治療法

顎を広げる小児矯正の治療法は、主に以下の3つです。

なお、厳密には「マウスピース矯正」と「床矯正」は顎そのものではなく、歯列を広げる装置となります。

  • マウスピース矯正
  • 床矯正
  • 急速拡大装置

ここからは、それぞれの方法について詳しく解説します。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で薄いマウスピース型の装置を使って歯列の拡大と歯並びの調整を同時に行える治療法です。

例えば、子供用のマウスピース矯正「インビザライン・ファースト」は、顎が発育段階にあるお子さんの骨の柔軟性を活かし、歯列の拡大を促しながら歯の位置も細かく調整できる点が特徴です。

取り外しができるため食事や歯磨きへの影響が少なく、装置が目立ちにくいこともメリットです。

ただし、装着時間を守らないと十分な効果が得られないため、お子さんと保護者の方が協力して管理することが大切です。

床矯正

床矯正は、プレートにネジとワイヤーを組み込んだ取り外し式の装置を使う方法です。

装置中央のネジを少しずつ回すことで、歯列を内側からゆっくりと押し広げていきます。

床矯正はスペース確保が目的のため、自然にきれいに歯が並ばない場合は、マウスピース矯正やワイヤー矯正を行うこともあります。

急速拡大装置

急速拡大装置は、奥歯に固定する取り外しのできない固定式の装置です。

上顎の中央にある「正中口蓋縫合」と呼ばれる骨のつなぎ目に力を加えることで顎の骨そのものを左右に広げることができ、拡大効果の高い装置です。

1日あたり0.4mm程度という小さな変化を積み重ねながら、数か月かけてゆっくりと拡大していきます。

顎を広げる小児矯正のメリット

顎を広げる小児矯正のメリット

顎を広げる小児矯正は、見た目の改善だけでなく、将来の歯並びや健康にも大きく関わる治療です。

ここでは顎を広げる小児矯正の主なメリットを紹介します。

矯正のための抜歯を避けられる可能性が高くなる

矯正治療で顎のスペースが不足している場合、健康な歯を抜いてスペースを確保することがあります。

しかし、成長期に顎を広げておくことで、歯を抜かずに永久歯を並べられる可能性があります。

お子さんの歯を可能な限り守るという観点からも、顎を広げる治療は有効な選択肢です。

歯並びを自然に整えやすくなる

顎を広げることで、永久歯が生えるための土台がしっかりと整えられます。

その結果、歯が自然と正しい位置に収まりやすくなり、2期治療(歯並びを整える段階の治療)が不要になったり、必要な場合でも治療期間を短縮できる可能性があります。

呼吸しやすくなり口呼吸の改善につながる

上顎の拡大によって鼻腔が同時に広がるため、鼻からの呼吸がしやすくなり、口呼吸から鼻呼吸への改善が期待できることもメリットです。

口呼吸の改善は、虫歯や歯周病の予防だけでなく、全身の健康にも良い影響を与えます。

口呼吸は一度癖になると改善が難しいため、子供のうちに根本から対処しておくことが大切です。

舌の位置が改善される

顎が狭いと舌が低い位置に下がった「低位舌」の状態になりがちです。

治療によって顎を広げると、舌が本来あるべき位置(上顎の前歯の付け根あたりに軽く触れている状態)に収まりやすくなり、上顎への適切な圧力がかかって顎の成長を後押しする効果も期待できます。

このほかにも、嚥下機能や発音、顔の筋肉のバランスにも良い影響を与える可能性があるでしょう。

顔のバランスが整いやすい

顎の成長が適切でないと、出っ歯や受け口のような問題につながることがあり、将来的に外科的処置が必要になるケースもあります。

成長期のうちに顎の発育をコントロールしておくことで、このようなリスクを軽減できます。

お子さんが思春期を迎えるころに口元をコンプレックスに感じることなく、自信を持って笑えるようにするためにも、早めの対応が大切です。

顎を広げる小児矯正のデメリット

顎を広げる小児矯正のデメリット

顎を広げる小児矯正には多くのメリットがある一方で、いくつかのデメリットもあります。

ここでは、顎を広げる小児矯正のデメリットについて解説します。

一時的に違和感や痛みを感じることがある

顎を広げる治療は装置によって少しずつ力を加えるため、装着初期や調整後に違和感や軽い痛みを感じることがあります。

特に急速拡大装置の場合は、痛みが生じやすい傾向にあります。

多くは一時的なものであり、2週間ほどで違和感は減っていきますが、痛みの感じ方には個人差があるため、無理をせず歯科医師と相談しながら進めましょう。

歯磨きの難易度が上がり虫歯や歯周病リスクが上がる

矯正装置を装着すると、食べかすや汚れが溜まりやすくなり、通常よりも歯磨きが難しくなります。

特に固定式の装置は細かい部分の清掃が難しく、虫歯や歯周病のリスクが高まる可能性があるため、間食の頻度を少なくしたり、保護者の方による仕上げ磨きなどの対策をしましょう。

顎を広げる小児矯正のよくある質問

顎を広げる小児矯正のよくある質問

ここでは、顎を広げる小児矯正のよくある質問について紹介します。

Q:顎を広げる小児矯正は顔が大きくなる?

A:基本的に、適切な治療が行われれば顔が大きくなることはまずないとされています。

顎が広がることで一時的に顔が横に大きくなったように見える場合がありますが、これは単純に「顔が大きくなった」わけではなく、自然な成長をサポートするものです。

そもそも、顔の成長は矯正治療だけでなく遺伝や生活習慣などが大きく影響するため、治療によるものではなく、成長に伴った変化でもあります。

顎を広げたことで、むしろ歯並びや顔のバランスが整って、顔がすっきりと見えるケースもあります。

Q:顎を広げる小児矯正はゴリラ顔になる?

A:適切な診断と治療計画のもとで行えば、ゴリラ顔になるリスクは低いと考えられます。

ただし、急速拡大装置などで顎を必要以上に広げすぎると、上下の顎のバランスが崩れ、口元が突出したような印象になるリスクはゼロではありません。

精密な検査・診断を行ったうえで、お子さんの骨格に合った適切な治療を行うことが大切です。

Q:顎を広げる小児矯正にかかる費用はいくら?

A:装置の種類・治療の難易度・通院期間などによって変わりますが、第1期治療(顎を広げる治療)の費用相場は、20〜50万円程度です。

いずれも保険適用外の自費診療になるため、事前のカウンセリングで費用の内訳や支払い方法について詳しく確認しておきましょう。

Q:顎を広げる小児矯正は何歳までできる?

A:顎を広げる治療ができるのは、顎の骨が柔軟で成長が活発な5歳〜11歳頃までとされています。

症例によっては早い段階から治療を始めた方が良いケースもあるため、気になる点があれば年齢を問わず早めに歯科医師へ相談することが大切です。

Q:顎を広げない方がいいケースはある?

A:すべてのお子さんに顎を広げる治療が必要なわけではなく、顎の拡大が適さないこともあります

お子さんの口腔の状態によって顎を広げる治療が適しているかどうかは変わるため、レントゲンや歯型など精密な検査をもとに適切な計画を立てることが大切です。

まとめ

顎を広げる小児矯正は、歯並びを整えるだけでなく、将来の口腔環境や健康にも影響する治療です。

顎の発達を活かすことで、抜歯のリスクを抑えつつ、自然な歯列を目指せる可能性があります。

一方で、すべてのケースに必要なわけではないため、信頼できる医師に相談してお子さんのお口に適した治療法を提案してもらいましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、お子さんの顎の発育状態や歯並びについて、丁寧なカウンセリングと精密検査をもとに適した治療プランをご提案しています。

「本当に治療が必要なの?」「どの装置が合っている?」といったお悩みにも、丁寧にお答えしておりますので、お子さんの将来の笑顔と健康を守るためにも、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

小児矯正は何歳までに始める?適切なタイミングや治療期間・注意点

小児矯正は何歳までに始める?適切なタイミングや治療期間・注意点

「小児矯正って何歳まで治療できるの?」
「矯正を始めるのはいつがいい?」
「小児矯正に通えるのは何歳まで?」

お子さんの矯正について考えたとき、上記のような点が気になっている方は多いでしょう。

小児矯正は大きく「1期治療」と「2期治療」の2段階に分かれており、それぞれ対象年齢や治療の目的が異なります。

この記事では、小児矯正が何歳まで受けられるのか、また治療を始めるベストなタイミングはいつなのかについて詳しく解説します。

また、1期治療と2期治療の違いや、歯並び別の開始目安、子供のうちに矯正を行うメリットまで幅広くご紹介しますので、ぜひ最後まで記事をチェックしてみてください。

小児矯正ができるのは何歳まで?年齢と治療期間目安

小児矯正ができるのは何歳まで?年齢と治療期間目安

小児矯正には、成長段階に応じて「1期治療」と「2期治療」の2段階があり、対象となる年齢や治療の目的が異なるため、まずはその違いを理解しておくことが大切です。

ここからは、それぞれの治療の年齢の目安と治療期間について詳しく解説します。

1期治療:11歳頃まで(1〜3年間)

1期治療とは、乳歯と永久歯が混在する「混合歯列期」に行う矯正治療のことです。

一般的に5歳〜11歳頃までが治療の目安で、顎の骨がまだ柔らかく成長段階にあるこの時期に、上下の顎のバランスを整えたり、永久歯が正しく並ぶためのスペースを確保したりします。

治療期間は1〜3年程度が目安ですが、顎の成長スピードや歯の生え変わりの状況には個人差があるため、実際の治療期間は症例によって異なります。

1期治療の段階で永久歯がきれいに並んだ場合は、そこで治療が完了することもあります。

2期治療:12歳以降〜(1〜2年間)

2期治療は永久歯が生え揃った後に行う矯正で、歯並びそのものを整える「仕上げ」の治療です。

ワイヤーやマウスピースを使用して歯を動かし、見た目や噛み合わせを改善していきます。

12歳以降が開始の目安で、内容としてはほぼ成人矯正と同様となり、年齢制限はありません

治療期間は1〜2年程度が一般的で、1期治療でしっかりと土台を整えておくことで、2期治療をよりスムーズに進められる可能性があります。

小児矯正は何歳から?始めるタイミングの目安

小児矯正は何歳から?始めるタイミングの目安

小児矯正を始めるタイミングも、多く寄せられる疑問の一つです。

お子さんの歯や顎の状態は一人ひとり異なるため、「この年齢になったら必ず始める」という一律の正解はありませんが、治療の種類(1期・2期)と歯並びの症状ごとに、適切なタイミングの目安があります。

ここでは、1期治療と2期治療、そして歯並び別のそれぞれの開始時期を具体的に解説します。

1期治療:5歳〜10歳頃

1期治療のスタートに適しているのは、5歳〜10歳頃が一般的な目安です。

この時期は乳歯から永久歯への生え変わりが始まり、顎の成長を活かしつつ、装置で歯列を広げながら永久歯が並ぶスペースをつくることができます。

上顎の骨の成長は11歳頃までとされているため、遅くとも10歳頃までには矯正を始めた方がいいでしょう。

日本臨床矯正歯科医会の調査によると、矯正治療を実際に始めた年齢として最も多いのは7〜8歳頃とされています。

ただし、歯並びによっても適切な開始時期は変わるため、お子さんの歯並びが気になりはじめたら、まずは早めに相談することが大切です。

(参考:日本臨床矯正歯科医会『最初に矯正歯科に相談するのは、何歳くらいがよいのですか?』)

2期治療:12歳以降

2期治療は、永久歯がすべて生え揃ってから行う歯並びを整える治療です。

12歳以降から始めることが多く、1期治療を受けていた場合は移行し、受けていなかった場合でも歯が生え揃っていれば2期治療から始めることが可能です。

歯並び別の開始目安

歯並びの種類によっても、矯正を始めるべき時期は異なります。

以下で目安を紹介します。

受け口:3歳頃まで

受け口(下顎前突)は早期の治療が推奨されており、3歳頃までに一度歯科医院で相談しましょう。

骨格的に問題があるタイプの受け口の場合、成長期を過ぎて大人になってから治療しようとすると、顎の骨を削ったり抜歯の必要性が生じるためです。

受け口は咀嚼機能の低下、発音のしにくさ、顎関節症といったリスクにもつながるため、早期の受け口治療はお子さんの健康的な成長にもメリットがあります。

その他の歯並び:6歳頃まで

出っ歯や叢生(乱ぐい歯)などその他の歯並びの場合は、6〜10歳頃が治療開始の目安とされています。

ただし、歯並びや顎の状態には個人差があるため、気になる症状があれば、年齢に関わらず一度歯科医院で相談しましょう。

小児矯正は男女の成長の違いに注意が必要

小児矯正は男女の成長の違いに注意が必要

小児矯正を考えるうえで見落としがちなのが、男女の成長スピードの違いです。

男の子と女の子では骨の成長ペースが異なるため、いくつかの点に注意しておきましょう。

ここからは、男女差がどのように矯正の開始時期に影響するのかについて詳しく解説します。

女児の方が骨の成長が早く、早めの治療が必要

一般的に、女の子の方が男の子よりも骨の成長が早いとされています。

同じ学年であっても、女の子の方が早期に治療を始めた方がいい場合があるため、早めに歯科医師へ相談してみましょう。

年齢だけを基準にするとタイミングを逃す可能性がある

小児矯正の適切な開始時期は、お子さん一人ひとりによって異なります。

年齢は矯正治療を検討する時期の一つの目安にはできますが、それだけを基準にすると適したタイミングを逃してしまう可能性があるため、歯科医院で相談してお子さんの成長の状態を確かめてもらうことが大切です。

矯正治療を検討した方がいい子供の歯並び

矯正治療を検討した方がいい子供の歯並び

ここでは、矯正治療を検討した方がいい子供の歯並びについて解説します。

出っ歯(上顎前突)

出っ歯(上顎前突)は上の前歯や上顎が前方に突出している状態で、見た目の問題だけでなく、口が閉じにくくなることで口呼吸になりやすい点が特徴です。

口呼吸は虫歯や歯周病のリスクを高める原因になるほか、転倒時に前歯をぶつけやすいなど外傷のリスクもあります。

指しゃぶりや口呼吸が影響している場合は、トレーニングを組み合わせることもあります。

受け口(下顎前突)

受け口(下顎前突)は、下の前歯が上の前歯よりも前に出てしまっている状態です。

顔立ちに影響するだけでなく、前歯で食べ物を噛み切りにくくなったり、「サ行」などの発音がしづらくなったりすることもあります。

乳歯が生えそろう前(1〜2歳頃)の受け口であれば約半数は自然に治るとされていますが、3歳を過ぎても受け口が改善されていない場合は、できるだけ早く歯科医師に相談しましょう。

乱ぐい歯・八重歯(叢生)

叢生(そうせい)とは、歯が重なったり、でこぼこに生えている状態です。

顎の大きさに対して歯が大きすぎる、または歯が生えるスペースが不足していることが主な原因で、乱ぐい歯や八重歯も叢生の一つです。

歯磨きがしにくく虫歯や歯周病のリスクが高まってしまうため、矯正治療を検討しましょう。

開咬

開咬は奥歯を噛んでも前歯が噛み合わず、上下に隙間ができる状態で、食べ物を前歯で噛み切れない、発音に影響が出るなど機能面の問題が生じることがあります。

指しゃぶりや舌の癖などが原因となることも多く、これらの癖の改善と合わせて治療を行います。

過蓋咬合

過蓋咬合とは、奥歯を噛み締めたときに上の前歯が下の前歯を過剰に覆い隠してしまっている状態のことで、「ディープバイト」とも呼ばれます。

放置すると顎関節や歯茎に負担をかけ、痛みが起こることもあるため、早めの治療を検討しましょう。

子供のうちに矯正治療で歯並びを治すメリット

子供のうちに矯正治療で歯並びを治すメリット

子供のうちに矯正治療で歯並びを治療することには、以下のようなメリットがあります。

  • 顎の成長に合わせて治療を進められる
  • 永久歯を抜歯せずに矯正できる可能性が高まる
  • 見た目のコンプレックス解消・予防につながる
  • 悪習癖を改善し正しい呼吸・発音につながる
  • 大人になってからの矯正が不要になる可能性がある

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

顎の成長に合わせて治療を進められる

成長期の子供は顎の骨が発達途中にあるため、顎の成長に合わせた治療ができることがメリットです。

顎の骨がまだ柔らかい子供のうちに治療を行うことで、骨格全体のバランスを整えながら、永久歯が正しく並ぶための土台をつくることができます。

顎の成長を利用しつつ無理なく矯正を進められるのは、子供の時期ならではのメリットといえるでしょう。

永久歯を抜歯せずに矯正できる可能性が高まる

小児期に矯正を行うことで顎のスペースを確保できるため、将来的に永久歯を抜かずに治療できる可能性があります。

大人になってからの矯正では抜歯や外科手術が必要になることもありますが、治療の負担を軽減できることも小児矯正のメリットです。

見た目のコンプレックス解消・予防につながる

口元は人から目に留まりやすい部位であり、歯並びの乱れはコンプレックスになりやすいです。

特に中学・高校生になると外見への意識が高まり、歯並びが原因で自信を持てなくなってしまうこともあるでしょう。

小児矯正を適切な時期に始めることで、思春期までに歯並びをきれいに整えられる可能性があります。

悪習癖を改善し正しい呼吸・発音につながる

指しゃぶりや舌を前歯に押し当てる癖、口呼吸などの癖は、歯並びを悪化させる原因の一つです。

小児矯正では、トレーニングによってこれらの癖を改善しながら正しい口腔機能を身につけられる点もメリットです。

悪い癖を放置すると歯並びが悪化する原因になるため、注意しましょう。

大人になってからの矯正が不要になる可能性がある

1期治療で顎のバランスを整え永久歯の土台をしっかりつくることができれば、永久歯が生え揃ってからの2期治療が不要になるケースもあります。

また、2期治療が必要な場合でも、1期治療を受けていたことで治療期間が短縮され、費用負担を抑えられることもあります。

小児矯正の年齢についてのよくある質問

小児矯正の年齢についてのよくある質問

ここでは、小児矯正の年齢についてのよくある質問を紹介します。

Q:小児矯正の開始が遅れるとどんなデメリットやリスクがある?

A:小児矯正の開始が遅れると、「治療期間が長くなる」「抜歯が必要になる可能性が高まる」「見た目がコンプレックスになる」などのデメリットが考えられます。

また、骨格的な歪みや悪い癖がある場合、成長とともに悪化したり、骨格のズレが定着してしまい、治療が難しくなる可能性もあります。

これらの影響はすべてのケースで見られるわけではありませんが、顎の成長を利用できることは小児矯正の大きな利点であるため、タイミングを逃さないことが大切です。

Q:小児矯正の費用はいくら?

A:1期治療は20〜50万円、2期治療は20〜120万円が相場の目安です。

矯正治療は原則保険が適用されない自費診療のため費用は歯科医院ごとに差があり、装置の種類や通院回数によっても変動します。

矯正治療を受ける歯科医院を選ぶ際は費用だけで判断せず、歯科医師の技術や症例数、治療内容やアフターサポートも含めて検討することが大切です。

まとめ

小児矯正は「何歳まで」という明確な上限はありませんが、顎の成長を活かした骨格へのアプローチができる1期治療は、11歳頃まで(開始は10歳頃まで)が目安です。

歯や顎の発育状態によっても治療開始のタイミングは異なるため、気になる症状があれば「まだ早いかな」と思うくらいのタイミングで、一度歯科医院で相談してみましょう。

また、女の子は男の子より骨の成長が早いため、同じ年齢でも早めに相談することが大切です。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、お子さん一人ひとりの成長段階や歯並びの状態に合わせた丁寧なカウンセリングと治療をご提供しています。

「本当に矯正が必要?」「今からでも間に合う?」といった疑問にもわかりやすくお答えいたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
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矯正治療

子供の歯科矯正で保険適用となる3つのケース│年齢制限や費用目安も解説

子供の歯科矯正で保険適用となる3つのケース│年齢制限や費用目安も解説

「子供の歯並びが気になるけれど、矯正って保険が使えるの?」
「矯正治療の費用を少しでも抑えたい」

お子さんの歯並びを心配する中で、そんな疑問を持たれた親御さんは少なくないでしょう。

子供の歯科矯正は、原則として自費診療(保険適用外)ですが、一部例外として保険が適用されるケースもあります。

この記事では、子供の歯科矯正の保険適用の条件・対象疾患・費用の目安、自費の場合でも費用を抑える方法などを詳しく解説します。

子供の歯科矯正も例外を除き原則自費診療

子供の歯科矯正も例外を除き原則自費診療

子供の歯科矯正は、大人の矯正治療と同様に、原則として保険が適用されない自費診療です。

日本の健康保険制度は「病気やケガの治療」を対象としており、見た目の改善や予防を目的とした矯正治療は、審美的な処置と位置づけられるため保険の対象外となっています。

指しゃぶりや口呼吸などの悪い癖(口腔習癖)や噛み合わせ、歯並びなどは子供の発育に影響するため、「保険適用の範囲となるのでは?」と思われる方もいらっしゃいますが、現状では小児矯正も原則自費診療となります。

ただし、身体の異常や病気が原因の場合、例外的に保険適用となるケースもあります。

子供の歯科矯正で保険適用となる3つのケース

子供の歯科矯正で保険適用となる3つのケース

子供の歯科矯正で健康保険が適用されるのは、以下のように限られた条件を満たす場合のみです。

  • 厚労省指定疾患に起因する咬合異常矯正
  • 3歯以上の萌出不全の矯正
  • 顎変形症手術前後の矯正治療

また、どの歯科医院でも保険で治療が受けられるわけではありません。

保険適用の矯正治療を受けられる医療機関は、厚生労働大臣が定める施設基準を満たし、地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関に限られています。

ここでは、子供の歯科矯正で保険適用となる3つのケースについてそれぞれ詳しく解説します。

(参考:公益社団法人・日本矯正歯科学会『矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは』)

厚労省指定疾患に起因する咬合異常矯正

「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合(噛み合わせ)の異常に対する矯正治療は、保険が適用されます。

唇顎口蓋裂・ダウン症候群・ゴールデンハー症候群・鎖骨頭蓋骨異形成・筋ジストロフィーなど、生まれつきの先天性疾患によって歯並びや噛み合わせに問題が生じているケースです。

この他、現在66種類の疾患が指定されています。

お子さんにこれらの疾患がある場合は、早めに歯科医院で相談しましょう。

3歯以上の萌出不全の矯正

前歯や小臼歯といった永久歯のうち、3本以上が正常に生えてこない萌出不全に起因した咬合異常で、「埋伏歯開窓術」が必要なケースでも、保険が適用されます。

埋伏歯開窓術とは、歯茎や顎の骨に埋まったまま生えてこない歯(埋伏歯)を、歯茎を切開して引き出す手術のことです。

永久歯が1〜2本生えてこない場合や、永久歯が3本以上生えてこないものの、埋伏歯開窓の必要がない場合は保険適用対象外になります。

患者さま自身で判断することはできないため、歯科医師に相談しましょう。

顎変形症手術前後の矯正治療

顎変形症の治療で顎の外科手術が必要になった場合、手術前後に矯正治療が行われることが一般的で、このケースでは保険適用となります。

顎変形症とは、上顎・下顎の骨格の大きさや位置が著しく異なることで、顔の変形や噛み合わせに大きな異常が生じる病気です。

歯並びではなく顎の骨格自体に問題があるため、見た目だけでなく、機能的な問題(咀嚼機能の低下、顎関節への負担増加、発音困難など)も引き起こします。

子供の歯科矯正で保険適用される歯並びの例

子供の歯科矯正で保険適用される歯並びの例

ここでは、実際に対象となる可能性がある歯並びの例を紹介します。

該当するかどうかは自己判断が難しいため、歯科医院で詳しい診断が必要です。

一部の受け口(反対咬合)

受け口とは、上の前歯よりも下の前歯が前に突き出ている状態で、「反対咬合(はんたいこうごう)」とも呼ばれます。

上顎と下顎の骨格的なバランスが著しくずれており、顎変形症が原因の受け口で外科手術が必要と判断された場合に限り、保険が適用されます。

一部の出っ歯(上顎前突)

上の歯が下の歯より大きく前方に突き出ている状態を「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といいます。

いわゆる「出っ歯」の状態で、噛み合わせた際に上下の前歯の間に隙間ができたり、口を自然に閉じにくくなるといった症状が現れることがあります。

出っ歯の場合も、顎変形症が原因で外科手術が必要な場合は、保険が適用されます。

一部の埋伏歯

埋伏歯(まいふくし)とは、永久歯が歯茎や顎の骨の中に埋まったまま、正常に生えてこない状態の歯のことです。

前歯・小臼歯の永久歯が3本以上埋伏していて、「埋伏歯開窓術(外科手術)」が必要と診断された場合は、保険診療の対象となります。

埋伏歯には、完全に埋まっていて外からは見えない「完全埋伏歯」と、一部が歯茎から見えている「不完全埋伏歯」の2つがありますが、いずれも他の歯や歯並びに悪影響を与えるリスクがあります。

「永久歯がなかなか生えてこない」「左右の歯の本数が違う」といった場合は、一度歯科医院で詳しい検査を受けることが大切です。

子供の歯科矯正で保険適用となった場合の費用目安

子供の歯科矯正で保険適用となった場合の費用目安

保険が適用された場合、矯正にかかる費用の自己負担は原則3割(年齢や所得により異なる)となります。

自費診療では総額100万円以上かかることもある歯科矯正ですが、保険が適用されれば同じ治療でも自己負担額を抑えることが可能です。

かかる費用は症例によっても異なりますが、約30~50万円が目安になります。

高額療養費制度もあわせて利用すれば、さらに負担を軽減できるでしょう。

子供の歯科矯正で保険適用されるのは何歳まで?年齢制限は?

子供の歯科矯正で保険適用されるのは何歳まで?年齢制限は?

子供の歯科矯正における保険適用について、「何歳まで受けられるのか」と疑問に思う方は多いでしょう。

保険適用の矯正治療に年齢制限は設けられておらず、子供・大人を問わず、前述したような保険適用の対象となる疾患や症状に該当していれば年齢に関係なく保険が適用されます。

ただし、先天的な病気や顎変形症は子供の発育に影響を及ぼすため、適切なタイミングで治療を受けることが大切です。

「うちの子はまだ小さいから」「もう中学生だから遅いかも」と思い込まず、お子さんの歯並びや顎はどのような状態か、矯正治療に保険が適用される可能性があるかなど、歯科医院で詳しい検査を受けて診断してもらいましょう。

自費診療の子供の歯科矯正の費用相場は?

自費診療の子供の歯科矯正の費用相場は?

子供の歯科矯正は「1期治療」と「2期治療」の2段階があります。

ここでは、1期治療と2期治療それぞれの役割と自費診療の場合の費用相場を紹介します。

1期治療

1期治療とは、乳歯と永久歯が混在する5歳〜11歳頃に行う矯正治療です。

顎の骨がまだ柔軟に成長している時期を活かして、骨格のバランスを整えたり、永久歯がきれいに生えそろうためのスペースを確保したりすることが主な目的になります。

早く始めるほど良いわけではなく、適した開始時期は症例や希望によって変わるため、歯科医師とよく相談しましょう。

1期治療の費用相場は20〜50万円ほどになります。

2期治療

2期治療とは、永久歯が生えそろった12歳以降に行う、歯並びそのものを整えることを目的とした矯正治療です。

治療内容は大人の矯正とほぼ同様で、ワイヤー矯正やマウスピース矯正を使って歯を正しい位置へ移動させていきます。

2期治療の費用の相場は、使用する装置や症例の難易度によって幅がありますが、20〜120万円ほどが目安です。

矯正治療以外にかかることがある費用

矯正治療では、装置代や基本料金のほかにも、以下のような費用が発生することがあります。

  • 精密検査料・診断料
  • 調整料(処置料)
  • 保定装置(リテーナー)代
  • 抜歯費用(矯正時に抜歯の必要がある場合)

矯正治療を始める前に、総額でどのくらいかかるかの目安を確認しておきましょう。

自費診療の子供の歯科矯正の費用を安く抑える方法

自費診療の子供の歯科矯正の費用を安く抑える方法

保険が適用されない場合でも、工夫次第で費用の負担を軽くする方法はいくつかあります。

ここからは、費用を安く抑えるための主な方法について解説します。

1期治療から矯正を始める

乳歯と永久歯が混在する時期に始める1期治療では顎の成長を利用できるため、2期治療が不要になったり、治療範囲が縮小されることで、トータルの費用を抑えられることがあります。

先延ばしにせず、気になった時点で早めに歯科医院で相談することが、費用面でもメリットにつながります。

部分矯正が可能か検討する

歯列全体ではなく、気になる部分だけを動かす「部分矯正」が適用できる症例であれば、全体矯正と比べて費用を抑えられる場合があります。

ただし、部分矯正はすべての症例に対応できるわけではありません。

骨格に問題がある場合や、噛み合わせ全体を整える必要があるケースでは、部分矯正では対応が難しく、かえって噛み合わせのバランスを崩すリスクもあります。

部分矯正で済むのか、全体矯正が必要なのかは、詳しい検査のうえで判断する必要があります。

費用を抑えられる装置を選ぶ

矯正治療で使用する装置の種類によっても費用は変わり、一般的には費用の安い順に表側ワイヤー矯正、マウスピース矯正、裏側ワイヤー矯正になります。

また、マウスピース矯正の中でも、軽度〜中程度の症例向けのプランは費用を抑えられることがあります。

ふじおか歯科・矯正歯科では、インビザラインのプランを症例に合わせて複数ご用意していますので、費用が気になる場合もお気軽にご相談ください。

医療費控除を申請する

医療費控除とは、1月1日から12月31日の間に支払った世帯の医療費の合計が10万円(総所得が200万円未満の場合は所得の5%)を超えた場合に、確定申告によって税金の負担を軽減できる制度です。

子供の矯正治療は、成長期における健全な発育を促す治療目的と認められるケースが多く、自費診療であっても医療費控除の対象となる可能性があります。

申告には領収書の保管が必要となるため、治療開始時から領収書を大切に保管しておきましょう。

分割払い・デンタルローンで1回の支払いの負担を軽減する

一括払いが難しい場合は分割払いやデンタルローンを活用して、1回あたりの支払いの負担を減らす方法もあります。

デンタルローンは銀行のローンと比較して金利が低い傾向にあることが特徴で、利用には審査が必要です。

子供の歯科矯正の費用についてのよくある質問

子供の歯科矯正の費用についてのよくある質問

ここでは、子供の歯科矯正の費用についてのよくある質問を紹介します。

Q:コープ共済や県民共済、民間医療保険などで保障される?

A:一般的な歯科矯正は民間の医療保険や共済では保障対象外となるケースがほとんどです。

ただし、顎変形症の手術を伴うケースなど、保険適用となる治療に該当する場合は入院・手術給付金の対象になる可能性があります。

契約内容によって条件が異なるため、事前に確認しましょう。

Q:補助金や助成金の対象になる?

A:一般的な自費の歯科矯正を対象とした補助金や助成金制度は対象外となることがほとんどですが、先天性疾患や医療的ケア児など特定の条件を満たす場合に助成制度が設けられていることがあります。

制度の有無や条件は自治体によって変わるため、お住まいの市区町村のホームページや窓口で確認してみましょう。

まとめ

子供の歯科矯正は、特定の疾患などが原因となる場合を除き、原則として自費診療になります。

自費診療の場合でも、1期治療から早めにスタートする、医療費控除を活用するなど、費用負担を工夫で軽減できる方法はいくつかあります。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、お子さんの噛み合わせ・骨格・顔貌との調和まで含めたトータルな視点で治療計画を立て、一人ひとりに適したご提案をしています。

セカンドオピニオンも無料(検査を伴うご相談をご希望される場合は有料)で承っていますので、お子さんの歯並びや矯正治療についてお悩みの親御さんは、ぜひふじおか歯科・矯正歯科にお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

口ゴボの治し方│矯正以外で自力で治すことは可能?噂の真偽と治療法

口ゴボの治し方│矯正以外で自力で治すことは可能?噂の真偽と治療法

口ゴボは見た目の印象に影響するため「横顔に自信が持てない」「見た目が気になるので治したい」とお悩みの方は少なくありません。

インターネット上では「口ゴボを自力で治す方法」が紹介されていますが、自力で治すことは難しく、歯や歯肉を傷つけてしまうリスクがあるため注意が必要です。

この記事では、口ゴボの原因、自力で治す方法に効果はあるのか、歯科医院での治療法などについて詳しく解説します。

口ゴボとは

口ゴボとは

「口ゴボ」とは、口元全体が前方に突出して見える状態のことです。

口ゴボは機能的に大きな問題になることは少ないとされるものの、特徴的な見た目がコンプレックスになってしまうことが少なくありません。

また、「口が閉じにくい(顎に梅干しのようなしわができることもある)」「口呼吸になりやすく虫歯・歯周病リスクが高まる」「顎に負担がかかる」といったリスクやデメリットもあります。

ここでは、一般的にどのような状態を口ゴボというのか、Eラインとの関係、セルフチェックなどについて詳しく解説します。

なお、一般的には口ゴボと呼ばれていますが、口ゴボという医学用語は無く、定義も曖昧です。

中には、患者さまが自分で口ゴボだと思っていても、客観的には口ゴボではない場合もあります。

自己判断は難しいため、口元の突出が気になる場合は一度歯科医院で相談してみましょう。

Eラインとは

Eライン(エステティックライン)とは、鼻先とあご先を結んだ直線のことで、横顔の美しさを評価するために用いられる基準の一つです。

一般的に、このラインの内側または軽く触れる程度に唇が収まっている状態が、バランスの取れた横顔とされています。

Eラインから大きく前方に口元が突出している場合、口ゴボと認識されることが多いようです。

ただし、Eラインはあくまでバランスの基準の一つです。

鼻や顎の高さ、唇の厚さなどによっても変わるため、Eラインだけで判断はできません。

自己判断ではなく、歯科医院での正確な診断・評価が必要です。

口元の美しさの基準

口元の美しさは単純に「引っ込んでいれば良い」というものではなく、顔全体とのバランスが大切です。

例えば、鼻や顎の高さ、輪郭との調和によって、同じ口元でも印象は大きく変わります。

歯科医院での矯正治療では「鼻と上唇にかけての角度」「顔の上下比率」、さらに「唇を自然に閉じられるか」といったさまざまな点を総合的に評価し、原因を探ったうえで治療を行います。

自分が口ゴボと判断するには?

自分が口ゴボかどうかを判断するには、いくつかのセルフチェック方法があります。

代表的なのは写真を撮って横顔を確認する方法ですが、それ以外にも、以下のポイントが判断の参考になります。

  • 横顔を見たときに唇がEラインより大きく前に出ている
  • 口を閉じると顎に力が入る
  • 無意識に口が開いてしまう

ただし、セルフチェックだけで正確に判断するのは難しいため、最終的な診断は歯科医院で受けましょう。

口ゴボの原因

口ゴボの原因

口ゴボになる原因は一つではなく、主に「歯並び」「骨格」「筋肉や癖の影響」の3つがあります。

これらの原因は単独で存在する場合もあれば、複数が組み合わさって口元の突出感を生み出しているケースもあります。

ここからは、それぞれの原因について詳しく解説します。

歯並び

歯並びに問題があると、口元の突出感が気になることがあります。

例えば、前歯が前に傾いて生えている、顎に対して歯のサイズが大きいなどです。

歯並びの乱れは、遺伝的に顎の横幅が狭く、歯が並ぶスペースが足りない場合に起こりやすい傾向にあります。

歯並びが原因で起こっている口ゴボは、歯科医院で矯正治療を行うことで改善が期待できます。

骨格

歯並び自体に大きな問題がなくても、上顎や下顎の骨格が前方に突出している場合は口ゴボになることがあります。

また、下顎が後退している(引っ込んでいる)ことで、相対的に口元全体が前に出て見えるケースもあります。

日本人は欧米人と比べると顎が小さく、歯が並ぶスペースが不足しがちであることから、口ゴボになりやすい傾向があるとされています。

骨格性の口ゴボの場合、できるだけ早期の治療が推奨されることが一般的です。

歯科矯正だけでは十分な改善が難しく、外科的な手術を組み合わせた治療が必要になることもあるでしょう。

筋肉や癖の影響

歯や骨格に大きな問題がない場合でも、口周りの筋肉のバランスや日常的な癖など、後天的な要因によって口ゴボになっている可能性もあります。

特に影響を与えるのが、口呼吸・舌の位置や癖・幼少期の指しゃぶりです。

口呼吸が習慣化すると口が常に開いた状態になり、口周りの筋肉が弱くなりやすくなります。

その結果、舌が正しい位置に収まらず、無意識に前歯を内側から押し出してしまうことで口元の突出につながることがあります。

指しゃぶりは成長とともになくなることが一般的ですが、舌の位置や癖は大人になっても無意識に続いている場合があり、矯正治療後の後戻りの原因にもなるため、注意が必要です。

口ゴボは自力で治せるという噂は本当?

口ゴボは自力で治せるという噂は本当?

インターネット上では「口ゴボを自力で治す方法」として、さまざまなトレーニングやマッサージが紹介されています。

費用をかけずに改善できるなら試してみたいと考える方もいるかもしれませんが、口ゴボの原因が歯並びや骨格にある場合、自力で根本的に治すことは基本的に難しいといえます。

ここからは、自力で口ゴボを治そうとした場合に起こり得るリスクについて詳しく解説します。

基本的に口ゴボは自分では改善できない

口ゴボの原因となる歯の傾きや顎の骨格といった問題は、口周りの筋トレやマッサージといったセルフケアだけでは改善が難しい症状です。

舌の位置や口元の筋力低下が原因となっている場合、癖の改善や舌のトレーニングなどを行うことで一定の予防効果は期待できるかもしれませんが、根本的な改善とは異なります。

口周りの筋肉を鍛えることで多少表情が変化する可能性はあるものの、口ゴボそのものが治ったとは言えないでしょう。

歯並びが悪化するリスクがある

自力で口ゴボを治そうとして誤ったトレーニングや不適切な器具を使用すると、かえって歯並びや噛み合わせが悪化してしまうリスクがあるため、注意が必要です。

インターネット上で見かける自力で口ゴボを治す方法としては、「鼻の下を指で押す」「壁など硬いものに押しつける」「歯を舌で押す」などがありますが、いずれの方法も口ゴボが悪化したり、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。

自己判断で無理な力をかけることは避けましょう。

歯や歯肉がダメージを受ける可能性がある

口ゴボの治し方の民間療法として多く見られる方法は、「歯や歯肉、顎を押す」というものです。

確かに矯正治療でも歯に力を加えることで歯並びを整えますが、「歯科医院が矯正器具を使って行う治療」と「自力で指や壁で押すこと」は全く別物です。

無理に力をかけると、歯がひび割れてしまったり、歯の神経や歯肉を痛めてしまう可能性があります。

歯科医院での口ゴボの治療法

歯科医院での口ゴボの治療法

歯科医院での口ゴボの治療法にはいくつかの選択肢があり、口ゴボの原因や程度、患者さまのライフスタイルや希望によって適した治療を選択します。

ここからは、代表的な4つの治療法について、それぞれ詳しく解説します。

表側矯正(ワイヤー矯正)

表側矯正は、歯の表面にワイヤーやブラケットといった矯正装置を装着して歯並びを整える方法です。

表側矯正は歴史が長く症例数も豊富なため幅広い歯並びの問題に対応できることが特徴で、重度の出っ歯が原因の口ゴボ、抜歯の必要がある口ゴボなど、さまざまな症例に対応できます。

ただし、歯の表面に矯正装置を装着するため、目立ちやすいことがデメリットです。

白や透明のワイヤーやブラケットを使用することも可能なため、なるべく目立たせずに表側矯正を受けたい場合は相談してみましょう。

症例によっても異なりますが、60万〜100万円程度が費用目安となります。

裏側矯正(ワイヤー矯正)

裏側矯正は、歯の裏側(舌側)にブラケットとワイヤーを装着する方法で、外から装置がほとんど見えないことが特徴です。

治療の仕組みは表側矯正と同様ですが、装置の取り付けには高度な技術と経験が求められるため表側矯正よりも高くなる傾向があり、100万〜170万円程度が一般的な目安になります。

また、装置が舌に触れるため、慣れるまでは違和感や発音のしづらさを感じることがあります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明で目立ちにくいプラスチック製のマウスピースを装着して歯並びを整えていく方法です。

症状にもよりますが、20〜80枚ほどのマウスピースを段階的に交換していくことで、少しずつ歯を移動させていきます。

ワイヤー矯正は固定式で取り外しできませんが、マウスピース矯正は取り外しが可能なため、食事や歯磨きを普段通り行える点がメリットです。

ただし、1日20〜22時間の装着が必要であり、自己管理ができないと治療計画通りに歯が動かないことがあるため注意しましょう。

また、歯を大きく移動させる必要がある重度の口ゴボでは、マウスピース矯正での治療が難しいこともあります。

マウスピース矯正の費用は60万〜100万円ほどが目安です。

外科的矯正治療

骨格そのものに大きな問題があり、歯列の矯正のみでは治療が難しい場合は、外科的な治療を組み合わせることもあります。

矯正治療は原則として保険が適用されない自費診療ですが、外科手術が必要なケースで以下の条件に該当する場合、例外的に保険適用となることがあります。

①「別に厚生労働大臣が定める疾患」に起因した咬合異常に対する矯正歯科治療

②前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療

③顎変形症(顎離断等の手術を必要とするものに限る)の手術前・後の矯正歯科治療

なお、これら保険適用される矯正歯科治療を行える医療機関は、厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生(支)局長に届け出た保険医療機関のみになります。

(引用:公益社団法人日本矯正歯科学会『矯正歯科治療が保険診療の適用になる場合とは』)

外科的矯正が必要か、自分の症例は保険適用となるかどうかについては、歯科医院で詳しい検査が必要です。

口ゴボ治療はワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちがいい?

口ゴボ治療はワイヤー矯正とマウスピース矯正どっちがいい?

口ゴボの矯正治療ではワイヤー矯正が選ばれることが多い傾向にありますが、マウスピース矯正で治療できるケースもあります。

ここでは、ワイヤー矯正が推奨されることが多い理由や、マウスピース矯正でも対応可能なケースについて詳しく解説します。

基本的にはワイヤー矯正が推奨されることが多い

ワイヤー矯正でなければ口ゴボを矯正できないわけではないものの、原則としてはワイヤー矯正が勧められることが多いです。

口ゴボの矯正では、突出した口元を引っ込めるために、前歯を後ろへ移動させる必要があり、移動を安定して行うためには、歯根(歯の根)まで含めた平行移動が必要です。

ワイヤー矯正はブラケットとワイヤーによって歯根の向きまで細かくコントロールできるため、抜歯が必要なケースにも対応できます。

中等度〜重度の口ゴボの場合は、ワイヤー矯正が向いているでしょう。

マウスピース矯正(インビザライン)で対応可能なケースもある

近年はマウスピース矯正の技術が進化したことで対応できる症例の幅が広がっており、軽度の口ゴボであれば、インビザライン(マウスピース矯正)でも治療できることがあります。

例えば、前歯の傾きが原因の軽度の口ゴボは、インビザラインで治療可能なケースです。

また、抜歯を行う症例でも、アンカースクリューと併用することでインビザラインでの治療ができる場合もあります。

口ゴボの治し方についてのよくある質問

口ゴボの治し方についてのよくある質問

ここでは、口ゴボの治し方についてのよくある質問を紹介します。

Q:口ゴボだけど歯並びは良い場合でも矯正が必要?

A:歯並びは良いものの、口ゴボにお悩みの方は少なくありません。

例えば、上下顎前突の方は顎が大きく歯が並ぶスペースが十分にあるため、歯列自体はきれいに整っていることもあります。

しかし、歯並びは整っていたとしても、以下のように歯や顎、お口の機能に影響が出ている場合は、矯正治療を検討した方がいいでしょう。

  • 唇に力を入れないと口がしっかり閉じられない
  • 食べ物を上手く噛み切れない
  • 発音しにくい など

また、口ゴボの見た目がコンプレックスで「マスクで顔を隠してしまう」「人とのコミュニケーションで消極的になってしまう」などのお悩みがある場合も、一度歯科医院で相談してみるのがおすすめです。

Q:口ゴボを治すのに抜歯は必要?

A:口ゴボの治療で抜歯が必要になるかどうかは、口元の突出の程度や症例によって異なります。

IPR(歯と歯の間をわずかに削る処置)や顎の拡大などを行うことで非抜歯で治療できることもありますが、中等度〜重度の場合は、しっかり口元を引っ込めるために抜歯が必要になる傾向にあります。

Q:口ゴボの治療期間はどのくらい?

A:口ゴボの治療期間は原因や治療法、口元の突出の程度によって変わりますが、一般的には2〜3年ほどが目安とされています。

ただし、あくまで平均的な期間となり、実際にかかる期間は患者さま一人ひとり異なるため、治療開始前に具体的なスケジュールを確認しておきましょう。

まとめ

口ゴボは歯並びや骨格が原因で起こるものであり、自力での改善は困難です。

誤った方法を試すとかえって歯並びや歯の健康を損なうリスクがあるため、根本的な改善を目指すのであれば、歯科医院で自分の症例に適した治療を受けることが大切です。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、口ゴボをはじめとする口元のお悩みに対して、一人ひとりの骨格や歯並びに合わせた矯正治療をご提供しております。

「自分の口ゴボはどの治療法が合っているのか」「費用や期間がどのくらいかかるのか」など、どんなお悩みや疑問にも丁寧にお答えしていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

歯科矯正の費用はいくら戻る?医療費控除の還付金目安と計算方法

歯科矯正の費用はいくら戻る?医療費控除の還付金目安と計算方法

歯科矯正は、噛み合わせや歯並びの改善によって口腔機能を取り戻すだけでなく、毎日の食事や会話の質、長期的なお口の健康にも深く関わる治療です。

一方で、費用が数十万〜百万円と高額になることが一般的なため、「少しでも負担を減らしたい」とお考えの方も少なくないでしょう。

歯科矯正の費用は、医療費控除を活用することで実質的な負担を軽減できる可能性があります。

この記事では、歯科矯正が医療費控除の対象となる条件、還付金の計算方法、いくら戻るのかという疑問などをわかりやすく解説します。

歯科矯正の費用は医療費控除の対象になる?

歯科矯正の費用は医療費控除の対象になる?

歯科矯正は原則保険が適用されない自費診療であり、治療費が高額になる傾向にあります。

しかし、一定の条件を満たせば医療費控除の対象となり、確定申告を通じて税金の還付を受けることで、実質的な負担軽減が可能です。

まずは医療費控除で「対象になるケース」と「対象とならないケース」を確認してみましょう。

対象になるケース

歯科矯正が医療費控除の対象となるのは、「治療・機能改善」を目的とした治療である場合です。

例えば、噛み合わせが悪く食事に支障があるケースや、発音に影響が出ている場合などが該当します。

子どもの歯科矯正は、成長過程における機能的な治療と判断されやすく、医療費控除の対象となるケースが多いです。

大人の場合も、「重度の出っ歯や受け口によって食べ物をうまく噛み切れない」「噛み合わせの不具合により、顎関節への負担が大きい」など、噛み合わせの改善や機能回復を目的とした矯正治療であれば控除の対象となる可能性があります。

「自分の矯正治療は対象になるのかどうかわからない」という場合は、カウンセリング時に歯科医師に聞いておくと安心です。

対象とならないケース

一方で、審美目的のみで行う歯科矯正は医療費控除の対象にはなりません

例えば、「歯並びをきれいにして見た目を改善したい」という理由だけで歯科矯正を受ける場合は、機能的な問題がないとみなされ、控除の対象外になります。

成人の歯科矯正の場合、審美目的と捉えられるケースもあり、診断書の提出が必要になることもあります。

医療費控除とは?

医療費控除とは?

医療費控除とは、1年間に支払った医療費が一定額を超えた場合に、税負担を軽減できる制度です。

年間の医療費が原則10万円(または所得の5%)を超えた場合、その超えた分が控除対象となり、本人だけでなく「生計を一にする家族」の医療費も合算できます。

なお、医療費控除は年末調整では対応できず、確定申告の申請が必要です。

申告をしなければ還付を受けることはできないため、制度の仕組みを理解し、正しく手続きを行いましょう。

医療費控除で歯科矯正の費用はいくら戻る?還付金の計算方法

医療費控除で歯科矯正の費用はいくら戻る?還付金の計算方法

歯科矯正の費用が医療費控除の対象となる場合、「実際にいくら戻るのか」が気になる方は多いでしょう。

戻ってくる金額は一律ではなく、支払った医療費や所得税率によって違いがあります。

ここでは、計算式と、年収別のシミュレーションで具体的な目安を確認してみましょう。

計算式

医療費控除の還付金の目安は、以下の2つのステップで計算します。

  1. 医療費控除額を求める
    【医療費控除額 = 1年間に支払った医療費の合計 − 保険金等で補填された金額 − 10万円(所得200万円未満の場合は所得の5%)】
  2. 還付金額を求める
    【還付金額(所得税)= 医療費控除額 × 所得税率】

所得税率は課税所得(収入から各種控除を差し引いた金額)に応じて、5%〜45%の間で変わります。

課税所得が高いほど所得税率が上がり、還付される金額も大きくなる仕組みです。所得税率は国税庁のHPでチェックできます。

なお、医療費控除額は200万円までが上限です。

計算シミュレーション

ここでは、矯正費用として80万円を支払ったと仮定して、年収別の還付金額のシミュレーションを見てみましょう。(保険金・給付金による補填はないものとして計算)

なお、実際の還付額は個人の所得や税率などによって変動するため、あくまで目安になります。

年収400万円の方の場合

年収400万円・所得税率10%の方の場合のシミュレーションは以下の通りです。

  • 医療費控除額:80万円 − 0円 − 10万円 = 70万円
  • 所得税の還付額:70万円 × 10%=約7万円
  • 住民税の軽減額:70万円 × 10%=約7万円

上記のケースでは、約7万円の所得税の還付が受けられる可能性があります。

また、医療費控除を申請すると住民税も軽減されるため、合わせると合計で14万円程負担を軽減できる計算です。

年収800万円の方の場合

年収800万円・所得税率20%の方の場合のシミュレーションは以下の通りです。

  • 医療費控除額:80万円 − 0円 − 10万円 = 70万円
  • 所得税の還付額:70万円 × 20%=約14万円
  • 住民税の軽減額:70万円 × 10%=約7万円

所得税率が高いこちらのケースでは、所得税の還付額が大きくなり、約14万円戻ってくる計算です。

住民税と合わせると、21万円程負担が軽減できる可能性があります。

歯科矯正費用の医療費控除の対象になる費用は?

歯科矯正費用の医療費控除の対象になる費用は?

医療費控除では、矯正治療自体の費用だけでなく、通院にかかった交通費なども計上できる場合があります。

ここでは、医療費控除の対象になる費用・対象にならない費用をそれぞれ確認しましょう。

1:対象になる費用

医療費控除の対象になるのは、治療・機能改善目的として必要と認められる歯科矯正に関する費用です。

主に以下が対象です。

項目 詳細
矯正治療費 検査・診断料、装置、調整料
交通費 電車・バスなどの公共交通機関の運賃
付き添いの交通費 小さな子どもや通院に付き添いが必要な場合の同伴者の交通費
薬の費用 治療に関連する処方薬・市販薬の購入費用

領収書が発行されないバスや電車の場合、通院日と金額をメモしておくと申告時にスムーズです。

2:対象にならない費用

以下は、医療費控除の対象にならない費用です。誤って計上しないよう注意しましょう。

  • 審美目的の歯科矯正費用
  • 自家用車のガソリン代・駐車場代
  • デンタルローン・分割払いの金利・手数料
  • 予防・健康増進のための市販薬の購入代金
  • 診断書の発行費用(必要な場合)

タクシー代は原則として対象外ですが、やむを得ない事情により公共交通機関での通院が困難な場合には、例外的に認められるケースもあります。

歯科矯正費用の医療費控除の申請方法

歯科矯正費用の医療費控除の申請方法

医療費控除を利用するには、確定申告を行う必要があります。

ここでは、申請の手順を4つのステップで解説します。

1:必要書類を用意する

まずは申請に必要な以下の書類を揃えましょう。

  • 医療費通知(医療費のお知らせ)
  • 医療費控除の明細書
  • 確定申告書
  • 源泉徴収票
  • 領収書
  • 交通費の記録
  • マイナンバーカードが確認できる書類

医療費控除の明細書や確定申告書は、国税庁HPからダウンロードが便利です。

領収書は提出の必要はありませんが、5年間の保管義務があるため必ず保管しておきましょう。

2:医療費控除の明細書・確定申告書の作成

続いて「医療費控除の明細書」および「確定申告書」の作成を行いましょう。

「医療費控除の明細書」は1年間に支払った医療費の内訳をまとめたもので、医療機関ごとの支払額や、保険金などで補填された金額を記載します。

国税庁の確定申告書作成コーナー(e-Tax)で作成すると、入力内容が自動的に確定申告書へ反映されるため、手間なく手続きできます。

基本的に画面の案内に沿って入力するだけで進められるため、スムーズに申告手続きを完了させられるでしょう。

3:税務署に提出

作成した確定申告書は、税務署に提出します。提出方法は、以下の3つがあります。

  • e-Tax(オンライン)
  • 郵送
  • 税務署への持参

近年は、手軽で早いe-Taxの利用が主流です。

確定申告期間は通常、翌年の2月16日〜3月15日までですが、還付申告の場合は1月から提出でき、過去5年分までさかのぼって申請できます

4:還付金の振り込み

申告内容に問題がなければ、後日指定した口座に還付金が振り込まれます。

還付金が振り込まれるタイミングは税務署への提出方法によって変わり、一般的には1ヶ月〜1ヶ月半が目安ですが、e-Taxの場合は約3週間程度で還付金が受け取れることもあります。

歯科矯正費用の医療費控除の注意点・ポイント

歯科矯正費用の医療費控除の注意点・ポイント

ここでは、歯科矯正費用の医療費控除の注意点やポイントを紹介します。

領収書などを保管しておく

医療費控除を申請する際、領収書の提出自体は不要ですが、5年間は保管が必要です。

税務署から求められた場合にスムーズに提示できるよう、まとめて保管しておきましょう。

分割払い・デンタルローンの場合も対象

矯正治療の費用が高額になる場合、分割払いやデンタルローンを利用する方も多いでしょう。

分割払い・デンタルローンを利用した場合も、医療費控除の申請が可能です。

ただし、金利や手数料は対象外となるため注意しましょう。

過去5年分まで申告可能

「矯正費用を払ったのに申告し忘れてしまった」という場合でも、過去5年までさかのぼって申告可能です。

以前歯科矯正を行ったものの申請していなかった場合でも、条件を満たしていれば還付を受けられる可能性があるため、確認してみましょう。

生計を一にしている家族の医療費も申請可能

医療費控除は本人だけでなく、同じ家計で生活している家族の医療費も合算可能です。

家族全体で医療費を合算することで控除額が大きくなり、還付金額を増やせる可能性があるでしょう。

家族の中で最も所得が高い人が申請するのがおすすめ

医療費控除では、所得が高く税率が高い人が申告するほど、還付金額が大きくなる傾向にあります。

例えば、同じ医療費でも税率5%の人と20%の人では戻る金額に差が生じるため、事前にシミュレーションしておくといいでしょう。

歯科矯正の医療費控除でよくある質問

歯科矯正の医療費控除でよくある質問

ここでは、歯科矯正の医療費控除でよくある質問を紹介します。

Q:医療費控除の申請に診断書は必要?

A:診断書がなくても、医療費控除の申請は可能です。

ただし、歯科矯正の医療費控除は「治療目的かどうか」が判断基準になるため、ケースによっては税務署から確認を求められることがあります。

その場合は、歯科医師の説明や治療内容がわかる診断書を発行してもらうといいでしょう。

Q:会社員でも確定申告が必要?

A:会社員の場合でも、医療費控除を受けるには確定申告が必要です。

年末調整では医療費控除の手続きは行えないため、還付を受けたい場合は忘れずに申告を行いましょう。

Q:医療費控除以外で歯科矯正費用を抑える方法はある?

A:医療費控除以外にも、以下のような方法で歯科矯正の費用負担を軽減できます。

  • デンタルローンや分割払い(一度に支払う負担を軽減)
  • 費用が抑えられる矯正装置を選ぶ
  • 複数のクリニックで費用を比較する

デンタルローンや分割払いは1回あたりの負担は抑えられますが、金利や手数料がかかる点には注意が必要です。

歯科矯正は矯正装置によっても費用が変わり、一般的には「裏側ワイヤー矯正」「マウスピース矯正」「表側ワイヤー矯正」の順に費用が高くなります。

予算も含めて歯科医師と相談し、自分に合った方法を提案してもらいましょう

歯科矯正は自費診療であり、クリニックごとに費用設定が異なるため、複数クリニックを比較することも大切です。

ただし、歯科矯正は技術が求められる治療であり、歯科医師の技術や経験が仕上がりを左右するため、安さだけで選ばず総合的に判断しましょう。

まとめ

治療目的の歯科矯正は、医療費控除を活用することで負担を軽減できます。

医療費控除でいくら戻るかは医療費の総額や所得税率によって大きく異なるため、記事で紹介した計算式を参考に、ご自身の還付金額の目安を計算してみましょう。

岡山駅西口徒歩約9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では機能性も重視した矯正治療を大切にしており、医療費控除の対象となるかどうかも含めて丁寧にご説明しています。

費用面に不安がある方にもわかりやすくご案内しますので、歯並びや矯正について気になる方はお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
  • Align Educator(インビザラインオフィシャルスピーカー)

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矯正治療

下の歯だけの歯科矯正の費用相場は?期間目安・デメリットも解説

下の歯だけの歯科矯正の費用相場は?期間目安・デメリットも解説

「下の前歯のガタつきだけ気になる」「できれば下の歯だけを矯正して費用を抑えたい」など、下の歯だけを治療したいという方は少なくありません。

また、下の歯のみの場合はどの程度の費用がかかるのか、どうすれば費用を抑えられるのか、気になっている方も多いでしょう。

下の歯のみの部分矯正は、可能なケースもあれば、難しいケースもあり、症例によってさまざまです。

この記事では、下の歯だけを矯正する場合の費用相場、費用を抑えるコツについて詳しく解説します。

下の歯だけの部分矯正のメリット・デメリット、後悔しないためのポイントも紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

症例によっては下の歯だけの歯科矯正が可能

症例によっては下の歯だけの歯科矯正が可能

症例によっては、下の歯だけの部分矯正が可能です。

例えば、以下のようなケースは、部分矯正で下の歯だけ治療できる場合があります。

  • 下の歯の重なりが軽度〜中等度
  • 咬み合わせの大きな乱れがない
  • 歯のわずかなねじれのみ
  • 過去に矯正治療を受けた後の後戻り など

ただし、歯並びは上下の咬み合わせのバランスで成り立っています。

見た目は下の歯だけが乱れているように見えても、実際には上下全体の位置関係に問題がある場合もあるため、部分矯正が可能かどうかは、詳しい検査が必要です。

治療法別│下の歯だけの部分矯正にかかる費用・期間の目安

治療法別│下の歯だけの部分矯正にかかる費用・期間の目安

下の歯だけの部分矯正にかかる費用は、治療法によっても変わってきます。

ここでは代表的な治療法ごとに、おおよその費用相場と治療期間の目安を紹介します。

表側矯正(ワイヤー矯正)

表側矯正(ワイヤー矯正)は、歯の表側にブラケットとワイヤーを装着する矯正方法です。

表側矯正は矯正治療法の中でも歴史が長い方法で、難症例を含め幅広い症例に対応できます。

下の歯のみの部分矯正の場合、費用相場はおよそ30万〜60万円が目安です。

部分矯正の場合は症例によっては2ヶ月〜1年程度で治療可能なケースもあります。

裏側矯正(ワイヤー矯正)

裏側矯正(ワイヤー矯正)は、歯の裏側に装置を付ける方法です。

外から装置が見えにくく、見た目が気になる方や審美性を重視する方に適していますが、裏側は操作が難しく、高度な技術を要するため費用が高くなる傾向にあります。

裏側矯正の部分矯正の費用相場は40万〜70万円前後、治療期間は5ヶ月〜1年前後が目安です。

ハーフリンガル矯正(ワイヤー矯正)

ハーフリンガル矯正(ワイヤー矯正)は、目立ちやすい上の歯は裏側、目立ちにくい下の歯は表側に装置を付ける方法です。

審美性と費用のバランスを取りたい方に向いた方法で、費用は35万〜65万円程度が目安です。

治療期間には個人差がありますが、5ヶ月〜1年ほどかかります。

マウスピース矯正

マウスピース矯正は、透明なマウスピース型装置を交換して少しずつ歯を動かしていく方法です。

装置が目立ちにくく、取り外しが可能で食事や歯磨きなど日常生活への影響が少ないことから、矯正中の見た目が気になる方にも向いています。

下の歯のみの部分矯正の費用相場は30万〜50万円程度、治療期間は2ヶ月~1年程度が目安です。

なお、当院では、マウスピースでの下顎のみ部分矯正は20万〜35万程度となっています。

セラミック矯正(補綴治療)

セラミック矯正は、歯を削り、上からセラミックを被せることで見た目を整える方法です。

セラミック矯正は「矯正」とは呼ばれるものの、歯を動かす矯正治療とは異なり、正しくは「補綴(ほてつ)治療」と呼ばれる方法になります。

選ぶ素材によっても異なりますが、1本あたり10万〜15万円程度が目安です。

1〜2ヶ月程度の短期間で治療できる一方、健康な歯を削る必要があるため、歯の寿命を縮めてしまうリスクがあります。

矯正装置以外にかかることがある費用

矯正装置以外にかかることがある費用

矯正治療では、装置以外にもさまざまな費用がかかることがあります。

見積もりを確認する際は、提示されている金額に何が含まれているのかをチェックしておきましょう。

ここでは、矯正装置以外に発生する可能性のある主な費用を解説します。

カウンセリング・検査費用

矯正治療を始める前には、カウンセリングに加えて、レントゲン撮影や口腔内写真、歯型採取など治療計画のための精密検査が行われます。

カウンセリングは無料〜5,000円、検査費用は3万〜5万円程度が一般的です。

費用について気になる点や疑問がある場合は、カウンセリング時に確認しておきましょう。

当院では、検査費用1万は矯正費用支払いの際にキャッシュバックしており、契約された方は実質無料となっています。お気軽にご相談ください。

虫歯・歯周病の治療・抜歯費用(必要な場合)

矯正前に虫歯や歯周病が見つかった場合は、先に治療が必要です。

別途費用がかかりますが、虫歯や歯周病の治療は保険適用で行えるため、費用は抑えられます。

また、歯を並べるスペースが不足している場合には抜歯が検討されることもあります。

矯正のための抜歯は自費診療となり、1本5,000円〜1万5,000円ほどが目安です。

保定装置料

矯正で歯を動かした後は、後戻りを防ぐために保定装置(リテーナー)を使用します。

保定装置料は3万〜6万円程度が目安です。

調整料・観察料

矯正治療中は定期的な調整が必要となり、調整料として1回あたり5,000〜1万円程度がかかる場合があります。

また、保定期間中に保定装置の調整や歯並びなどの経過をチェックするための費用として、観察料がかかるケースもあります。

観察料は3,000〜5,000円程度が一般的です。

矯正治療は原則として自由診療となり、クリニックごとにかかる費用や料金体系が異なるため、最初の見積もり段階でしっかり確認しておきましょう。

下の歯だけの部分矯正の費用を抑える方法はある?

下の歯だけの部分矯正の費用を抑える方法はある?

部分矯正は全体矯正に比べると費用が抑えられる傾向にあるものの、それでも虫歯治療などと比べると高額なため、なるべく安くしたいという方は多いでしょう。

費用を抑える方法としては、以下のような工夫ができます。

  • 費用を抑えられる装置を選ぶ
  • 分割払い・デンタルローンを利用する
  • 医療費控除を活用する
  • 装着時間や口腔ケアなどの注意点を守り、治療期間を長引かせない

矯正治療の費用は装置の種類によっても変わり、一般的に、表側矯正は裏側矯正より費用を抑えられる傾向があります。

また、軽度の症例であれば、費用を抑えつつマウスピースによる部分矯正が可能なケースもあるでしょう。

まとまった費用を一度に支払うのが難しい場合は、分割払いやデンタルローンを活用するのも選択肢のひとつです。

ただし、分割払いやデンタルローンは金利や手数料が発生するため、総支払額は高くなる点には注意しましょう。

下の歯の部分矯正は、治療目的であれば医療費控除の対象になる場合があり、このような制度を活用することで実質的な費用を軽減する方法もあります。

治療期間中に患者さま自身ができる工夫としては、歯科医師の指示や注意点を守ることも大切です。

マウスピース矯正の装着時間を守らなかったり、歯磨きを怠って虫歯になったりすると、治療期間が延びたり、追加処置が必要になって、追加費用がかかることがあります。

自己管理を徹底することが、最終的な費用負担を抑えることにつながります。

下の歯だけの部分矯正のメリット

下の歯だけの部分矯正のメリット

下の歯だけの部分矯正には、以下のようなメリットがあります。

  • 全体矯正に比べて費用が抑えられる
  • 治療期間が短くなる場合がある
  • 痛みが抑えられる傾向にある

それぞれのメリットについて詳しく解説します。

全体矯正に比べて費用が抑えられる

部分矯正は動かす範囲が限定されるため、全体矯正と比べると費用が低くなる傾向があります。

全体矯正が40万〜130万円程度になるケースがあるのに対し、下の歯のみの部分矯正では30万〜60万円程度で済むこともあります。

装置の種類や症例によって差はありますが、「気になる部分だけを整えたい」という場合には、部分矯正は魅力的な選択肢といえるでしょう。

治療期間が短くなる場合がある

下の歯だけの部分矯正は、歯の移動距離が短いことが多く、奥歯の移動も行わないため、治療期間が短くなるケースが少なくありません

個人差もありますが、軽度の症例であれば数ヶ月で治療が完了することもあります。

治療期間が短い分、通院回数が少なく済む可能性があるという点もメリットでしょう。

痛みが抑えられる傾向にある

下の歯は、歯並びの乱れが軽度なケースが多く見られます。

全体の歯を大きく動かす全体矯正と比較すると、下の歯の部分矯正は歯の移動距離が少なくなり、痛みや違和感が軽減される傾向があります。

痛みの感じ方には個人差があり、全く痛みを感じなくなるわけではありませんが、痛みや違和感を少しでも軽減したい方にとってはメリットといえるでしょう。

下の歯だけの部分矯正のデメリット

下の歯だけの部分矯正のデメリット

下の歯だけの部分矯正にはメリットもある一方で、以下のようなデメリットも存在します。

  • 症例によっては部分矯正だけでは改善が難しい
  • 抜歯の代わりに歯を削ることがある
  • 咬み合わせが悪くなる可能性がある

後悔しないためには、デメリットについてもしっかり把握しておくことが大切です。それぞれ解説します。

症例によっては部分矯正だけでは改善が難しい

下の歯だけの部分矯正は適応症例が限られ、場合によっては改善が難しいケースもあります。例えば、以下のようなケースです。

  • 歯並びの乱れが重度
  • 全体的に歯並びが悪い
  • 骨格に問題がある
  • 抜歯の必要がある
  • 歯を並べるスペースが大きく不足している
  • 全体の咬み合わせを改善したい

見た目が整ったとしても、咬み合わせが不安定なままでは、歯や顎へ負担がかかる可能性があります。

部分矯正を希望していたとしても、歯並びの状態によっては全体矯正を勧められることもあるでしょう。

抜歯の代わりに歯を削ることがある

歯を並べるスペースが不足している場合、抜歯ではなく、歯の側面をわずかに削る「IPR(ディスキング)」が行われることがあります。

削るのはエナメル質の範囲内のみのごくわずかな量で、歯の健康を考慮して処置が行われますが、健康な歯を削ることに抵抗を感じる方は、デメリットと感じることがあるでしょう。

咬み合わせが悪くなる可能性がある

部分矯正は一部分の歯だけを移動させる方法であり、全体の咬み合わせの調整はできません。

歯並びがよくなったとしても、咬み合わせが改善されないと、食べ物を上手く噛めなかったり、頭痛や肩こりにつながることがあります。

矯正治療を検討している場合は、歯並びだけでなく咬み合わせを考慮した提案をしてくれる歯科医院で相談しましょう。

下の歯だけの部分矯正で後悔しないためのポイント

下の歯だけの部分矯正で後悔しないためのポイント

ここでは、下の歯だけの部分矯正で後悔しないためのポイントを紹介します。

希望するゴールを明確にしておく

まずは、自分がどの程度の仕上がりを求めているかを明確にすることが大切です。

前歯の見た目だけ整えばよいのか、咬み合わせまで含めて改善したいのか、横顔のEラインも整えたいのかなど、希望によって適した治療法は変わります。

カウンセリングで治療のシミュレーションや仕上がりのイメージを確認し、自分の希望と医師の提案にズレがないかをしっかりすり合わせましょう。

デメリットやリスクを把握する

部分矯正は費用や期間を抑えられる傾向にあるなどのメリットがありますが、デメリットやリスクもあります。

自分の歯並びは部分矯正で改善可能か、咬み合わせへの影響はどうか、他の治療法とはどんな違いがあるかなど、リスクを含めてカウンセリングで詳しく聞いておきましょう

気になることがあれば納得できるまで確認することが、後悔を防ぐポイントです。

無理に部分矯正をしようとしない

下の歯のみの部分矯正が可能となるのは、主に軽度な症例に限られます。

本来なら全体矯正が適している症例で無理に部分矯正を行うと、咬み合わせの悪化や後戻りのリスクが高まり、仕上がりに不満が残る可能性があります。

長期的な安定性や機能性を考えれば、部分矯正が向いていないケースもあるため、歯科医師の意見に耳を傾けることも大切です。

まとめ

症例によっては、下の歯だけの部分矯正が可能なケースもあります。

部分矯正は全体矯正に比べると費用を抑えられる傾向にありますが、咬み合わせの改善はできず、適応症例も限られます。

自分の下の歯の歯並びは部分矯正で対応可能かどうか、治療法の種類はどれがいいかなど、まずは一度歯科医師に相談してみましょう。

岡山駅西口より徒歩9分の『ふじおか歯科・矯正歯科』では、一人ひとりの患者さまの状態やご希望に適した矯正治療法をご提案しています。

「下の歯だけ矯正できる?」「気になる部分だけ治したい」といったお悩みをお持ちでしたら、ぜひお気軽にご相談ください。

記事監修者

ふじおか歯科・矯正歯科 院長 藤岡 直也

ふじおか歯科・矯正歯科 院長

藤岡 直也

  • 日本顎咬合学会認定医
  • 国際口腔インプラント学会ISOI認定医
  • 日本口腔インプラント学会 会員
  • ILSC即時荷重研究会 理事
  • Study Group Make A Line 理事
  • 北九州アライナー咬合学研究会 理事
  • MEGAGEN IMPLANT 公認インストラクター
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